雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

ベルギー編4 ビールはよく味わおう

2018-10-27 10:46:35 | Weblog

ブルージュの町の食料品店。けっしてビール専門店ではないところがすごい。

【がぶ飲みしないビール】
ゆったり時間のベルギーでのサーブで、例外はビール。これは早かったです。生ビールも人気ですが、当たり前のようにスーパーですら数百種類を超える瓶ビールが置かれていました。この瓶ビールも料理店で人気でした。

 こだわりはグラスにもあらわれていて、コップの形が銘柄ごとにそれぞれ違います。日本でもベルギービールを売る店には、その銘柄のコップが様々置かれていましたが、日本のビールの販促キャンペーンのような意味合いで作られたコップなのだと気にもとめてませんでした。

 それが現地では店の専門の人がそれぞれの瓶ビールに合わせて厳格にコップを持ってくるのを見て、あらためて、それぞれの味の特徴に合わせてグラスが作られているという繊細な世界であることを知りました。

習慣の違いを感じたのが日本は「とりあえずビール」に象徴されるように一杯以上を飲む人が多いのですが、ベルギーは、どんな巨漢でも500cc以下の小瓶一本分でたっぷりの食事をゆっくりと食べていること。

ビールをおかわりする人はいないわけではありませんが、それほど見かけませんでした。

 これはビールのアルコール度数が10パーセント程度以上と日本の倍以上のあるビールがスタンダードな上、コリアンダーなどで香りをつけるなどの特色が、のどごしを味わうより、じっくりとのどに含むのに適したビールへと進化させているようです。

たとえばヒューガルデンホワイト。日本ではやっているのは5%前後のものですが、ベルギーでは同銘柄でも格上のアルコール度数が高いタイプ「ヒューガルデンホワイト グランクリュ」の方がより多く店に置かれていました。

 そして瓶の大きさが日本で手に入れるより一回り小さく、250ミリリットルで販売されていました。お店で頼んでも、その小瓶を手にして専用のコップに注いでくれるのですが、やはり250ミリリットル瓶でした。

 日本に帰ってインターネットで検索すると日本も含め輸出用の瓶が世界的に330ミリリットルで統一されています。自国用は、より少なめの量が売れ筋と判断されているのでしょうか? 値段は現地では水と同じでした。
 
 そうそう、ビールの水割りもありました。ギリシャの時代からワインは水割りがあるし、飲み物の味がしっかりしているので、水割りはあり、なんでしょう。

※11月は、更新をお休みします。
ヨーロッパは雲南と違って日本人も行きやすく、通の人も多い、と思いましたが、やがてこれらはやがて雲南の考察に行き着く予定です。雲南だけにご注目の方はささ、と読み飛ばしてください。
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ベルギー編3 美食の国

2018-10-20 16:03:28 | Weblog

写真はボザールブラスリーの特別メニューの前菜の一つ。見た目の美しさは芸術的。味も、まったく脂っこさがなく、さっぱりしていてむしろ日本料理的な味わい。生魚の酢漬けや、緑色の泡立てたものはピスタチオのこともあれば、抹茶のことも。話には聞いていたが、ヨーロッパの最先端は和食にあるようだ。最後のお茶も日本的な急須から、セルフでしゃれた陶器の湯飲みに注いで飲むほうじ茶や緑茶だった。お茶受けは上品な味わいのクッキーだった。

【忙しい日本人、時間をもてあます】
ブリュッセルのミシュラン1つ星を獲得したフランス料理店にも行きました。

ボザール・ブラスリーBozar Brasserieという、おいしいものを気軽に、がモットーの若いお店です。

ネットでは、今、本当においしいレストランに行きたければ、フランスではなく、ベルギーのフランス料理屋に行け、と書かれていたので、その言葉に乗ったのです。値段もそのほうが割安とか。

東京もミシュランの星の数が世界一と言われるだけあって、山手線内を歩けば、ミシュランのシールが貼られた(ビブグルマン《従来のミシュラン基準より値段は安いが良質で美味しいお店のランク》を含めた)お店に行き当たりますが、ベルギーも負けていません。人口比で世界一の星の数を誇るのがベルギーなのです。

9月1日。ブリュッセルの名店や老舗など地元になじみの深い店はたいてい、バカンスで夏じまいをしています。そのため、9月初旬はそれらの店の夏休み明けの日のです。この店もご多分に漏れず、2ヶ月の休暇のあとの初日でした。

ホテルを通じて予約をすると、今日のみ特別メニューでお客側からは注文できない。そしてそれぞれの料理にあわせてワインなどの飲み物も完全にセレクトされているとのこと。100%、店まかせ。

普通、極上のワインなら一本買い、メニューごとにワインを変えたら莫大なお金がかかりますが、それらをセット料金で飲めるというのです。しかも格安で。
 ただ、残念ながら今回はお酒を飲まない人が半分いたので、すべてをセットに含めることができず、メインメニューにつく飲み物だけをセレクトしていただくことになりました。

それでもあとで領収書をみると、全部のワイン代より、飲まなかった人が頼んだ水代のほうが高くなっていた、という珍現象が生じるほどのお得な日でした。

さて、見目形、ばかりか所作まで美しい店員の方々が、息をそろえてテーブルにつく一人一人の前に皿を置くほどの細やかな演出。
 料理もワインも創意工夫に富み、すばらしく、しかも、信じられないほどの格安のお値段だったのですが、フロア中の人々皆、同じタイミングで料理を出す、という特別な日であったこともあり、ただ一つ問題がありました。

