風の吹くまま

気の向くままに

新疆ウイグル自治区 アクスより

2009-06-28 15:12:30 | Weblog
8日間滞在した庫車(クチャ)からここアクスに来て5日が過ぎた。アスクは、見るところがないのでガイドブックにはほとんど情報が掲載されていない町だ。ウイグル自治区では、外国人が宿泊できる宿が政府によって決められているらしく今宿泊してる「金融大酒店」は一泊ネットを使える部屋が158元だ。シングルも同じ値段だがネットなしの場合は、ツインもシングルも同額の138元で宿泊できる。ツインの部屋を100元以下におさえたいのだが、なかなか難しい。それでも予算的に150元(2175円、一人当たり1000円ちょっと)あれば、空調のある24時間ホットシャワーでそれなりに快適に過ごせるホテルに宿泊できることがわかった。今宿泊している「金融大酒店」も一応三ツ星のホテルらしい。旅の楽しみのひとつが、食事だ。いままでのホテルだと三人部屋180元も出すようなホテルだと朝食付だったのだが、このホテルはついていない。あちこち歩いて粥店をみつけた。八宝粥と書かれているお粥は、色々な豆類が入っていて小豆粥とは少し違うが結構栄養がありそうだ。中国の人はお粥に砂糖を入れて食べているが、私は日本からもって来た「ゆかり」や「ゴマ塩」を入れて食べる。絹豆腐に漬物をのせたものもあり日本のラーメンのどんぶりを少し小ぶりにしたような器に入れて持ってくる。両方とも1,5元でお粥と豆腐を食べるとお腹いっぱいになって、それで朝食代金は43円位だ。

ホテル代金に比べると随分得をしたような気分になる。今日で中国に入国してから46日が経過したが、食事代とホテル代それに観光代を含めて一人86,000円位(日本で支払った夜行バスの5,000円と新鑑真号往復代金33,000円は別)なので予算的には少しオーバーだがこの先喀什(カシュガル)でホテル代を節約してまあまあの所で収まると思う。新鑑真号に乗船する8月初めまで一ヶ月以上ある。この先の喀什(カシュガル)、タシュクルガン、喀什(カシュガル)、ウルムチ、上海と残りの行程も同じペースでのんびり暮らしだ。






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新疆ウイグル自治区 コルラに移動

2009-06-11 22:49:25 | Weblog
吐魯番(トルファン)市内から大河沿行きのバスに乗って一時間、そこが吐魯番(トルファン)市の最寄駅の吐魯番駅がある。町から離れること60キロ。

吐魯番駅からコルラまでは、車窓の景色がいいので昼間列車で移動するといいとどこかに書かれていたのを思い出して切符を手に入れた。
06:36発 コルラ到着予定時間 17:06
乗車時間は、10:30になる。

6号車7番中段ベット72元に私
6号車7番下段ベット74元に夫
7号車6番下段ベット74元にYさん

世界の車窓から「中国吐魯番駅からコルラ駅」編は最高だった。山を螺旋状に線路が敷かれているので高度を上げて行く車窓からは、さっきまで右に見えていた雪山が少しすると左に見えてくる。

いちいち歓声を上げていたら喉がかれてしまうので、心の中でなんだなんだこの景色はすごいすごいと声を出した。座席指定寝台2等(?)1,073円は、かなり楽しめるのでお勧めだ。駅に着いて乗り込んだタクシーの運転手に、歩き方に載っているホテルを指定したら安いホテルを知ってると言うのでとりあえずそこを見せてもらう事にした。ホットシャワー付ダブルの部屋が一泊100元、シングルは、トイレ、シャワー別で50元だった。

インターネットも明日になればつながると言うので100元の部屋を80元に、50元の部屋を40元に値下げしてもらいここに二泊することにした。ここは30階建のビルだが、14階が連れて来てくれたタクシーの運転手の家だった。応対してくれた人はここの奥さんでとても優しそうな人だ。そうです。ここは、民宿です。空調がなくて扇風機がまわっているこの部屋は、子どもの頃の夏休みを思い出すようななんとなく懐かしい感じがする部屋だ。

コルラの町の宿の近くの食堂で、ビールで乾杯した。



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新疆ウイグル自治区 吐魯番(トルファン) ラクダ編

2009-06-07 23:20:22 | Weblog
今日は何日、と言う質問に三人とも答えられないばかりでなく曜日を聞かれたらお手上げだ。

そんな難しい質問をした人が「空気を読めない人間」にされてしまう。

せっかく吐魯番(トルファン)に来たのだから一日タクシーをチャーターして観光することにした。

朝、打合せの時間に遅れてやって来たタクシーの運転手からは酒の匂いが漂ってくる。

ここ吐魯番(トルファン)に着いた時、ホテルをあちこち連れて行ってもらってかなり時間をとらせてしまったのだが5元しか受けたらなかった親切なタクシーの運転が、打合せに遅れて来たタクシーの運転手だ。

