玄関に野の花を生けて・・・
10月某日のことです。
「お稽古を見学したいのですが・・・」という電話を頂きました。
「駅からバスに乗って、○○バス停で降りてそこで待っていてください。
お迎えに行きますから。バスに乗る前に電話をくださいね・・・」と私。
約束の時間前からそわそわしながら待っていたのですが、
時間を過ぎても電話が鳴りません。
ここで大きなミスに気が付きました。
その方の携帯番号を聞き忘れていたのです。
「バス乗り場がわからないのかしら? もしや番号を間違えているのかしら?」
いろいろ思いは巡り、時間はどんどん過ぎていきます。
約束の時間から1時間近く経った頃にチャイムが鳴りました。
玄関からツレの声が聞こえます。
「お客さまがいらしたよ・・・」
飛び上る思いで玄関へ出ると、約束していたMさんでした。
バスを降りてからあっちこっちで「お茶の先生を御存知ですか?」と尋ね歩いて辿り着いたそうです。
電話を何回しても出なかったとかで、携帯番号を間違えて入力していたのです。
Mさんの必死だった様子が伝わり、おもわず涙が・・・。
「よくぞお訪ねくださいました!
・・・どうぞどうぞお上がりください」
こんなに感激したのは久しぶりです。
山茶花が咲きだしました
この話には後日談があって、数日後に
「今日、Tさんから電話があってね・・・・」とツレ。
Tさんはツレの友人で、MさんがTさんにお茶の先生を尋ね、Tさんがこの近辺に詳しい人を紹介して、我が家へ辿り着いたらしいのです。
あとでTさんも「どうもお茶の先生とはツレの家らしい」と気が付き、電話してきたのでした。
「Tさんはとても好い方で、その方の導きで訪ねて来たのだから、きっとよいご縁がMさんと繋がっていると思うよ」とツレ。
・・・そうね! 本当に、よくぞ訪ねてくださいました。
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