 な、なんと夕飯を食べるという一事において、5時間半も費やしたのでした。

 恐るべき事に私など、すばらしい食事だというのに、途中で寝落ちしてしまいました。自分でも驚きました。お会計を済ますと深夜12時を過ぎたのでした。
  
 旅行ガイドブックを見ると「ベルギーでは、予約をしてメニューをあらかじめ注文しておくと、わりとすぐに食べられます」と小さく書かれていました。帰ってから気づきました。ただ、この日のミシュランレストランには当てはまりませんね。

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ベルギー編2 フライドポテト発祥の地

2018-10-12 15:29:05 | Weblog

料理屋さんで頼まなくても出てきたフライドポテト。主食がわり、ということらしい。添えられたディップは店独自に作られている。

街中で見かけるフライドポテト。日本の原宿のクレープのように円錐形のとがった部分を手に持って食べる。ほんとうにおいしそうに!

【ベルギーの国民食】
 フライドポテト、英語でフレンチフライといいますが、発祥はベルギーなのだそうです。第一次世界大戦時にアメリカ兵がヨーロッパに遠征した際に気に入り、アメリカで広めた。その時にフランス語を話している人たちの料理だからフランスの食べ物だろう、と思った、とのことだそうです。

 ベルギーはフランス語も公用語の一つなのだと知っていれば、「ベルジアンフライ」と呼ばれていたかも。

 ブルージュは観光客の方が地元の方より多い地域だったので、実態は不明でしたが、少なくとも町に大学のあるゲント(ヘント)やアントワープ(アントウェルペン)でも、フライドポテトは大人気。

 大学生らしき人々や仕事おわりの労働者、OLまでもがお気に入りの店や屋台でこんもりと円錐形に折られた紙などにフライドポテトを盛ってもらい、店独自のマヨネーズやケチャップ状のものをつけて(バジルなどが刻み込まれていることも)、立ちながら、あるいは座ってビールとともに頬張っていました。

 こういうところは活気があった!

 ほんと、国民食ですね。


町角で、よく見かけるフライドポテトの看板。
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雲南から離れて。 ベルギー編

2018-10-03 11:19:16 | Weblog

写真上はブルージュ(ベルギー)の街並み。娘が撮影。15世紀から時が止まったかのような町。朝夕は観光客も少なく、静か。むしろ人が少なくて不安にすらなる。
写真下はブルージュの料理屋にて。夕食にはたいていの料理にはパンかフライドポテト、または両方が付いた。


【題は変えずに】
 最終的に雲南に到達する予定ですが、しばらく世界を旅しているので、世界の食習慣などに触れてみたいと思います。

 この夏、ヨーロッパに行ってきました。ヨーロッパは食に関してアジアほど、ぎゃふんとすることはありませんでしたが、驚きはありました。私にとって新鮮だったことを書き綴ってみます。

【ゆったり時間】 
 ベルギー、オランダ、ドイツと回ったのですが、ベルギーで驚いたことは、とにかく時間がゆっくりとしていること。こちらの語学力が低いために悲しいかなメニューを読み解くのに時間がかかるのがつらいところ。

 そんなとき、私がしているのがおいしそうに食べている人をすばやく見つけて「あれと同じものを」と頼むこと。あとはできそうな店員さんの表情をよく観察して、今日のおすすめトークのなかで、逃したら損、という勢いを感じた場合にそれを頼んでいました。

 こうして日本や中国にいるときより長い時間を費やして注文を終えたのですが、ここからが長かった。30分は当たり前。1時間近く待つこともザラでした。

 なぜなのか? 待ち時間はゆっくりあります。考えてみました。人々がゆったりお話する時間を外食の時は持ちたいから? それもあるでしょう。日本人はせっかちです。30分は長すぎる。日本の居酒屋なら、まず調理済みの突き出しが出て、それからできた順、もしくは冷たいものから一皿ずつ出てきてシェアして食べることができますね。

これがなかったのです。

 少なくとも一人一皿を注文する習慣があるらしく、しかも一皿はたっぷりと盛られています。当方が4人だったので、つまり注文は4皿以上が原則。そしてサーブのタイミングは律儀に同じ。つまり4皿できあがるまで出てこないのです。

 前述したとおり一皿ごとのボリュームが日本人にとっては多く、その上、フライドポテトやパンがついてきます。

 同じ店にたまたまJTBなどの日本の旅行会社のお客さんとかち合ったとき、ちらりとその席をみると、見事に一皿の量は少なく、皿数は多く、と日本人用でサーブされていました。旅行会社、ナイスです。

 また慣れてくれば「シェア」と宣言すれば、奇妙な顔をされることなく皿数は減らすことができました。ですが、ヨーロッパの人たちはきちんと食べきっていました。あの人たちが日本にきたら、さぞかし料理の量が少なくて驚くことでしょう。

 ともかく、最初のうちは本当に食べる時間の算段だけで一日が過ぎてゆくようでした。

(つづく)

※ちょくちょく更新が不規則になっております。年内、12月は正常に更新ができる予定です。よろしかったらお読みください。
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