YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

YBのビッグキャブ化 小技編

2018年02月20日 | YB125SP改造

 本シリーズもいよいよ最終回。
施工時のちょっとした注意点や小技をまとめてみたよ。

【PZ系キャブレターの配管関係】

ガソリンコックからの燃料ホースやフロート室内の圧力を大気圧
と同じにする大気開放ホースはここに接続。

大気開放ポートはそのまま放置しても良いけれど、埃や雨水が侵
入すると厄介なので、ホースが太くてブカブカでも被せる程度に
差し込んでおくと良い。

燃料蒸気還元装置の接続ホース。

最初は臨時で透明の耐油ホースを使ってたが、耐久性に難がある
のでちゃんとした物に変えたよ。

キタコのフューエルライン・ホース 105-051 が丁度良い。
ドレンホースにも使える。

ずれ止めバンドは9mm用がピッタリで、バイク用品店などに
キタコや武川、キジマなどの数個セットがあるし、ホムセンの
ホースや園芸用品売り場でも見かける。
俺はカインズホームで買ったが、地域のホムセンの中で最安値の
30円台だった。

ドレンホースはエンジン後部とフレームの隙間から下へ垂らす。

キャブ内のジェット類を交換する時は、ドレンボルトを緩めると
ここからフロート室内のガソリンが排出されるので、コップで
受けてタンクへ戻すとよい。

【燃調時(空燃比セッティング)の工夫】

燃調でジェット類を交換する時は、固定ボルト2本を外してから
バンドを緩める。

横倒しにするとキャブ本体を外さずに交換可能だ。
何かの拍子に部品が落下してエンジンの隙間などに落ちないよ
に、下にウエスを敷く事を強く勧めします。

スロットルバルブの扱い。

この構造をよく観察する。

バネを縮めながらワイヤーを付けたり外したりするのだ。

初めて作業する人はここで苦労するらしいけど、分かってしまえ
ば簡単な構造だよ。

ジェットニードルの固定クリップ。

これは板バネ構造。

ジェットニードルを下から押す。

押せばクリップごとジェットニードルが抜ける。

細かい燃調時(特にスロットル1/8~1/2開け時のセッティング)
のクリップ位置変更。

5段の溝の中から選ぶ。(標準は中間位置の3段目)
写真は俺が決定した燃調時でM3小丸ワッシャーを併用した。

純正エアクリとマフラー時のセッティングデータ
・メインジェット#102
・パイロットジェット#38
・ジェットニードル段数 上から2.5
・パイロットスクリュー 1・1/2回転開け

シムはバイク用品店かラジコン模型店でも買えるだろう。
細かく気にしないなら2段か3段のうちの好みの燃調でどうぞ。

固定クリップの装着。

ジェットニードルを戻したら固定クリップを浅くはめる。

スロットルバルブのスプリングで押すとそのまま底までクリップ
が移動する。

先細なラジオペンチを使わなくても簡単にセットできるのだ。

スロットルバルブ装着時は方向に注意する必要がある。

方向を厳守しないとエンジン始動直後にいきなり高回転になって
しまうのだ。

【チョークケーブルの引き回し】

 運よく純正のチョークケーブルをそのまま流用できたのは良い
けれど、キャブ側の位置が変わった関係で若干長さが足りなくな
った。

このように引き回しのルートを変更すると問題なく使う事が出来
るので、引き回し変更をすると良い。

【厳冬期の始動手順について】

 ビッグキャブ化によってキャブヒーターが無くなったけれど、
まったく問題なし。
アルミインテークのおかげでエンジンの廃熱が適度にキャブを
温めるため、厳冬期でも時間が経てば超安定するよ。
そして、寒い日はチョークを使って始動した方が楽なので、以下の
手順で行えば問題なし。

1:チョークレバーを引く(効かせる)。
2:スロットルを約2mmほど開けながらスタートボタンを押す。
3:エンジンがかかったら、そのまま5秒待ってチョークレバーを
  戻す。
4:2000~3000回転を維持するようにスロットルを微調整。
5:30秒から1分程度で回転が上がりだすので、スロットルから
  手を離してもかまわない。
6:これからが「暖気必要時間」なので温めるかゆっくり走り出す。

コツは3のチョークレバーを戻すタイミングで、初爆(最初の点火)
が起きたらチョーク動作は用済みなのだ。
ここでいつまでもチョークを効かせていると、かえってプラグにカ
ーボンが蓄積して再始動しにくくなる。
始動性の良し悪しは初爆の良し悪しであって「暖気必要時間」では
いから「早々に点火するなら始動性は良好」と判断すればよい。

【その他の小技】

スロットルのあそびが無い時はどうする?

あそびが多い時とは逆にアジャスターナットであそびが確保でき
ない場合、臨時にスロットルパイプ(スロットルコーン)に
5~6mmくらいの穴を追加して、ワイヤーに少し余裕を持たせ
る技があるのだ。
入手したスロットルケーブルの個体差は各自で補ってください。

別売のスロットルグリップセットも使用可能。

実はヤマハ純正以外のスロットルパイプやグリップ付きセット
も流用可能なのが多い。

検索用語「摩托车油门胶手」


緊急注文した中に入れておいた物だけど、今回ビッグキャブ化
した時に装着して遊んでみたのだ。

このレトロ感あふれるグリップセットは30元(約600円)なので、
良い買い物だったよ。 id=535743310800
感触は「健康サンダル」。
冬用グローブなら問題なく良く食いついてくれるが、薄手グローブ
だと凸凹感が少し伝わってくるし素手だと痛い。w

 可能なかぎりポン付けできる部品選定をしたつもりだけど、少し
工夫は必要だったなあ。
上手に組み合わせれば特殊な工具を使わずに組めるから、楽をし
たければ部品注文はケチらない方が良いだろう。
個人輸入が頼りなので、後から買い足しするにも送料・手数料や
時間が無駄にかかるのだ。
買うなら一回で済ませた方が結局早くてお得だよ。

以上で今回行ったYB125SPのビッグキャブ化シリーズはおしまい。
時々見直して加筆や修正は行うと思う。



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