畑とともに過ごす日々

~有機農家の暮らし~

畑の小麦で

2011-10-28 23:39:12 | 

夏から秋の移行期にお休みさせていただいていた野菜の出荷を、ようやく開始しております。
今は菜っ葉やレタスが美味しい時期。根菜は出始めといった感じですが、あと1ヶ月もすれば、だんだんと人参や大根、里芋などが存在感を増してきてくれると思います。
しげファームの秋冬野菜を、多くの方に楽しんでいただけるといいなと、願っております。

さて、今日は小麦の話です。
今年、うちの畑で採れた小麦を、初めて粉にすることができました。
実は昨年初めて栽培し、収穫もしていたのですが、その後虫に食われるという悲惨な目に遭い、食べるところまでいかなかったのです。
その失敗から今年のリベンジまでの様子は、夫が「アースデイマーケットちば」のスタッフブログで書いていますので、ここでは割愛します。よかったら読んでみて下さいね。

製粉具合は機械のふるいの性能のため、全粒粉と精白した小麦の中間くらい。
早速パンにして食べています。
作るのは、もともと愛用していたブレッドメーカーに頼っております。ちなみに、白神こだま酵母を使っています。
しかし・・・今のところ、今いちふくらみません。
「あおば」という品種で、粉の旨みは感じるのですが・・・。まだまだ研究の余地ありです。
やはり、グルテンの強い小麦にするには、もっと寒い地域のほうが適しているのでしょうか?

でも、ならばふくらまなくてもいいクッキーを焼いてみよう、ということで、作ってみました。
こちらは生姜風味のクッキー。

材料は、小麦粉、三州生姜のすりおろし、てんさい糖、なたね油、塩少々。
クッキーはまったく問題なしで、粉の味もよかったなと一安心。
畑で採れた小麦で作れるなんて、やはり感激です。
これからいろいろお菓子づくりに使ってみたいと思っています。

ところで、小麦を栽培している時は、「余裕があったら販売もできるかな?」なんて思っていましたが、実際はとんでもなく大変だと実感しました。
小麦は収穫してからが大変なのです。
まず、収穫したあと乾燥させなければならないのに、その頃はまさに梅雨の時期。
そして乾燥がうまくいったとしても、虫がどんどん寄ってきてしまいます。
大型冷蔵庫など貯蔵設備が整っているのが理想です(うちにはありません・・)。

ふと、昔の人はどんなだったのだろう、と思いを馳せてしまいます。
収穫も脱穀もすべて手作業、石臼で挽き、ふるいにかけ、貯蔵も大変だったろうと思います。

輸入小麦はポストハーベスト(収穫後の殺虫剤散布)されています。
小麦の特性(湿気を呼び、虫も寄ってくる)を考えると、品質を保持したまま海外から安く大量に流通させるには、そりゃあ散布もするだろう、と思ってしまいます。
小麦に限らず、農産物は繊細なもの。それをどかっと作って、どっと流通させるとなると、化学物質が大量に使用されることは、想像に難くありません。
小麦を作り、妙にそんなことが実感できたのでした。

最後に、製粉は成田のおかげさま農場の高柳さんに全面的にお世話になりました。本当に感謝しております。どうもありがとうございました。


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