まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.外国人と結婚するにはどうしたらいいですか?

2015-10-08 14:32:43 | 性愛の倫理学
これもヘンな質問ですね。
正確にはこんな口調でした。
「Q.外国人と結婚したいんですけど、どうすればいいですかね?」
どうもこうも 「知ったことか」 と返したくなってしまいますが、
なんでそんなことを倫理学者に聞こうと思うかなあ?
まあせっかく聞かれたのでいちおうお答えしますが、
私は国際結婚の斡旋業者とかではありませんので、
倫理学者っぽい、ごく常識的なことしかお答えできませんよ。
今回は3段階に分けてお答えすることにしましょう。

A-1.まずは外国人の方とのコミュニケーション手段として外国語をマスターしましょう!

第2回目の授業のときに人間は 「表現する動物」 であるとお話ししました。
言語・非言語、さまざまなコミュニケーション手段を通じて人間は伝達し合うわけですが、
やはり人間にとって言語というのはひじょうに高度かつ精細な表現手段ですので、
外国人の方と生活を共にするためには外国語を使えたほうがいいでしょう。
非言語コミュニケーションだけだとごく単純なことしか伝えられないので、
愛情表現くらいはできるかもしれませんが、
一緒に暮らし人生を分かち合うという高度で複雑な営みのためには、
言語を共有していることが必要でしょう。
日本語を話せる外国人の方を狙うという手もありえますが、
母数が一気に少なくなって、マッチングがうまくいく相手を見つけるのが難しくなるので、
やはり、こちら側が外国語をマスターしておくに越したことはありません。

とはいえ、外国人と結婚したいと言う人が外国語が苦手なわけがありませんね。
外国語が得意で外国人とのコミュニケーションが好きだからこそ結婚したいと思ったのでしょう。
まあそんなことはわかった上で、わざとこの第1段階の答えを書いておいたわけです。
それは、特に外国人と結婚したいと思っていない人にもあるメッセージを届けたかったからで、
日本人と結婚したいと思っている人にはぜひ日本語を練習してほしいと思います。
自分は日本人でふだん日本語を話しているから大丈夫などと過信せず、
自分の思いや感情をより豊かに伝えられるように、
そして相手の思いや感情をきちんと受け止められるように、
外国語を学ぶくらいの覚悟で日本語をきちんと使いこなせるように訓練してください。
とにかくコミュニケーション手段をちゃんとマスターするというのが第1段階です。
続いて第2段階。

A-2.外国人がたくさんいるところに行きましょう!

これも国際結婚に限ったことではなく、日本人どうしで付き合ったり結婚したりする場合も同じですが、
恋愛や結婚において一番難しいのは、お互いにピッタリ合った相手を見つけることです。
以前に書いたことがありますが (「Q.片思いしてれば相手にいつか思いは届くのですか?」)、
こちらがいくら相手のことが好きで相手と一緒に暮らしたいと思っても、
相手も同じように思ってくれないことには始まりません。
そのためにはマッチングというものが大事です。
ピッタリのマッチングを見つけるためにはたくさんの相手を試してその中から探す必要があります。
先ほども述べたように、母数が少なければピッタリの相手は見つかりにくくなり、
テキトーなところで妥協しなければいけなくなるわけですが、
そうしてしまうと長続きする可能性が下がってしまいます。
したがって、外国人と結婚したいのであればまずは外国人がたくさんいるところに行くべきです。
たくさんいる外国人のなかからピッタリの人を探せるという環境に身を置くことが大事です。

福島県内にももちろん外国人の方はいらっしゃいますが、絶対数は少ないと言わざるをえません。
日本国内ならばやはりもっと大都市圏に行ったほうがいいでしょうし、
それよりもとっとと海外に行くことをオススメします。
海外に行くといっても海外旅行ではなく、外国に暮らすくらいの覚悟でないといけません。
日本国内だって旅行先で恋人ができたことなんてまずないですよね?
ピッタリの相手を探すのはそんなショートステイの間ではムリなのです。
旅行中に恋人や結婚相手を見つけようなんて焦っていると、
詐欺師や犯罪組織のいい餌食になりかねません。
じっくり腰を落ち着けてちゃんとした人たちとたくさん出会い、
その中からじっくりとピッタリ合う相手を選ぶために、そこに暮らしている必要があるのです。

さらに付け加えるならば、
日本人と結婚したいと思っている外国人がたくさんいるところに行けるとより確率は高まりますが、
残念ながら私はどこにそういう人がたくさんいるかは知りませんので、
それは御自分で調べてみてください。
それでは最後に第3段階。

A-3.日本と外国では文化や常識が違うということをお互いに肝に銘じておきましょう!

