偶然YB125SPのオーナーさんと出会う機会があり、お店ではできない各所の比較を撮影する事ができた。
両車は違いが随所に見られるけれど共通部分もある。
特に気づいた違いや共通部分を抜き出して比較解説をしてみようかと思う。
まずはクランクケースの右サイドケース
YBR125系にはキックスターターのシャフトの穴があってプラグで塞がれているので、後付でキックスターターを取り付ける事は簡単だけど、YB125SPの場合はこの穴は排除されている。
よってそのままではキックスタータを後付することは出来ない。
ところが右クランクケースを比較すると両車共に5VLの型式である。
つまり、内部のキック機構取り付け構造は共通のようなので、右サイドケースをYBR用に変更すればキックの取り付けは可能という判断ができる。
タオバオでは幸いにしてYBR用右サイドケースが大量に出品されてる模様だ。w
さて、左側クランクケースは?これはYB125SPのシフトインジケータ機構の関係で互いに違う。
さらに気づいたのが左サイドケースの違い。
YBR125には存在するフライホイール軸へのアクセス窓がYB125SPでは省略されている。
めったに行わないバルブクリアランス確認・調整なので、その時には左サイドケースごと外して行えばいいって考え方なのだろうか?
タイミングマーク用の穴が残されてるのはタイミングライトで進角の確認をしてCDIの動作検査をするためだと思う。
またシフトペダルの形状は同じだけれどメッキの種類が違っていてYB125SPはコストダウンされている。
元々SPはビジネスモデルだから装飾に力を入れる必要ない。
さてシリンダーを見ると型式に違いがあった。
YBR系は今まで5VLだったけれどYB125SP系ではこれらの違いにより新たな型式を付与したのだろう。
よって2013年モデル以降のYBR系もYB125SP同様のエンジン仕様なので1BKに変更されてるかもしれない。
なお、噂の再生産ロットからシリンダー刻印が「YAMAHA 5VL00」となっているモデルも存在し、もしかしたら
金型を更新したのかも知れない。
123ccの表記が無くなった理由は定かでない。
ブレーキに注目すると面白い。
両車共にブレーキパッド、ブレーキシューは共通なのはパーツカタログで比較すると分かるけれど、なんとキャリパーが微妙に違う。
どうやらキャリパー本体の製造元が違うようだ。
性能差は不明だけれど、幸いフォークのアウターチューブとキャリパーサポーターは共通なので両車間の物理的互換性はあるし、YBR250の2PODキャリパを流用・換装も可能。
最後に面白い違いを発見した。
ブレーキペダルの形状とメッキに違いがあるのだ。
YB125SPの方がとにかく太い!///▽///
明らかに太い・強い・たくましいけどメッキがちょっと違う。
ビジバイ的に転倒時でも簡単に曲がったり折れたりしないように強化されてるのだろう。
これに伴い、ペダル形状に合わせてステップアッシーも変わり、ステップ受けの棒形状が変更されてる。
なお、後付でキックスターターを装備した場合、キックアームがペダルに干渉して下ろせないと言う報告があり、
ペダルをYBR用の物に交換するだけで解決するとの事だ。
また、クラッチアッシー裏側に必要なキック用ギアが無いので、これもキック付きのYBR用のプライマリーギア
に交換しなければ、キックキットだけを購入しても付けられない。
つまり、右クランクケースカバー、ブレーキペダル、クラッチ・プライマリーギア(クラッチクラウン)は
交換必須って事なので、よほどキック化しなければ気がすまない事情以外には費用的に魅力はないと思う。
こんな感じで各所に違いが見られて外観以外にもそれぞれの特徴がある事がよく分かった。
YB125SPはまさにビジネスユースのためのモデルとして開発され、輸入販売店の売り文句のようなミニSRとは程遠い仕様かと思う。
これをどうSR風に近づけるかが今後のYB125SPオーナー達の腕の見せ所なのかもしれないけれど、そのまま実用車として使い潰すのもいい。
昔、ビジバイベースのカスタムが流行った時期があったけれど最後はどノーマルに戻したり、いかに純正部品でレストアできるか
競ったりしてるマニアも多い。
出会ったYB125SPのオーナーさんはなにやら壮大なカスタム化を計画されてるようで、今現在では数少ないYB125SP改の話題が今後は
