まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

哲学カフェ・ウィークエンド

2011-08-08 15:41:30 | 哲学・倫理学ファック
この週末は土曜日に福島で、日曜日に仙台で 「哲学カフェ」 が開催され、
てつがく~な週末となりました。
まず土曜日は、こちらのブログでも、てつがくカフェのブログでもお伝えしていましたように、
第3回 「てつがくカフェ@ふくしま」 が開催され、
「〈男女〉 の友情は成り立つのか?」 というテーマで哲学的対話が交わされました。
どんな話が展開されたのかはあちらのブログでご確認ください。
今までで最多の16名に参加していただき、初参加の方も9名もいらっしゃって、
これまで以上に楽しい時間を過ごすことができました。



今回使ったAOZの小活動室は壁がガラスになっていて、
AOZに集う人びとがふらふら歩いていたり、高校生たちがたむろしている様子が中からもよく見えます。
前回利用した大活動室は広いわりにはものすごく閉鎖的な感じがしたのですが、
今回はなんとなく開放的な感じがあって、哲学カフェを行うにはとてもいい雰囲気でした。
何やってるんだろうと外からのぞいている人もけっこういらっしゃいました。
外から見るとこんな感じです。



のぞいてみてじゃあちょっと参加してみようか、
なんて実際に入ってきてくださった方はいらっしゃいませんでしたが、
次回以降に向けていい宣伝になったのではないでしょうか。
終了後片付けをしていたら、外の受付に置いてあったチラシを手に取った福島高校の生徒さんたちが、
「あ、これ、まさおさまがやってたんじゃん」 とか言ってるのを耳にしてしまいました。
そうなんです、ぼくがやってたんです。
高校生でも、いや、中学生でも楽しめるイベントですので、次回はぜひ参加してみてください。
テーマは未定ですが、8月27日 (土) に開催するということだけは決定しております。

終了後の饗宴 (シンポジウム) には10名もの方々が残ってくださって、
さらに熱くディープに語り合いました。
ぢゅんちゃんも記憶が確かではないけど、むちゃくちゃ楽しい飲み会だったと振り返っておりました。

そのアルコールも醒めやらない翌日、今度は仙台で開催された哲学カフェに行って参りました。
福島もわらじ祭りの最中でしたが、仙台も七夕祭りの最中でものすごい人出です。
会場にたどり着く前に、もういいからそこいらの店に入って迎え酒でも飲んでしまいたい感じでしたが、
そこは理性で抑えて、なんとか 「せんだいメディアテーク」 というビルに向かいます。
私は 「てつがくカフェ@せんだい」 に参加するのは 「書評カフェ」 も含めて3回目です。
前回はメディアテークの7階で開催し、40名も集まってしまい、
ファシリテーターのぢゅんちゃんがあたふたするのを他人事のように見ていたものですが、
メディアテークの7階は地震により使えなくなってしまったそうで、
今回はそれよりも広い1階のオープンスペースでの大々的な開催です。
なんと東京や神戸からも含めて60名以上の参加でした。
この写真↓でも会の雰囲気はお伝えしきれない感じです。



これだけの人数だとマイクを使っての発言となります。
もちろん、全員が発言するなんて不可能です。
60人中40人くらいは自分では発言せず、人の話を聞いているだけだったのではないでしょうか。
こうなると哲学カフェの醍醐味は失われてしまっているような気がしないでもありませんが、
まあこれはこれでひとつのあり方なんだろうなあと思い、
福島でもこれくらいの人間が集まるようになってしまったらどうしようと考えながら、
私とぢゅんちゃんはマイク係として奔走していました。

テーマは 「震災を語ることへの 〈負い目〉?」 です。
第1回の 「てつがくカフェ@ふくしま」 でも参加者から声が聞かれ、
各地の哲学カフェでも問題になったということで、
私も先の 『電通報』 の原稿のなかでちょっとだけ触れていた問題です。
阪神大震災の時には 〈負い目〉 の感覚がこんなにも広範囲に広まったりはしなかったと思うのですが、
これは東北大震災を考える際のひとつの重要な特徴なんだろうと思っています。
今回の参加者の方々からもさまざまな形での 〈負い目〉 が披瀝されました。
ただひとり、仙台在住の方で私は 〈負い目〉 なんて感じていないと発言する、
勇気ある方がいらっしゃって、そういうところが哲学カフェのいいところだよなあと思いましたが、
しかし、そういう発言を勇気ある発言と言いたくなってしまうところに、
やはり、私ですら感じているなんらかの同調圧力があるのだろうと思いました。
60人を超える集団の議論がどうまとまるのか当初、若干心配しましたが、
皆さんからたくさんの視点が提供され、なかなかいい対話になったように思いました。

終了後に、「3がつ11にちをわすれないためにセンター」 からの依頼で、
「てつがくカフェ カウンタートーク」 を行いました。
てつがくカフェ閉店後のスタッフによる延長戦トークということだそうで、
1時間弱くらい今日のカフェを振り返ってあれこれ語ったものがUSTREAMで生放送されました。
てつがくカフェ@せんだいの主宰者、西村高宏さん (東北文化学園大学 医療福祉学部 准教授) が、
得意の大阪弁トークで喋りたおしてくれるんだろうと思い、軽い気持ちで参加したのですが、
ご本人は60名オーバーのファシリテーションを終えて燃え尽きてしまっており、
けっこう私たちのほうにいろいろと話を振られてあたふたしてしまいました。
自分ではゼッタイに聞いてみたりするつもりはありませんが、
まさおさまがどんな声か聞いてみたい人は、こちらで聞いてみて、
その感想を教えていただければと思います。

とにかく2日間にわたって密度の濃い 「哲学カフェ・ウィークエンド」 でした。
さすがに疲れました。
日曜日は飲み会も打ち上げもなく、ぼくもぢゅんちゃんもおとなしく帰宅いたしました。
3週間後の第4回 「てつがくカフェ@ふくしま」 に向けて力を蓄えておかなければ…。


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2 コメント

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第4回カフェのテーマ (ぢゅん)
2011-08-08 22:37:45
2日間お疲れ様ですた。
こちらは5日間のケンドー合宿明けだったので、心身ともにかなり疲弊しきっていたのですが、終わってみるとあら不思議心も身体も軽くなっているではありませんか
ところで、次回のてつがくカフェ@ふくしまのテーマですが、何も決まっておりません。
候補としては、
・「血は水よりも濃いのか?-家族はどこまで他人か?―」
・「ゼッタイ的な正義はあるか?」
・「自分の身体は自分のものであるのか?」
・「ならぬことはならぬ、のか?」
なんてどうでしょうね?
次回は8月27日(土)開催ですから、早く決定しないとね。
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どうしよう? (まさおさま)
2011-08-09 01:28:41
帰りの車中ではとうとう決めることができませんでしたね。
たしかこれらのほかに原発問題も挙げられていましたが、
あまりに複合的な問題すぎて、哲学的に語れるかどうかがわからず、先送りになったんでしたね。
問題が難しくなればなるほどファシリテーターの技量が試されますが、
私たちがこの問題をさばききれるかどうかが問題ですね。
話しやすそうなのは 「血」 問題かなあ?
皆さんからも積極的に御意見を賜れればと思います。
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