生欠伸をしながら、このお気楽運転手は前の車をどんどん追い越して行く。いつもは、ドライバーに命預けている私だがこの時ばかりは「おいおいしっかり運転してよ」と打合せの際の酒臭さがよみがえる。

「ラクダ5元安いよ、ラクダ5元安いよ」と20歳くらいの青年が日本語で呼び込みをしている。

「ベゼクリム千仏洞」の入場料20元を支払ってこれから見学するところなので「また後でね」とにっこり笑って返事をしたのだが「ラクダに乗って5元って本当に安いよ」と内心思いながらそこを通りすぎた。

「いい加減にしてよ!!!」
「そんな事は、乗る前に言ってよね!」
「日本人いっぱい来てるからあなた日本語話せるでしょ!」
「日本人が言葉わからないからっていい加減なことやらないで!」

ああでもないこうでもないああそれなら金はいらないから帰れなどと、大の男が人を騙しておきながらよってたかって大声を出す。

私は決して日本人の代表ではないし、一応女性だし。

でもここで泣いたら女が廃る。

一人275元支払えって聞いていないよ。ラクダの座長みたいな人が、自分の手の平にボールペンで150、150、300と書いてきた。

冗談じゃない、そんな金払えない。

こうなったらしょうがない、酒臭い運転手の出番だ。酒臭いけど日本語、本当に本当に本当に少しだけ話せるので寝ている運転手を起こして座長集団の所に連れて行った。

「一人100元出せと言っている」と酒臭い運転手が言うので「全くもう、今度騙したら本当に訴えてやる!」と思いんがらYさんが100元、夫が100元支払うはめになってしまった。

「ベゼクリム千仏洞」は、途中の景色もいいので観光にはお勧めだがラクダに乗りたい人はしっかりと料金交渉してから乗ってね。

そうしないとラクダとの写真撮影代金が5元だと恐ろしいことを言われますよ。ねっねっねっ。

こうして高昌故城、交河故城、ヘゼクリム千仏洞と歴史的には高い評価のあるらしい(Yさんが色々説明してくれた)所を観光しながらラクダ一族集団と喧嘩したことと、酒臭いけれどもどこか憎めない運転手が強く印象に残った私だった。


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新疆ウイグル自治区 ピチャン 散策

2009-06-02 23:33:36 | Weblog
ピチャン市の観光地図に写真入りで紹介されている「東大寺」に行ってみようと私と夫、Yさんの三人で沙山公園まで市バスに乗って出かけることにした。

途中、老人会の団体旅行と思われる人たちが大勢乗り込んできた。ご婦人の手には指輪が二個くらい光っているし、お年寄りとは思えない明るい柄物のロングドレスを着ていてとてもお洒落だ。男性は、全員が四角い頭の上にちょこんとのせるだけの素敵な帽子をかぶっている。席を譲られてもおかしくない夫までが席をたって、その団体さんに席を譲った。ところがその団体さんは、一区間でバスを降りた。あらまあ、歩いたってそんなにかからないのにと思いながら私と夫、Yさんは終点の沙山公園で降りた。「東大寺」目指して歩きはじめたら先ほど降りた上品な老人会のお年寄りとまた会った。いったいどこに行くんだろうか。

歩いても歩いても「東大寺」はみつからず、高校生くらいの女の子に「ウイグル語」の日本語訳版のコピーを片手に道を訪ねてみた。その女子高校生が近くの家から出てきた男子高校生に笑いながら色々説明している。どうもわからないらしく諦めて歩き始めたらその男の子がどうやら道案内してくれるらしくバイクでついて来てくれた。大通りにでるとその男の子はタクシーを拾い、運転手になにか説明している。せっかくの男の子の好意なのでタクシーに乗り込んでめでたく「東大寺」にたどり着くことができた。

正々堂々と観光地図に紹介されような場所ではなかった。当然のことながら観光客は一人もいなし、寺を管理している人もいないようだ。宗教活動をする寄り合い場所になっているのかもしれない。現在地がよくわからずYさんの先導でここから「沙山公園」のバス乗り場まで行くことにした。

