常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

文月

2016年07月31日 | 日記


梅雨あけが発表されたが、雷や夕立ちが激しい。昨日の雨で、畑には十分な水が供給され、多すぎてオクラやトマトの木が傾いた。文月は陰暦で7月の異称、8月上旬から9月上旬にあたる。立秋が過ぎるから、文月といえば空の色、風の音にも秋の気配がただよう。畑には雑草が勢いよく伸び、それとの格闘が畑仕事ということになるが、コウロギが雑草のなかに動いている。

ささ降りや文月の花落ち流し 長谷川かな女

知人からカサブランカの切り花を貰い、玄関に飾った。香り高い梅雨どきの花だが、高い気温のため一気に散ってしまった。錦織選手の活躍で、連日未明の放送を見て寝不足。山から降りて一週間になるが、さいわい筋肉痛にはならない。下山したばかりのとき、足の筋肉が悲鳴をあげていたので、筋肉痛を覚悟していたが、どうやら無事。次の山のへ、また準備しなければ。

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夏祭り

2016年07月30日 | 介護


昨日、東北地方で梅雨が明けた。同時に、猛暑がやってきた。朝、少しばかりの畑仕事で、全身から汗がふき出した。熱中症対策に飲料の持参は欠かせない。夕刻、義母が入所するホームで夏祭りが行われた。入所者の家族も参加して、広間と前庭が解放された。ホームから山形の市街地の夜景が美しく見えている。屋台には、焼きそば、焼き鳥、アイスクリーム、ジュースなどが売られ、家族は久しぶりにテーブルで食事を共にする風景が見られた。

出し物は、津軽三味線、津軽民謡、職員によるお神輿と余興で盛り上がった。義母も久しぶりのイベントに喜んで、三味線や民謡には手拍子を打って、約1時間半の催しに疲れも見せず見入っていた。フィナーレは前庭で花火大会が行われ、打ち上がる度に大きな歓声があがった。
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鹿島槍ケ岳(5)山中の花

2016年07月29日 | 登山


グループで山に登ると、なかに必ず高山植物の花に詳しい先生がいる。今回はSさんだ。誰かが珍しい花を見ると、「Sさん、この花の名は何?」と質問が飛ぶ。大抵の花は、即答で名を知ることができる。似た花であれば、葉の特徴や花にあるヒゲなどで特定する。2000mを越えた厳しい環境のなかで咲く花は、どの花も可憐で美しい。Sさんの知識は、特徴のある花に限らず、花か葉か判別できないような花にも及んでいる。写真に撮っても面白くないので、その難しい花は撮影していない。



モミジ坂の上の方に、ゴゼンタチバナが多く咲いていた。急坂を喘ぎながら、この花に癒される。



イチヤクソウ



ウサギギク 高度が上がって、ゴゼンタチバナの花に続いて登場するのがこの花。モミジ坂の急坂が終わるころ、ハクサンフウロの花も交じってきた。



タカネバラ 爺ヶ岳の登山道の脇に所々に見られる。Sさんの鑑定でタカネバラとなる。



ハクサンフウロ さらに高度が上がると、急にこの花が目だってくる。低い山に咲くより心なし色が鮮やかに感じられる。



チシマギキョウ リンドウと見間違えそうだが、紫の花の先端がくっきりと開いている。



イワツメクサ 同じ仲間にタカネツメクサがあり、見分けがつきにくい。岩の間に、線香花火のように小さく咲く。ほっそりした花びらを持つ方がイワツメクサ。やや幅広の花びらが緑がかっているのがタカネツメクサ。



クルマユリ 群落を見たかったが、布引山の岩場でひっそりと咲いていた。



シャクナゲ ハイマツの間に点々とシャクナゲの矮小した木が花を咲かせていた。写真のほかにも、コマクサ、ハハコクサ、エゾシオガマ、ハクサンチドリ、キヌガサソウなど多くの花が見られた。山頂で見る雄大な北アルプス風景とともに、厳しい環境で花を咲かせる高山植物の生命力もまた大きな見どころである。
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鹿島槍ケ岳(4)下山

