まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

『幸福の習慣』

2013-01-04 15:28:49 | 幸せの倫理学
トム・ラスとジム・ハーターの共著 『幸福の習慣』 を読みました。
原題はシンプルに 『WELLBEING』 ですから、ただの 『幸福』 だけでもよかったくらいです。
副題は 「世界150カ国調査でわかった人生を価値あるものにする5つの要素」 です。
ギャラップという調査会社が長年にわたり行ってきた調査にもとづく本です。
以前にご紹介した 『さあ、才能に目覚めよう』 の姉妹編に当たります。

本書によると、「ウェル・ビーイング (=幸福・人生の満足)」 とは、

①仕事に情熱を持って取り組んでいる (仕事の幸福)
②よい人間関係を築いている (人間関係の幸福)
③経済的に安定している (経済的な幸福)
④心身共に健康で活き活きしている (身体的な幸福)
⑤地域社会に貢献している (地域社会の幸福)

これら5つの要素が一体となっている状態だそうです。
哲学や倫理学のように 「幸福とは何か」 と概念だけで考えていくのではなく、
アンケートやインタビューによる莫大な調査に基づく立論ですので、
小難しいところはなく、一般の人にとって納得できる部分も多いのではないでしょうか。
例えばこの①~⑤というのはたんに並列的に並んでいるのではなく、
①に近いほうがより優先順位が高いのだそうです。
大切な人を失う苦しみはとても大きなものですが (②の喪失)、
失業状態が続いた苦しみ (①の喪失) に比べると、
数年後に幸福度が回復している可能性は高いのだそうです。
その他、興味深いデータを少しだけ紹介しましょう。

・95歳以上まで長生きできた人は平均80歳まで働いていた人たちである。
・日々の生活に幸せを感じている友人が1人増えるごとに幸せになる確率は9%高まる、
 日々の生活が不幸だと感じている友人が1人増えるごとに幸せでいられる確率は7%下がる。
・年収や資産が少なくても、自分の収入と支出を自分で決めてコントロールし、
 欲しいものは買えるしやりたいことはできると感じている人は幸福度が高い。
・1日20分間、朝のうちに体を動かすと、そのあと12時間は脂肪の燃焼率が上がり、
 しかも1日中いい気分で過ごせる。
・ボランティアで人の役に立つことをすると10人中9人が気持ちが高揚する。

他にも手っ取り早く幸福になるための簡単な秘訣がいろいろと紹介されています。
幸せになりたい人には一読をお勧めします。

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6 コメント

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 (とむ)
2013-01-04 15:36:21
幸せになりたいです…。
ってことで読もうと思います!
素敵な本の紹介、ありがとうございます。
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Unknown (リンゴ・スターキング)
2013-01-04 20:18:26
「幸福の習慣」の5つの要素ありがとうございました。
本は読むことできませんが、これからの人生の参考に
させていただきます。

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幸せになってね♪ (まさおさま)
2013-01-06 12:00:46
とむさん、コメントありがとうございました。
ぜひ読んでみてください。
一緒に幸せになりましょう!
返信する
リンゴといえば (まさおさま)
2013-01-06 12:04:28
リンゴ・スターキングさん、コメントありがとうございました。
ほかにもいろいろとありそうな気もしますが、
莫大なアンケート調査の結果、多くの人がこう思っていると言われると、
なるほどなあと思ってしまいますね。
1番目の仕事の幸福というのは、お金を稼ぐための仕事とはかぎらないそうなので、
そういう細かいところを知るためにも、どこかで借りるかしてぜひ読んでみてください。
返信する
たいへんご無沙汰しております (T)
2013-01-07 14:14:19
今年もよろしくお願いします。

幸福について、幸せとはなんだろうとか、(てつがくカフェのテーマでもありました)いろいろと昨年末までは、ことあるごとに考えておりました。

なんと今年の目標は 幸せかどうかは気にしないこと(気にならない、考えない)と決めました。しかし私にとってなんというタイムリーな本の紹介でしょう。

思わず、読みたくなりました。
でも今のところ、気にしない、気にしない、気にならない、、、、です。。。
そのうち、この本のことは忘れるはずです。
返信する
気にしない、気にしない、大丈夫、大丈夫 (まさおさま)
2013-01-09 16:31:16
Tさん、コメントありがとうございました。
幸せかどうか気にしないというのは大切なことだと思います。
私のモットー (というか考え方) として、
幸せになりたいと思っている人はいつまでも幸せになれない、
幸せとは何かを知っている人はすでに幸せである、
というのがあります。
気にしない、気にしない、気にならない…、これでいきましょう!
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