暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

2018年 長月の教室だより・・・許状式

2018年10月10日 | 暁庵の裏千家茶道教室



アップが遅くなりましたが・・・2018年9月22日に許状式をしました。

Kさんが上級(行之行台子(ぎょうのぎょうだいす)、大円草(だいえんのそう)、引次(ひきつぎ))の許状を、
Tさんが中級(茶通箱(さつうばこ)、唐物(からもの)、台天目(だいてんもく)、盆点(ぼんだて)、和巾点(わきんだて))の許状を拝受しました。
誠におめでとうございます!

許状式は4回目ですが、坐忘斎御家元に代わって許状をお渡しするのでいつも襟をただし、緊張感を持って臨みます。
それに暁庵の茶道教室らしい許状式を・・・と心掛けています。
今回は上級(行之行台子、大円草、引次)の許状をお渡しするので、お祝いの膳をお出ししたいと思いました。
いつものように社中の方に「立会人として参加して頂けませんか?」とお声掛けしたら、Fさん、Uさん、KTさんが参加してくださって嬉しいです。

利休居士の画と鵬雲斎大宗匠の賛のある御軸を床に掛けました。
花入、香炉、燭台の三具足をかざり、菓子とお茶をお供えします。
KさんとTさんに菓子と撒き茶を入れた天目茶碗のお供えをお願いしました。
花は庭の水引と秋海棠です。



10時から許状式を始めました。
席入り後、床の御軸についてお話ししました。
利休居士の画像は土佐光孚(とさみつたか)による画の写しです。
鵬雲斎大宗匠の賛が誠に許状式にふさわしく、この画賛に出会うのが毎回楽しみなのですが、・・・左右を逆に読んでしまい、今一つ内容がピンと来なかった訳です(お恥ずかしいです 
正しくは以下の通りです。

   今日親聞獅子吼  
   他時定作鳳凰兒        宗室(花押)


  読み下しは、
    今日親シク獅子吼(ししく)ヲ聞ク
    他時定メテ鳳凰ノ兒(ほうおうのこ)ト作(な)ル

  今日、利休居士に繋がる茶道の門を敲き、その教えを聞くご縁ができたことを嬉しく思います
  いつの日か、茶道の修練を重ね茶道の真髄を体得できることを願っています
  (・・・そのような内容だと思います)



許状を読み上げてお渡ししました。
難しい文章に汗を掻きながらも許状をお渡しすると、暁庵も身が引き締まる思いがして、これらの科目をしっかりお教えしなくては・・・と思うのです。

「許状」はお茶の道を辿って行く上での道しるべになると思います。
あせらずに、しっかりお稽古を積み重ねて道しるべを辿って行くと、その先に何とも言えない充実した愉しい境地(茶道の真髄)が待っています。
どうぞ一歩一歩その境地をめざして歩んで行って下さい。

お祝いの言葉を立会人の先輩方からも掛けて頂き、お二人もきっと何かを感じてくださったことでしょう・・・・。



  (別のお稽古の時の写真ですが・・・)




許状より「行之行台子」と「唐物」を選び、不肖・暁庵が「行之行台子」の点前を伝授し、Fさんに「唐物」の点前を披露して頂きました。
主菓子は5種(「梅薯蕷」、「秋桜の練きり」(以上石井製)、煮物2種、巨峰)を縁高に入れてお出ししました。
濃茶は松花の昔(小山園)です。

KさんとTさんのお祝いに、暁庵手づくりのランチをお出ししました。
主な献立は、赤飯、味噌汁(豆腐、ミョウガ、じゅんさい)、向付(胡麻豆腐)。
揚げ茄子の煮物、鳥肉・里芋・人参・ゴボウなどの炊き合せ、玉蒟蒻のピリ辛、白和え(隠元、人参、椎茸、蒟蒻)、卵焼、南瓜麩などを中皿に盛り合わせてお出ししたのですが、多過ぎたかしら?
作りだすと止まらなくなって、反省しています・・・。

午後から稽古があるため一献は残念ながら無しにしました。
ランチタイムでは許状式の緊張が解け、愉しくおしゃべりが弾みます。


 利休さまに見守られて長緒のお稽古をしました

午後になって、Tさんの長緒、Uさんの行之行台子と稽古が続き、疲れたけれど充実した一日となりました・・・・。 


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