2016年07月28日 | 登山


鹿島槍から下山して、冷池山荘でくつろぐ。生ビールで乾杯。その味は格別であった。翌朝、雨の予報は、午前中晴れ、3時ころから雨と変わった。冷池山荘の展望台から、ご来光をみることができた。雲海の上に出る朝日に、雲が黄金色に染められていく。小屋に泊まった人たちが集まって、歓声をあげながら、写真撮影に余念がない。左の方に、昨日登った爺ヶ岳、鹿島槍が見えた。下山はいわば山行の確認作業でもある。登りは視界も狭く、急な斜面に気を取られて、山全体を見渡す余裕がない。うっかりすると登った山の順序さへ忘れていることさへある。もっと言えば喘ぎながら登った坂道の様子さえ忘れてしまっている。



山小屋の朝食。オムレツに薄く切ったハムがメインだ。ご飯はおかわり自由、食後はセルフサービスのお茶がつく。昨年の雲の平らの小屋の食事がよかったから、こちらの小屋では少し見劣りがする。朝は早立ちだが、弁当にせず小屋で食べることにした。これも、リーダーの心配りだ。山中での食事は、身体が必要とするせいか、何を食べてもおいしい。何も残すことなく完食。



下山ルートは、登ったコースをそのまま下る。初めは、爺ヶ岳へ登り返していく。その山腹から鹿島槍の全容が見える。冷池山荘が崩落している崖の上にあるのに驚く。その上の四角に土が見えているところがテント場で、三角形の布引山、そして南峰、北峰の双耳をつなぐ吊尾根もすでに懐かしい。きのうここを往復してきたことに驚く。自分の足にも、まだこれだけの力が残っていたのか、という驚きである。山中にぽつんと立つ山小屋が、人間の営みである。大きな自然のなかに抱きかかえられるような小屋だが、これを拠りどころとして人は自然の中へ入って行くことができる。山小屋にある種のいとおしさのようなものを感じるのは、小屋の持つ役割の故かもしれない。



柏原新道の下りは長い。登りがきついだけ、その分脚の筋肉を酷使する。傷みはないが、いわゆる膝が笑うという現象だ。それだけに、足がふらつき、注意を怠ると転倒しかねない。ケルンを過ぎてリーダーから、「ここからがきつい下りです。」と、注意があった。モミジ坂の急な坂道だ。とこどころに準備してあるベンチに腰をかけ、休息をとりながらの下山である。どうにか、転倒もなく全員が下りきって登山口についたのを確かめるように雨となった。

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鹿島槍ケ岳(3)爺ヶ岳から槍南峰~槍北峰

2016年07月27日 | 登山


2日目。種池山荘の夜明けは、雲がとれ、今日登る爺ヶ岳が青空の中に姿を現した。山小屋の窓から外を見た仲間たちの歓声があがる。リュックの整理も弾む心に順調に進んだ。東の空がわずかに朝焼けが見られたが、眼下に雲海が広がった。朝の光が十分のまわらない爺ヶ岳の斜面に、これから登るジグザグの登山道がわずかに見えている。目を左に転ずれば、鹿島槍の南峰と北峰、それをつなぐ吊尾根が見えている。高度を上げるに従って表情を変える北アルプスの峰々。後方をみれば、剣岳の奇観が目に飛び込んでくる。



雲表に抽んでた
双頭方峰・・・
標を張れば
さながら
霊地・二見ヶ浦の
夫婦岩だ (藤木九三)

リーダーが拘ったこの山行一番の見どころは、吊尾根から見る岩峰南峰の雄姿と北峰から見る八峰キレットを経る五竜岳への道だ。途中、キレットを越えて南峰へ来た一登山家に出会った。飄々としたその表情には、北アルプス一番と言われる難所を越えてきた高揚感を感じさせない。我々はそんな境地に入るべくもないが、多少足の弱い女性2名を南峰に残して8名が北峰の頂上に立った。大きな荷物を今夜泊まる冷池山荘に残して、サブザックで登ったことも大きなことであった。重い荷物を長く背負っていると、身体全体、特に足にダメージが来る。



急峻な南峰の岩峰をカメラに収めようと試みた。肉眼のカメラの角度ではこれほど実感が異なるものか。登山ガイドには、ほとんどが南峰までが最終目的になっている。また触れてあっても往復50分ぐらいとの記述しかない。吊尾根の中間にある雪田で小豆氷を食べると美味という記述があった。しかし、高齢者である我がパーティにとっては、スリルと緊張感に満ちた場所であった。リーダーの拘りに感謝するほかない。

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