伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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国の財政破綻に関する市長の所見

2012-12-04 16:59:36 | 大きな時代の変革期

(本日、一般質問しました)

内容は、11月26日のブログで予告したとおり、次の二つです。
 1 国の財政破綻に関する市長の所見と市の対策について
 2 大災害時における消防業務について

私は国の財政破綻を心配しており、
もしもの時は、地方自治体も大きな影響があります。

昨年、自由民主党は、
日本の国債が暴落した場合の対応について
「X-dayプロジェクト報告書」を公表しています。

しかしこれは、野党の立場だからできるのです。
民主党や政府自身は、
日本国債が暴落した場合の対応策を、
もし極秘に作成していたとしても発表できません。
なぜなら、その行為自体が日本財政に対する
信用失墜のきっかけになってしまうからです。



(きつい質問でした)

さて、本日の日本国の財政破綻の可能性に対する
市長の所見を伺う質問は、相当きつい質問でした。

一議員が騒いでいるならともかく、
自治体を預かる首長さんが、議会の場でその可能性について
述べなくてはならないからです。立場の重みがあります。

もし、
「まったく国は財政破綻する心配はありません」
と述べた後で、財政破綻が起これば、
見識が間違っていたことになります。

逆に「国は財政破綻する可能性があります」と
首長の立場で述べることは、
社会的責任や影響が大きいのです。

この質問は、財政破綻すると思うか、しないと思うかではなく、
あくまで「可能性」に対しての所見を伺うものでした。
国の財政破綻問題については、いろいろな方が、
いろいろな考えを持っています。

誰がどのような認識の下に、
どのような所見を持っていようと、
それは他人が指図すべき事柄ではないと考えます。

したがって、本日のこの質問では、
市長さんがどのような所見を示しても、
私からは異議を唱えたり、
再質問するつもりはありませんでした。



(予想外の展開が....)

五十嵐市長さんは、答えにくいこの質問を、
真正面から受け止めて、しっかりと答弁してくださいました。
びっくりすると同時に、感動しました。

全国の自治体の議会で、
国の財政破綻に関する質疑と答弁は、まだ耳にしません。
ニュースで取り上げるくらい価値があると思います。

私の速記メモから、
市長さんの答弁の一部(趣旨)をご紹介します。
(正しくは後日公開される議事録を御参照ください)

・これまでは国の財政破綻の可能性は低いと考えられてきたが、
 想定も必要と考えている。
・国民の総貯蓄が1千兆円を越えているから大丈夫
 という乱暴な議論もあるが、絶対ないとは言えない。
・基礎自治体を預かる者として、常に念頭において
 おかなければならないと考えている。

・国から地方にお金が来ないとすると、伊勢崎市では国から190億円、
 歳入の27%が来ているので影響は多大。
・行政の持続性を守るためには、危機管理の意識を持ち、
 不測の事態に備えたい。
・もしもの時には、住民の生命、安全、財産を守り、
 市民生活優先に対応するため事業の重要性、公益性を考えたい。

・国も自治体も財政規律を守っていくことが大事。
・伊勢崎市にも大型公共工事がいろいろ予定されているが、
 実施する上で財政規律を守ることは大前提。
 あれもこれもはとてもできない。あれかこれか選択する時代。
・財政の基本は「入るを量りて、いずるを制す」。

この答弁を聞いて、五十嵐市長さんが、
伊勢崎市を預かる上で、いかに強い責任感を持って
取り組まれているのか良く分かりました。

すべての国会議員や、全国の自治体の首長さんにも、
この答弁を聞いてもらいたいです。
伊勢崎市の職員の皆さんは、
五十嵐市長さんの決意を噛み締めて、
仕事に取り組んでほしいと思います。

思い切ってこの質問をして良かったです。



(ありがとうございます)

今回も、おおぜいの知り合いの方が、
傍聴に来てくださいました。とても嬉しかったです。
寒い中駆けつけてくださり、本当にありがとうございました。
皆さんの応援を励みに、これからもがんばります。







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