北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

もしも「身に覚えのない請求」が来たら

2021-07-31 23:09:36 | Weblog

 私はネットでショッピングをしたときは、使用実績がメールとスマホに届くように設定してあります。

 自分で買い物をしたときの記録でもあり、また"身に覚えのない請求"があったときにもすぐにわかるようにしているのです。

 先日、まさにその"身に覚えのない請求"メールがありました。

 請求メールを見ると、使った覚えのない土曜日に9,130円もの利用があったという記録が届いています。

 内心、(おお、これはいよいよネット犯罪に巻き込まれたのか?)という半分嫌な気持ちと、(さて、それではネット犯罪に対する対応を実地で経験してみるとするか)と知らないことへのチャレンジと言う気持ちが半分半分でした。

 まずは請求先のショップ名を見ると、以前ネットで品物を購入したような気もしますが、ここ2、3カ月は買っていませんし、ましてそのおかしな土曜日には購入をしていないのです。

 ネットでのカード利用の請求は翌月末の支払いになるので、念のため2か月前の利用まで見てみましたが、確かに9千円もの購入記録はありません。

 ふむ、これで身に覚えのない請求は確定だな、と思って、まずは利用している楽天カード会社のサイトで、「身に覚えのない請求があった場合の対応について」とあるサイトを読みました。

 

 いろいろ事前に確認しないと、結構実は自分の支払いだったということも多いようです。

 「しかし今回はそんなことはないぞ」と確信を込めて、指定の電話番号に電話をしてオペレーターに直接事情を説明しました。

 オペレーターの方はてきぱきと、私が本人であることの確認と、身に覚えのない請求項目と額を確認して、「では請求先に連絡をして調査をします。ただ、結論が出るのが2、3カ月先になることがあり、その場合は一度請求通りに引き落としをさせていただいて、違法な請求が確認された場合は、その後にその分をお返しする、という形を取らせていただきます」という説明。

 そりゃ時間がかかることはあるだろうということで、その説明は了承し、調査に入ってもらうことにしました。

 
 あとはこの調査結果を待つだけですが、請求相手のショップでの過去の買い物を調べてみようと思いました。

 すると4月にこのショップからいろいろな部品4点を購入しています。

(はーん、ここから私のカード番号が漏れたのかな…)と思い購入履歴をさらに調べてみると、まさにその4月の購入した部品の合計金額が9,130円なのでした。

(なんと、二重請求?)と思って、5月の支払い実績を見てみると、それを5月に払った記録がありません。

 ついでに6、7月も調べましたがそこでも支払っていません。

 …となると単なる請求が遅くなっただけなのかも…。

 慌てて楽天カードのオペレーターに再度電話をして、まず「もう少し確認をするので調査を止めてください」と連絡。

 次にネットショッピングサイト上で、購入しただ先のお店とやり取りをする機能を使って購入先に質問をしてみました。

 曰く「7月に貴社からの請求がありました。7月には購入した覚えがなかったのですが、調べてみると4月に購入した分のもののようです。このようなことがあるのでしょうか?」

 すると翌日にショップから回答がありました。

 

 なるほど、結局は先方が売ったのに正しく請求されていなかっただけのことだとわかってホッと一安心。

 実際に買った分はまだ請求されていなかったので、これから支払う分には私も嫌がるわけにはいきません。

 当然その請求をそのまま受けたわけですが、それなら先に一言ショップ側から言ってきても良かったのに、というのは正直な気持ち。

 ただそれにもまして、身に覚えのない請求かどうかがちゃんとチェックされていたということには安堵しました。

 皆さんはカードはネットでのショッピングの記録はチェックしていますか?

 記録が残るから安心してノーチェックなんていうのはまずいでしょう。

 自己責任の世の中だから仕方がないとは思いつつ、もしも本当にそんな詐欺の請求だったとしたら気が重かったろうなあ、というのが本音です。

 いろいろなセキュリティは万全に。

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孫の初宮詣

2021-07-30 22:27:21 | Weblog

 

 今日は孫の記念写真撮影と初宮詣をしてきました。

 写真は娘たち夫婦に抱かれた孫と、孫だけの写真です。

 写真を取ってくれた女性のスタッフは、椅子に座った娘たち二人に孫を抱かせると、鈴を鳴らしながらなんとか孫が前を向くように一生懸命に声を掛けます。

 その様子が周りで見ていると可笑しくて笑ってしまうのですが、本人たちは真剣です。

 孫もすぐに顔を横に向けてしまうので、それが前を向いているほんの少しのタイミングを見計らってシャッターを切り続けます。

 孫一人の写真になると、小さなタキシードを着せた写真やら、丑年と言うことで牛のぬいぐるみをまとわせて写す写真など、写真にも変化をつけています。

 それでも赤ん坊のあやし方が上手で、着替えのときにすこしぐずったくらいで、撮影になると安心して寝ちゃったりもするくらい。

 撮影中は孫が泣き叫ぶこともなく、なんとかうまくいき、あとは恒例の写真選びです。

 娘たち夫婦は数多く撮影された似たような写真を比べながら「どれにしようか」といろいろ迷っていました。

 今日訪れた写真館は、写真撮影中のビデオ撮影もOKでしたし、また購入した写真については画像データも提供してくれるとのことで、デジタル時代になると写真屋さんも様々なサービス合戦になっているようです。


