暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

東美正札会

2010年07月14日 | 茶道具
骨董好きと名高い?Sさんにお電話しました。
「6月25-27日まで開催される平和島骨董まつりへ
 ご一緒しませんか?」
すると、
「平和島も好いけれど、茶道具をお探しだったら
 7月3-4日の東京美術倶楽部「東美正札会」がお薦めです。
 知り合いの道具屋さんがいるので、安心して買えますよ。
 初めてでしたらご一緒しましょうか?」

話には聞いていましたが、なかなか機会がありませんでした。
すぐに同行をお願いしました。

クロークへ荷物を預け、ビニールの透明な袋に私物を入れて
「いざ会場へ!」
漠然と捜していると、目移りする上に疲れてしまうので
今回はターゲットを炉に使う香合にしました。

これぞ・・というものが見つかると、
他の茶道具をみているSさんをお呼びして意見を伺いました。
「あらっ!これは面白いと思いますよ。
 干し柿の鄙びた風情が味があって、良い仕事してますね!
 炉用だともう少し厚みが欲しいけれど、お薦めです」

感想や作者のことをお聞きしたり、取り合わせを話し合ったり、
こうしたやりとりが楽しく、あっという間に時間が過ぎていきました。
「気に入ったものは売約済の紙を置いて確保した方がいいわね。
 2時間以内に決済すればよろしいので・・」

二つほど売約済を置いて、さらに探していると・・・
「これだわ!」という香合に出合いました。
Sさんも大賛成で、香合はこれに決まりました。
休憩所で昼食のお弁当を食べて少し休み、また出陣です。

                

午後のターゲットは水指です。
以前から水指を探していたのですが、なかなか出合いません。
Sさんが渋い素敵な水指をお買い上げです。
「私はどうも水指にご縁があるみたい・・・」
(きっとたくさんお好みの水指をお持ちなんでしょうねぇ・・)

あきらめかけた頃に平戸焼という水指に出合いました。
一目惚れでした。
それに五月のGWに行った平戸の窯ということにも
ご縁を感じたのです。

すぐに茶道具屋さんを呼んで見てもらいました。
「これはなかなかの優品ですね。
 印らしいものがありますが、古いものなので作者はわかりません。
 時代を経た蓋が形といい、色目や木目といい、好いですね・・
 今、この蓋を作ると10万以上します」

家に帰ってから一晩、水を入れて様子を見ましたが
水漏れも無く、見れば見るほど嬉しくなる水指です。
子供みたいに座ったり寝たりしながら眺めています。
使い勝手を確かめたくて稽古で使っています。

茶事の楽しみが倍増したようです。

                         

    写真は、「はちすの花台(三渓園にて)」と「笹百合」です。





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