ポプラ並木の道路を、葡萄畑を眺めながらのどかな景色の中歩いた。「ねえ、Yさん。そろそろバス乗り場に着く時間じゃないですか」

道はどんどん狭くなり、明らかに行き止まりと思われる地点に葡萄農家が一軒あった。脇道から横にそれようとすると「そっちじゃない、こっちだ」(たぶんそう言っていると思う)とお茶を飲んでいた農家の主らしき人に声をかけられた。その葡萄農家の奥さんからお茶をごちそうになり、「沙山はそっちだ」と言われた方向に進む。真昼の一番暑い時間帯に、サラサラと細かい粒子で少し登るとスーと下に滑り落ちるような砂の斜面を登って行った。滑り落ちる時に掴んだ砂は熱く、靴の中に入り込んだ砂が靴を重くする。無料で砂漠に入れたので記念撮影をして、元来た道を引き返した。

市場の中にある食堂で「ポロ」を食べてホテルに戻った。5元(70円位)で買ってきたスイカを食べたが甘くてとてもおいしかった。

この「ポロ」と「スイカ」の組み合わせが良くなかったのか、この後Yさんが体調を崩した。







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新疆ウイグル自治区 ピチャン 吐 峪溝麻扎(トヨクホジャム)

2009-06-01 23:31:18 | Weblog
Yさんがフロントで聞いた情報によると吐峪溝麻扎(トヨクホジャム)まで
片道一人10元だそうだ。

という事は、タクシーの交渉でもそれを頭に入れておかないとボラれてしま
うかもしれない。

外国に来るとそんなことを考えてしまう私が、少し嫌になる。

日本では、60キロもタクシーで走ったら相当な金額を支払うことになると思う。

吐峪溝麻扎(トヨクホジャム)まで片道60キロ、往復で120キロそれに少なく
ても二時間位はそこで観光するだろうからその待ち時間を含めると5時間以上は
かかってしまう。

どのタクシーに聞いても最低で200元(2,900円位)だと言われた。
この時点でホテルのフロントの情報が間違いだとわかる。

何人か集まったドライバーのなかで、150元(2,175円)で行ってくれると
いう人がいた。

その黒色のタクシーに乗り込んだのは、10時を少し回った頃だった。

タクシーの助手席に乗り込んだ私は、またしても途中の景色に驚かされる。

緑の全くない灰色と赤茶色だけの険しい山間をタクシーが走る。
いくら地元の人でもこの道路を運転するには、危険手当が欲しいだろうと
思うようなスリル満点の道をタクシーの運転手は、スピードを上げながら
飛ばして行く。

吐峪溝麻扎(トヨクホジャム)の入場料を30元支払ったが、ここに来る途中
の景色だけでも30元以上の価値はありそうだ。

土の家には、まだ人々が生活している。
庭先で牛を飼っている農家もあった。

Yさんが楽しみにしていた千仏堂は、管理人室に鍵がかけられている。

その管理人室から10分くらい歩いた所の崖の上の方まで木道は続いている。
木道の途中には、休憩所のようなところもあったがその先の木の階段は登り
口をふさがれていて千仏堂には行けないようになっていた。


「キュキュキュキュ」「ガシャン」
そんな音だったかは、記憶に定かではない。

「一瞬」という言葉はどんな時に使うのかはよくわからないが、人間の
一生なんてこの一瞬の積み重ねでできているのだと思う。

一瞬考えたこととか、一瞬の行動とか、その瞬間がその人のその後の人生を
大きく変える事だってあるかもしれない。

ただその瞬間は、長い時間の流れの中の一瞬でありその本人にとっては制御
不可能な領域ではないだろうか。

中国は、右側通行なので吐峪溝麻扎(トヨクホジャム)から哈蜜の市内に戻
るにはそんなに急勾配ではないが右折して登って行くことになる。

ただ、上からの走ってくる車両にとってはスピードを出しやすい勾配だとも
言える。

私は、一瞬でぶつかると感じた。

私が乗っていたタクシーの左側のライトは、完全に砕け散っている。
相手のタクシーは、左側のドアーがかなり長くへこんでしまった。

乗っていたタクシーは、中央車線をはみだしてはいない。

この後の時間が長い。
お互いのドライバーの話合いが延々三時間以上は続いた。

暑い中、もう一度村の中を歩き回る気にもなれずにすぐ近くの休憩所で
三人とも昼寝を決め込んでのんびりした。

私が運転したわけではなので、三時間以上も待たされたのだから本当は
料金上乗せの必要はなかったのだが左側のライトの修理代も少し気になった
のでYさんと相談して「200元」の支払いをした。

最初、私が150元にしてと値引き交渉していた時間も微妙にこの事故につなが
っていたのかもしれない。

人身事故ではなかったのでめでたし、めでたし。ねっねっ。






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