     ◆


 写真を撮ったその足で、すぐさま北海道神宮へ向かって初宮詣をしてきました。

 私は初宮詣はてっきり生まれてから百日くらいで行くものだと思っていましたが、それはどうやら北海道だけのことだったようで、全国的には誕生1カ月目で神様にお礼と報告に行くのが初宮詣だ、とのこと。

 北海道神宮も久しぶりに訪れましたが、コロナ対策なのか、手水には柄杓は置いていません。

 また神事の中でも、参拝者の玉串奉奠がなく、参拝者の代理で神官が玉串奉奠を行うという形に変わっています。

 お産の際にお世話になった安産祈願のお守りは神社にお納めをしてお礼をしてきました。

 いよいよ明日は婿さんが一カ月の日本帰国を終えて、再び中国へ向かうため札幌を離れます。

 次に孫に会えるのはいつになるのかと思うと、胸が苦しくなりますが、まずは我々もしっかり子育てを支えようと思います。

 神様、よろしくお願いします。 

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これで我慢して~

2021-07-29 23:11:35 | Weblog

 今日は先月生まれた孫の一カ月検診でした。

 娘と婿さんの二人して子供を産んだ産科・小児科病院で孫を診てもらいました。

「どうだった?」と訊くと「ずいぶん大きいねえ、と言われました」とのこと。

 家でもおっぱいでは物足りずにミルクをがぶ飲みしている毎日でしたが、「ミルクの量を少し減らしましょうか」と言われたのだそう。

 身長、体重とも周りの一カ月検診の赤ちゃんたちより大きかったようで、とりあえずはほっとしました。

 夕方は次女が一瞬美容室へ髪を切りに行ったのですが、その間は婿さん、妻、私の3人で必死に孫のお守りです。

 一時間に一度は「腹減った」と泣く孫に対して、ストックしてあったおっぱいはすぐに底をつきましたが、ミルクの飲ませすぎもまずいのじゃないか、との思いがよぎり、「足りない」と言って泣きじゃくる孫を皆であやします。

 おっぱいを探して開けた口に指をあてれば、チュパチュパ吸って少しはごまかされるのですが、その後は「フェイクだー」とさらに泣き声が大きくなります。

 母親のおっぱい以外は泣き止ませることはできず、次女が返ってきたときには3人は疲労困憊です。

 病院では「そろそろうつぶせに寝かせてみるといいですよ」と言われたとのことで、うつぶせの練習をさせてみましょうか。

 泣き声もだんだん大きくなってきた今日この頃です。 

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二拍子のスポーツ、三拍子のスポーツ

2021-07-28 23:49:51 | Weblog

 東京オリンピック2020では連日熱戦が繰り広げられています。

 サッカーや今日から始まった野球のように嬉しい勝利がある一方で、メダル候補が敗れるという予期せぬ敗戦もありまさに悲喜こもごも。

 調子の波をこの日程に合わせられたか否かでも勝負の行方は違うのでしょうね。

 昨日のソフトボールでは、6回裏一死1・2塁アメリカの攻撃という大ピンチで、痛烈なサードへのあたりを弾き、打球がバウンドしないままショートがキャッチ、すかさずランナーが飛び出した二塁へ送球して神がかったダブルプレーがありました。

 あんな神プレーが出たら「勝利を引き寄せた」と思った次の瞬間、アメリカも日本のホームラン性の打球をもぎ取るという神プレーで対抗。

 最後まで手に汗を握る紙一重の勝負を見せてくれました。

 日米双方のソフトボールチームに心からの敬意を表したいと思います。


     ◆


 ところで、スポーツに詳しい我が友人によると、「日本人の基本的なリズムは二拍子で、ヨーロッパ人は三拍子」なんだそう。

 日本人は「一、二、一、二…」というリズムに親和性があるので、スポーツや武道でも相対の勝負を好むのだと。

 それに合致するのが野球やソフトボールのような球技であり、あるいは柔道や剣道のような武道だというのです。

「日本人は一対一の勝負を好むんです。それに対して西洋と言うのは3のリズム、言い換えればワルツです」

 3のリズムのスポーツと言えば、互いが位置を入れ替わってパスをしながら進むサッカーやバスケットなどがそうなのだと。

 友人曰く「だから日本人はそもそもサッカーやバスケットなどで3のリズムが作れないので強くなれないんです」とも。

 まあわからなくもありませんが、とりあえず今日のオリンピックサッカー一次リーグでの対フランス戦4-0という試合を見ている限り、日本人でも若い世代は、3のリズムに慣れればやれる、と思いたくなります。

