ハワイへ帰る友あり・・・
我が家で夕去りの茶事をすることになり、その日が近づいてきました。
体調管理のため秋まで茶事はお預けと思っていましたが、
京都・今日庵へ留学中のSさんが修行を終えられ、ハワイへ帰国することになりました。
それで、帰国前にお会いしたい、茶事でおもてなししたいと、茶事支度に勤しんでいます。
Sさんの送別の夕去りですが、
茶事の趣旨を聞いて馳せ参じてくださるお客様との一期一会も万感の思いがあります・・・。
悔しいけれど、無理をすると身体がすぐに悲鳴を上げるので、1日でしていた仕事を2~3日に分けています。
幸いにも半東のN氏と懐石のEさんが茶事を支えてくださって、心強く感謝です。
今、茶室には茶事で使う茶道具、懐石道具、燭台などの灯りが広げられています。
骨董好きのN氏が持って来てくださったものもあり、どれを使おうかしら?
風呂敷包みや箱を開けながら贅沢にも悩んでいます。
N氏の茶道具は人の手や目に触れるのは数十年ぶりとかで、みんな嬉しそう・・・。
ハワイの夕映え
そんなある日、N氏が大きな箱を持ってきました。
陶製の三段重で、織部でしょうか?
造形と言い、織部風な文様と言いパワフルで、作品に納まり切らないエネルギーが溢れていました。
作者は鈴木五郎氏です。
「気に入って買ったのですが、どのように使ったらよろしいのか・・・?
先生、今回の茶事で使ってみてくれませんか?」
せっかくのお話なので、喜んで上から二段まで使うことにしました。
一番下は足付なので、蓋を工夫して水指にどうかしら?
これもいつか水指としてN氏の茶事に登場しそうです。
玄関先の花が元気です
ポーチュラカと木槿(日ノ丸)
先日、懐石担当のEさんが打ち合わせに来てくださいました。
台所の動線、使う調理器具と収納場所、懐石道具などを見てもらいました。
半東N氏も同席し、秘蔵(?)の古染付向付を持って来てくださいました。
テーブルの上に並べられた汲み出し、向付、皿や鉢などから、場面や料理に合わせて選んでいきます。
その間にお客様のこと、茶事テーマやタイムスケジュール、懐石をだすタイミング、
手伝いの内容など、茶事を共有し、より好くするための話し合いが続きました。
ご案内の手紙をしたためた時から「夕去りの茶事」は始まっていますが、
とてもステキな茶事になりそうな予感が・・・
横浜の夕景色 (たなびく雲のあたりが富士山)
夕去りの茶事・・・ハワイへ帰る友を迎えて その1へつづく