まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

ベスト選択不可知の法則

2008-09-04 18:00:06 | ドライブ人生論
たいがいの道には抜け道があります。
ある土地で何年か運転していると、抜け道の2つや3つは覚えるものです。
幹線道路が渋滞しているときに、脇道をうまく組み合わせると、
渋滞の中でトロトロ徐行運転しているよりも
かなり早く目的地に着くことができるような気がします。

ところがこの「気がする」というところが問題で、
本当に早く着いたのかどうかは、自分一人で運転しているかぎり、
正確に確かめることはできません。
一般的にいって抜け道というのは本来のルートに比べて回り道になっており、
だから本来のルートがスイスイ流れている場合には、そっちにかなわないものです。
したがって渋滞してるなあと思って脇道に抜けてしまったあとに、
元の道の渋滞が解消してスイスイ流れ出してしまったりすると、
抜け道を選ばないほうがけっきょく早く着けたなんていうこともありうるのです。

「ありうる」のですが、自分で運転しているかぎり、
どっちのほうが早く着けたかを知ることはできません。
自分が選んだほうの道でどれくらい時間がかかったかは明らかですが、
自分が選ばなかった道でどうなったかはまったくわからないからです。
ひょっとして渋滞が解消することなく
ものすごい時間がかかっていたかもしれないし、
あるいはあのあと急に道が流れ出して
こっちよりも早く目的地に着けていたかもしれません。
こっちの道を選んだらこっちの道の結果しか、
あっちの道を選んだらあっちの道の結果しかわからないのです。

これを私は「ベスト選択不可知の法則」と名づけています。
何がベストの選択だったのか走っている本人は知りえないのです。
そしてこの法則はクルマの運転ばかりでなく、
人生のありとあらゆる選択についても当てはまります。
何がベストの選択だったのかは誰にもわかりません。
職業や就職先の選択に関しても、恋人や結婚相手の選択に関しても、
アパートや不動産の選択に関してもすべて同じです。
何が一番いい選択だったのかは、けっして知りえないのです。
だからいったん決断を下したのなら、
あとはもう、それが本当に一番よい選択だったんだろうかと思い悩んだり、
あっちの道を選んでいたら今ごろどうなっていただろうなんて
ウジウジ考えたりするのはやめて、
これが一番いい道だったと信じて、その道を楽しみながら走るしかありません。
今走っているその道こそベストの道にほかならないのです!


P.S.
この話はあくまでも過去のコース選択に関してのみ論じてるので、
今の道をそのまま走り続けなきゃいけないということではありません。
別の道にそれたくなったら、いくらでもコース変更していいんです。
ただし、それがベスト選択となるかどうかは誰にもわかりませんが…。
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3 コメント

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Unknown (きく)
2008-09-04 22:37:18
何か思えばこその選択だったはずなんですよね、
いつも。

現状打破、実逃避。

どっちが結果的にいいかはわかんないんですね。


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ケセラセラ (まさおさま)
2008-09-05 14:15:54
コメントありがとうございます。
たしかに「現状打破」と「現実逃避」は、
同じ事態の言い換えにすぎないかもしれませんね。
でも、だったら「現状打破」って名づけてあげたほうが
元気が出てくる気がします。
返信する
ベスト選択の結果 (きさらぎ)
2008-10-26 15:30:19
雨のしとしと降る中を
傘もささずに歩いてた

どうしてこんなことになったのか
ぬれしょぼたれて考えた

昨日の会社の帰り際
雨の気配を察知した
傘立てから持ち主不明の傘を拝借し
無事に家へ帰り着いた

数日前に傘立てを整理した
壊れた傘を選別し廊下の隅に隔離した

そういえば、その傘がなくなっていた
誰かが捨てたと気にもとめていなかったけれど
ご親切に、元に戻してくれたに違いない

それで今、放り出したい傘を手に持ち
ぬれしょぼたれて歩いてる

会社に着くなり、傘立てを点検した
思ったっとおり、傘が健在

そいつらを引き抜き
ガムテープでぐるぐる巻きにし隔離した
よし、これで
ぬれしょぼたれたかいもあったというもの

こんなことがあったのは
もう半年以上も前のこと
なぜ、いま報告するかというと
今朝
強行隔離しすぎて忘れ去られた傘束を発見したからだ

なぜ、ここに報告するかというと
なんとなく、前にコメントしたついでです









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