国が違えば文化や常識が違います。
私たちが日本人として当然と思っていることが、
外国の方々にとっては全然理解できないことだったりする場合があります。
逆に彼らにとっての当たり前が、私たちにとっては非常識であったりします。
これは相手が悪いのではなく、文化とか常識というのはそもそもそういうものなのです。
ですからこちらの文化や常識を相手に押しつけることはできません。
反対に、相手がそれを押しつけてくるような人だとこちらは耐えられないでしょう。
国際結婚を目指す場合、こうした文化の差異をお互いが覚悟しておく必要があります。
何かすれ違いが生じたときにはお互いにそれをうまく相手に説明し、
相手の文化に理解を示し、互いに受容し合い、妥協点や合意点を探っていかなくてはなりません。
最初に 「外国語をマスターしましょう」 と言わずもがなのことをわざわざ断っておいたのは、
文化の差異を乗り越えるためには非言語コミュニケーションだけでは絶対にムリで、
どうしても言語コミュニケーションが必要となってくるためです。

国が違うと文化や常識が違うということの一例として、
今日の話にふさわしいネタをネットでたまたま見つけたのでご紹介しておきましょう。
「デイティング・ピリオド」 のお話です。

「欧米では交際までにセックス込みの「お試し期間」がある。複数人と同時並行もOK」

私も50年以上生きていますがこれは知りませんでした。
簡単にまとめると、日本ではお付き合いを始めたあとでエッチをするというのがフツーですが、
欧米では 「デイティング・ピリオド」 というお試し期間があって、
その間にエッチも含めていろいろと相手のことを確かめ合った上でお付き合いを始めるというのです。
その期間中に複数の相手を試してみてその中から選ぶというのもアリだそうです。
日本ではちょっと考えられないことなので、にわかには信じがたかったのですが、
ネットで検索してみるともっと詳しく説明してくれている記事もありました。

「ハワイの恋愛事情」

こちらの記事では 「デイティング・ピリオド」 ではなく 「シーイング・ピリオド」 と呼ばれていますが、
エッチ込みのお試し期間 (複数同時並行も可) という意味ではまったく同一のもののようです。
(ちなみにこの記事は、今回の質問者にとっては私の話なんかよりもよっぽど役立つと思います。)
お付き合いの始め方に関してもこれぐらい日本と外国では違いがあるわけです。
これを知らずに外国の方とエッチしてしまうとショックを受けてしまうかもしれませんね。
しかし、ちゃんと理解できていれば、これはとても合理的なシステムのように思います。
付き合い始めてからエッチの相性で悩むなんていう心配がなくなりますからね。
(性感染症の危険性の問題はここではとりあえず無視しておきます。
 日本式システムでも性感染症問題が完全にクリアされるわけではありませんし…)
日本にもこれが定着するといいのにと思いますが、私にはもう関係ありませんので、
これに賛同する若者の皆さんはぜひこういう文化を広めてみてください。

話を戻しますが、日本と外国ではまったく文化や常識が違います。
今回ご紹介した 「デイティング・ピリオド」 くらいはかわいい違いだと思いますが、
世界にはもっと過酷な文化もあったりします (「生きながら火に焼かれて」)。
宗教の厳格な地域では恋愛や結婚に関して日本とは全然違う文化が存在することもありますので、
イスラム教や儒教等 (実はカトリックも) 信仰の篤い国では、
相手を探す場合にも、付き合い始めたり結婚したあとでもいろいろと注意が必要です。
そういう文化や常識の違いをきちんと理解した上で、
自分にピッタリ合う素敵な外国人の方を見つけ、幸せな国際結婚生活を送ってください。

P.S.
言い忘れましたが、文化や常識が違うという点も国際結婚の場合に限った話ではありません。
たとえ同じ日本人どうしでも、生まれ育った地域が違い家庭が違い性格が違えば、
それぞれが当たり前だと考えている常識も全然異なるということがありえます。
「秘密のケンミンSHOW」 とかの番組を見ているとそれを痛感させられます。
同じ日本人だからなんていうことに安住しないで、
人間というのは実はひとりひとり全然違っているのだというところを出発点にして、
2人で合意し合えるまったく新しい文化を築き上げていくんだという覚悟をもって、
付き合ったり結婚したりしていただきたいと思います。

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