スロージョギングと写真のブログ

ウォーキング、ジョギング、ママチャリで出あった季節の花や風景写真で日々の出来事・雑感をつづっていきます

放射能のリスク 汚染の中で生きる覚悟を

2011年06月29日 | 地域活動(環境)

■ 今までと違う世界汚染の中)で生きる覚悟を

今朝の朝刊「私の視点」に、タイトルの見出し記事が載っていた。

3月11日以降、起きてしまった事態にどう立ちむかっていくか、今ふつうの市民が最も知りたい事柄を提示して、東日本に住む私たちが暮らしていく道筋を示している

筆者は、京都大学原子炉実験所助教の「今村哲二」さん、小出裕章助教の同僚である。

チェルノブイリ原発事故の影響調査を行い、また、福島第一原発事故時も、国に先立ちいち早く放射能汚染地図の作成のとりかかった方である。

わかりやすく信頼のおける記事だった。

要点は、
福島第一原発被災地は、放射性物質の分布の濃淡が激しく、場所が違うと線量が違う。
住民に「あなたが住み続けると受ける線量はこのくらい」と示す必要がある。
そのことは、影響が及んでいる東京、栃木、群馬、埼玉、茨城、神奈川、千葉、静岡あたりまでの、東日本の周辺各都県についても同じである。

以下に、同記事を転載します。

旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の影響について、長年にわたって現地の調査を続けてきた。
その過程で、放射性物質に汚染された地域での被曝線量をソ連がかなり綿密に調べていたことを知った。
村ごとに外部被曝による線量や、食品や牛乳などから体内に取り込まれる放射性物質を計算し、基準値と照らし合わせ、居住可能かどうかを判断していた。

福島第一原発の被災地でもこのような作業が必要だ。
放射性物質の分布は濃淡が激しく、同じ集落でも、場所が違うと線量も異なる。
だから、住宅1軒づつの線量を計測しないと、被曝量も出せない。
その土地で摂取されるあらゆる食品の放射能も、住民の内部被曝の度合いも測るべきだ。
そして、住民に「あなたがここに住み続けると受ける線量はこのくらいですよ」と示す必要がある



線量をはかりにくいストロンチウムやプルトニウムがまき散らされたチェルノブイリに比べ、福島の被災地に残るのはほとんどが放射性セシウムで、計測に大きな困難はない。
自治体が責任を持ってその作業をすすめるのが望ましい。
そのうえでとどまるかどうかは、住民自身が決めることだ


よく基準値以上なら危険で以下なら大丈夫、と考える人がいる。
年間1ミリシーベルトとか、20ミリシーベルトとか、さまざまな基準値が議論されている。
しかし、、こうした数値は、科学的根拠に基づいて直接導かれたものではない。
ガンになるリスクのある放射線にどの数値まで我慢するかは、社会的条件との兼ね合いで決まる。

たとえば、1ミリシーベルト以下でも我慢できず、安全な場所に引っ越そうとする人もいるだろう。
しかし、引越しにはそれなりの経済的、精神的負担が伴う。
人によっては「20ミリシーベルトを越えてもまだ「故郷に残りたい」「農業を続けたい」という判断もあるに違いない。


放射能をどこまで我慢するか。
この難しい判断を市民一人ひとりが迫られている。
それは福島県だけのことではない。
東京もそれなりに放射能に汚染されている。
少なくとも一時は、外出を控えたほうがいいほどのレベルだった。
だとすれば、汚染の低いところへ避難すべきだったか。
そこでも個人の判断が必要になる。

私たちはもはや、放射能汚染ゼロの世界に暮らすことが不可能になった。
これからは、放射能汚染の中で生きていかなければならない。
その事実を受け入れたうえで対策を考えなければならない
 

ま~、二度と同じような事故を起こさせないようにするためには(他の原発で事故を再発させたら(フランスなどと異なり、日本の原発は地震付きですので可能性充分)、日本は破局ですね)、
制御できないリスクを生み出させないようにするには(国民にこれだけの被害を与え、誰も責任をとらない。組織化された無責任システムができあがっている)、一般市民は無力であってはならないですね。
知るべきことは知って、未来に負の遺産を残す理不尽な策には不服従を貫くしかありません。

 

■ 野菜などの食べ物に対する注意

今朝のNHK・TV「あさイチ」

“気になる!内部被曝!▽ 夏野菜の放射線検査は万全か?セシウムを減らす調理術 疑問に答えます”

から。

(1) 食べ物の線量がわかるのが望ましいが、科学的根拠にもとづいて判断すること

(2) 内部被曝⇒食べ物を取り込むときに注意すること

・野菜:洗う、ゆでる、酢に漬ける  汁は飲まないほうがよい  線量が30~50㌫低減する

・根菜類:洗う、皮をむく  30~50㌫低減する → 更に煮る  30~60㌫低減する 煮汁は?

・魚:小魚丸ごと食べるのは、ストロンチウム検出された付近のものは、要注意です

(3) 体内に取り込んだセシウムの、排泄を促す食材はあるのか?

ある。

りんごなど、ペクチンのある果実(摩り下ろしなど)、繊維質の食べ物がお勧め

セシウム137については、チェルノブイリの子どもたちへの実施結果は、りんごを食べた人63.6㌫低減、食べない人13.9㌫低減だった。5個/1日くらい?

一般的には、生物学的半減期70日で半分の線量になっていく。ただ、排泄するまでの間は、細胞などへなんらかの影響は避けられないとは考えられる。

(4) 出荷側の線量チェック、生産者側の努力

・東京都多摩地区の食品安全センターで各地の野菜の線量を測定している現状、
出荷農家(栃木県)での対応の現状、
・福島県須賀川市の生産者、農家の若い人たちが、個々の畑の線量を測定し、必要に応じ土をはぎとり(はぎとると不検出、ハウス内の土も、3/11直後の雨漏りで汚染した箇所でなければ、不検出)、安全安心な食材を作り提供していこうとがんばっている姿の現状が映し出された。

 

■ 海産物汚染

今日の夕刊記事から、

『当初は、海の表層の魚で汚染が目立ったが、水産庁のまとめでは、6月に入り海底付近にすむ「底魚」で基準値超えが相次いだ。
専門家は、局地的に汚染が激しい「海底のホットスポット」の調査が必要だと指摘する。

海底の砂に潜って暮らす貝類、海藻なども危ない。』

今までの基準値超えの海産物は、コウナゴ、ヒジキ、ワカメ、うに、アイナメ、カレイ、… だったが、

海洋への放射線物質の漏洩が起きて4ヶ月近くなろうとしているのに、各地点の海水、海底土、魚貝類、海藻の線量情報が少なすぎる!

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