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伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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奇跡のような演奏  あすか幼稚舎

2013-05-06 21:04:45 | 教育・PTA・児童福祉
(苦難の歴史)

「伊勢崎あすか幼稚舎」の子どもたちの奇跡のような演奏がYouTubeで注目されています。
「あすか幼稚舎は金銭的に恵まれているのではないか?」
と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、台所事情は苦しいのです。

それは、この施設が信じられないことに無認可施設だからです。
「伊勢崎あすか幼稚舎」では、独自の教育法を採用しているため
教育のレベルは高いのに、現状の基準に合わずに行政から
正式な幼稚園や保育所とは認められていません。

そのため運営費や建物建設の公的な補助が受けられません。
運営は保護者の負担金でなんとかやってこれましたが、
老朽化が進んでいる現在の施設の建て替えができなくてとても困っています。

世の中には無認可の児童施設はたくさんあります。
その中で「あすか」が驚異的なのは、独自の教育だけではありません。
昨年度の児童数は120名以上。多い年は200名以上も在籍し24年の歴史があります。
大きな園舎も園庭もあり、これほどの規模でこれほどの年月運営している
無認可児童施設は全国でもあまり例が無いのではないでしょうか。

保護者からの月謝が収入の支えですので、正式な幼稚園や保育所と比べますと、
保護者の負担は非常に割高となっています。でも、子どもたちと先生はやる気一杯。
「ボロは着てても、心はにしき」という状況の中での
ショスタコーヴィッチの演奏なのです。

子どもたちはいつもならば、冬でも半そで半ズボン姿ですが、
私が撮影した日は、たまたま卒業アルバムの撮影日だったため制服を着てきたのでした。
YouTubeで演奏していた子どもたちは、卒園して今はもういません。

でも次の学年の子どもたちが、先輩と同じような演奏ができるように、
先生と一緒に取り組んでいます。また奇跡が起こることでしょう。



(みんなちがって、みんないい)

「あすか」は、特別な子どもを選抜しているのではありません。
むしろ、協調性が無いとか、外国籍児童で日本語が良く分からないから、
などの理由で他の幼稚園などで敬遠された児童も全て受け入れています。

私は、不登校の生徒を専門に受け入れている東京シューレ葛飾中学校のような
オルタナティブな(多様な)教育のありかたが認められるべきだと考えています。
それゆえ、すべての保育所や幼稚園が「あすか」のようにすべきとは思いません。

もし日本中で画一的な教育が強制さるなら、
この奇跡のような演奏は生まれなかったでしょう。
子どもたちは様々な個性を持ち、保護者の希望も多様化しています。
自分に合った教育や、学校が選べれば、今よりも不登校のこどもは減ると思います。
「子ども」も「園」も『みんなちがって、みんないい』のです。



(保育所のかわりにも)

「あすか」は朝の7:30から夜の6時過ぎまでやっていますので、
家庭によっては幼稚園の役割だけでなく、保育所の代わりにもなっているそうです。
伊勢崎市では、保育所の入所希望は100%カバーできており、
待機児童はゼロということになっていますが、
「あすか」だけでも毎年100名以上の幼児を受け入れてきましたので、
もし「あすか」がなければ、伊勢崎市では保育園の定員が足りなかったかもしれません。
このように考えると、「あすか幼稚舎」が23年間も運営してきた役割は、
伊勢崎地域にとって社会的に必要なことだったのではないでしょうか。

 「無認可施設として、やりたい人が、やりたいように運営し、
  高いお金を払っても、子どもを預けたい人が預けているだけだから、
  行政のお金で補助する必要は無い」と考える人もいるかもしれません。

でも、私立の幼稚園や保育所、学校などが世の中には存在し、
宗教などに基づいた教育など、独自の教育を行いながらも、
認定された園や学校は、行政から多額の補助金を受けて運営しているのです。

昨日、今日、出来た施設や、わずか数人の施設であれば、しかたないのかもしれません。
毎年100名から200名の幼児を受け入れ、24年間も運営してきた実績を考えると、
他の私立施設が認められ、「あすか」が認められないのはどうでしょうか。



(認定こども園)

幼児のための施設は、保育所、幼稚園のほかにも
国が進める「認定こども園」もあり、地域の実情に応じて4つのタイプがあります。
伊勢崎あすか幼稚舎の場合、これまで幼稚園や保育所としては認められていなかったので、
「地方裁量型」が一番ぴったりだと思います。



見方によっては「伊勢崎あすか幼稚舎」は、すでに24年前もから
幼稚園と保育園の両方の機能を備えて「認定こども園」を実践してきた
とも言えるのではないでしょうか。

群馬県内でもすでに地方裁量型の認定こども園が既に認められています
あすかの教育水準は、認定されている幼稚園や保育所と比較しても
十分なレベルにあると思いますので、今後何らかの公的支援が受けられるように
取り組みたいと思います。

みなさんのご支援も、ぜひよろしくお願いします。



P.S.
私のブログの左側に、ブックマークというリンクコーナーがあります。
1番上と2番目に、YouTubeのあすかの演奏を載せましたので、
子どもたちの演奏を、お気軽にお楽しみください。








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