少しずつ増えてくるかと思うけれど、情報は待ってても得られない。
オーナー達が些細な事でもどんどんネタにしてブログなんかで記事にすると互いに助かるだろう。
今回比較できたおかげでYBR125系の情報を使ってYB125SPをカスタムするには限界があると感じた。
エンジンと前後ブレーキ関係が似てると言う以外は別の車種と思った方がいいだろう。
追記:2013年型YBR125
実際に2013年型の「YBR125(無印)」の実車をこの目で見る機会があったので補足するね。
・エンジン型式は1BKでYB125SPと同じになっており、電装系も含めて変更された。
・左スイッチボックスにリモートチョークレバーが追加されたのでYB125SPと同様。
・右のブレーキペダルがYB125SP同様に太い堅牢な形になった。
・特に性能に影響しないがリアスプロケットのメッキ色は虹みたいな金色になった。
・チェーンの製造元が変更になった。
・パッシングスイッチが装備されてる。
・キャブのキャブヒーター取り付け用穴にM8のネジ山が切ってある(YB125SP同様)から
ヒーター後付けが楽になってる。
追記:YBで走り込んだ時の感想→YB125SPの印象 (リンク)
2013年式以降のYBRに関してはYB125SPと共通部分化した部分があるので互いの情報共有はできると思う。
オーナーさん達も広く互いに情報公開共有を行なってくだせれば幸いです。
会でも有ったら誘ってください。
例の計画、ぜひ成功させて公開してください。ヽ(=´ω`=)/
どちらも無印です
このURLの各車種の「下載」でpdfファイルがDLできます。
(一部文字化けのため省略)
・11年式(ぴあさん明記の12年モデル含む)
13R-BCDE (2011年09月28日更新)
・13年式
13R-FGHJ (2012年11月06日更新)
・10周年記念モデル
13R-KLMN (2012年11月06日更新)
なお、国際的には年式の表記は9月から翌年8月まで間を表すので現地発売年の翌年が本来正しい年式になりますが、
日本国内の慣習に従った場合向こうの12年式は11年式と理解すると良いでしょう。(日本では11年に輸入販売開始のため)
中国ヤマハのトップは
www.yamaha-motor.com.cn/mc/index.html
YBRを所有するにあたり、漢字の雰囲気で意味を予想しつつ活用するのが必須かと思いますのでがんばってください。
雷太さん的には11年式、13年式、十周年記念モデル(YB125SP?)のどちらがいいと思われますか?参考にさせていただきたいです!
(*>∀<)むはー!
サービスマニュアルはどうすればいいでしょう?
とりあえずブログで07年のウクライナのもの(スティッチのサムネのやつ)をダウンロードしましたが、これで大体の年式のやつに使えるでしょうか
私的にはまず「好きな色!好きな配色デザイン」で選びますね。
色や配色はそのまま付き合う物なので妥協すると後でイヤになる場合があると思います。
あと、11年式と13年式(記念モデル含む)はこの記事のような差があります。
13年式からYB125SPと仕様が共通化しますので排除された部分が後々めんどうな事になる場合もあるので
悩むところですが、いずれはステップアップして乗り換えるつもりならできるだけ年式の新しい方が下取りや売却時に有利です。
私の場合はずっと乗るつもりでしたからどれでも良かったんですが、当時でも新しい方の年式を選びました。
購入時に一番大事なのはできるだけ近所のお店で探す事でしょう。
少し離れていても駅やバスの交通の便が良いお店も大切な要素です。
とにかく「好きな色、好きな配色、ほしい機能」を悩みぬいて選ぶのがいいと思います。
まあ手元でチョーク操作ができたりシフトインジケータが追加されたのが13年式の大きな特徴なので、特に始めての
バイクなら13年式をお勧めしますが・・・ベテランならどれでも問題ないと思います。
雷太さんの考えがいい感じにまとまっていて非常に参考になりました
悩みぬいて決めたいと思います!
YBR125とYB125SPのシートは
流用できませんか?
教えてください!
よろしくお願いします!
・YB125SPにYBR125のシートを流用可能か?
このどちらのご質問でしょうか。
結論を書くと無改造ぽん付けは不可能です。
ですが簡単な改造でYBR125のフレームにYB125SPの
シートを固定した人は見た事があります。