万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

超円高対策―”バイ・アメリカン”でドル高を

2011年09月21日 15時24分57秒 | 日本政治
記者の眼 超円高から「下町ロケット」を救え! 野田新政権に「中小」の悲鳴は聞こえているか?(日経ビジネスオンライン) - goo ニュース
 急激な超円高の影響により、中小企業をはじめ、日本企業は、国内での生産が困難となってきています。超円高は、裏を返せば超ドル安なのですが、万能薬ではないものの、対策の一つとして、”バイ・アメリカン”を実施してはどうかと思うのです。

 この場合、”バイ・アメリカン”とは、アメリカ政府の自国製品を優先的に買う政策ではなく、日本国が、アメリカからの輸入を増やす政策です。ドル安の原因の一つは、貿易決済通貨としてのドル需要の低下があり、日米間の貿易額は、ここ数年、低下の一途を辿っております。また、増加傾向にある日中間の貿易でも、人民元決済が拡大してきていますので、この影響も考えられます。超ドル安には、アメリカFRBの量的緩和策の結果としてのドル下落という側面もあるのですが、ドル決済の貿易量の低下も無視できないように思うのです。そこで、日本国および日本企業が、円高対策の一環として、アメリカからのドル建ての輸入を増やせば、為替市場でのドル調達を要しますので、対円のドルの相場が、上向く可能性がないわけではありません。

 アメリカは、天然資源も豊富ですし(シェール・ガス…)、価格競争力や技術競争力をもつ産業もあります(必ずしも割高ではない…)。上手にアメリカからの輸入を増やせば、超円高を、ある程度、抑制できるのではないかと思うのです。

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6 コメント

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賛成 (じょじょ)
2011-09-22 11:34:40
いい発想ですね。
円高を嘆くより、円高を生かす時期でしょう

応援ポチ
じょじょさん (kuranishi masako)
2011-09-22 17:02:54
 ”バイ・アメリカン”政策は、万能薬でも、特効薬でもないのですが、何もしないよりは、はるかに”まし”です。多方面からの政策を展開することで、超円高をわずかなりとも是正しなければ、日本経済が、危ういと思うのです。
Unknown (うそつき)
2011-09-22 19:00:41
>日米間の貿易額は、ここ数年、低下の一途を辿っております。

 お前、とうとう、嘘までつくんだな。
人に対してお前呼ばわり (レベルが解る)
2011-09-23 03:46:08
オバマが野田どじょうさんに「牛肉買え」って言ったじゃないですか
狂牛病の危険性のある牛肉を大量輸入せざるを得なくなるのはヤだなぁ
うそつきさん (kuranishi masako)
2011-09-23 08:49:11
 財務省の貿易統計によりますと、日米の貿易額は、2007年に25.2兆円、2008年に22.3兆円であり、2009年には、14.2兆円と大幅に落ち込んでおります。
レベルが解るさん (kuranishi masako)
2011-09-23 08:53:19
 アメリカの輸出品として”牛肉”が望ましいのかどうかは別としましても、アメリカ産業の産業が衰退しますと、あらゆる影響が世界各国に及びます。おそらく、円高もその一つなのでしょうが、国際経済全体を俯瞰した政策も必要なのではないかと思うのです。

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