道内では指折りのサイクリングガイドとしてビジネスを行っている友人のAさんに久しぶりに会いました。
Aさんは、海外で自転車武者修行を行ってツール・ド・フランス前座のU23カテゴリーで、欧州プロの座をかけて争うU23ワールドツアーのレースにも出場経験があるなど、自転車乗りとしては一級のキャリアを持った方。
それに加えて、英語を話し、自転車整備の資格を持ち、北海道観光マスターももっているといい、自転車でおもてなしツアーをするための様々な準備を整えています。
ツアーガイドとしては会社組織を立ち上げて、やはりガイドのできる仲間たちと共に国内外からのゲストを迎えています。
最近は香港や台湾からのインバウンドがとても増えているということでしたが、夏休みの間は国内からのお客さんだけを相手にしているそう。
その理由は、「夏休みの間は国内の移動も宿も高いので、外国からのお客さんには薦めていません。それよりは国内のお客さんにじっくり北海道を楽しんでもらって、それが一段落したらインバウンドの皆さんを迎えるという形が良いと思っています」とのこと。
実際、彼のところには香港のツアーデスクが自転車を20台預けて、「これでこちらから送り込む客をガイドしてほしい」というくらいに信頼も得ています。
また自転車に乗るスピードやスタミナも海外で鍛えた筋金入りなので、海外から来るトライアスロンの練習ツアーなどにも負けない実力があり、それがまた株を上げて人気を呼んでいます。
そしてなんと言っても英語で会話ができることが強みで、単なる観光案内のガイドだけではなく、通訳を介している暇のない緊急時などには直接会話で対応をしなくてはいけないこともありえます。
こうしたスキルの積み重ねが人気のガイドとして必要な要素なのです。
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札幌を中心に活動するAさんですが、人気のガイドコースはどこですか、と訊いてみました。
すると答えは、「東千歳一帯が人気なんですよ」とのこと。
その理由は、信号のない緩やかな起伏を縫う道路があって、そこに牛がいて馬がいる。申し分なく北海道らしい風景と自転車の走行が楽しめるのだそうです。
これは一度見てみなくてはなりますまい。
今日は静岡県からも友人が来ていて、こうしたサイクルツーリズムを、夏は涼しい北海道、冬は暖かい静岡で展開するような相互協力の可能性を調査しているとのこと。
富士山があり茶畑やお城がある中を走る静岡のサイクリングもまた地域の魅力満載です。
自転車を旅のツールとして使えるようになると、視野が本当に広がります。
いよいよサイクルツーリズムの本格的な勃興が始まりかけている予感がします。
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