 ただ、二拍子は勧善懲悪に親和性があって、善我悪を倒す、というスタイルを好むのに対して、三拍子は、あるときは味方同士でもあるときは敵になるという複雑な関係性の中で外交交渉をするようなもの。

 敵ともある条件では仲間として仲良くする、なんて日本人は好きじゃないし得意でもありません。

 ヨーロッパは狭いエリアの中で合従連衡を繰り返しながら自国の生き残りを画策しなくてはならないので、絶対的味方もいなければ絶対的な敵もいない。

 常に利害を考えながらくっつくか離れるかを考える複雑な思考で鍛えられているというのです。

 オリンピックでいろいろなスポーツを見ていても、二拍子のスポーツと三拍子のスポーツってなんとなくわかりそうな気がします。

 日本選手たちに期待しましょう。

 

 

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勝利の際に品格が現れる

2021-07-27 23:08:49 | Weblog

 

 まあ機能と言い、今日と言い、オリンピックでは連日素晴らしい戦いが繰り広げられています。

 昨日の卓球男女混合では、まず準々決勝でドイツのペアに散々苦しめられ、勝負の第7セットも6-10と、もう一点もやれないというところまで追い詰められました。

 そこから粘りに粘ってジュースに持ち込み、それでもなお土壇場まで追い込まれての逆転勝利。

 あの勝利でスイッチが入ったのか、水谷・伊藤ペアはあの中国の世界1位ペアを破っての金メダル。見事でした。

 今日は女子ソフトボールが、あのアメリカを破っての13年ぶりの金メダル。

 最後に一度交代した上野投手を再登板させて優勝投手にしたのは、選手全員の思いなのでしょうね。

 そしてなにより柔道です。女子も阿部詩選手が金メダルを取りましたが、男子柔道は今日まで4階級全てが金メダルと言う素晴らしい成績を残しています。

 男子柔道では阿部一二三選手や大野将平選手、それに今日の永瀬選手のいずれもが、金メダルが決まった瞬間にガッツポーズなどの派手な喜びを表さずに最後まで静かに礼を貫きました。

 大野将平選手曰く、「(柔道は)対人競技なので、相手を敬(うやま)おうと思っていました。(五輪は)日本の心を見せられる場でもあるので、よく(高ぶる)気持ちを抑えられたと思います」とのこと。

 「やってよい」とか「やってはいけない」ということが文字に表されない中で、なにをやるかに世間はその人の品格を見て取ります。

 大相撲の某横綱は、肘打ちに見える立ち合いをすることで「品がない」と批判されたとき、「反則とは書かれていない」というような反論をしていました。

 そう口にすることがもう「品格とは何か」がわかっていないのではないか、と思わせる部分です。

 スポーツ界に詳しいある友人は、「相撲界も、もう『品格とは何か』を文章にしないといけないのじゃないかな」と言っていましたが、私はそれを書き始めたら、書いてないことは品格ではないということになってしまい、もう品格とは何かを感じ取ることができなくなるのだろう、と思います。

 そういうことを言わずに態度で示すことで、感じ取るなかから共通理解が出来上がってゆくのが品格なのだと。

 しかしこれって、成文法に慣れた西洋諸外国には通じないかと思いきや、大谷祥平君が大リーグで大活躍をし、ときどきゴミを拾うという動作にアメリカ中が驚いているのを見ると、品のある行動はアメリカでもリスペクトされるのだろう、と期待を抱くところです。

 日本の姿が世界で注目されている東京オリンピック2020。

 まだまだ楽しみは続きます。 

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そこ、じょっぱるところです

2021-07-25 23:06:41 | Weblog

 

 孫の泣き声が日に日に大きくなってきました。

 お腹が空いた、おっぱいが足りない、げっぷが出ない、大小便がしたい、おむつが気持ち悪い、暑い…など、不平不満は泣いて知らせます。

 その声も、生まれたてのときよりも格段に大きくなってきて、特に「ぎゃん泣き」と言われるあらん限りの大声で泣き叫ぶ様子は、だんだん親も手に余すようになっています。

 不平不満が頂点に達して何が何だか分からなくなっているときには、泣きたいから泣いているような状態で、絶対に泣き止むもんか、と"じょっぱって"いるようです。

 この"じょっぱる"というのは、北海道方言で、「強情に主張する」という意味で使われます。

 しかし赤ん坊でも「泣きたいから泣く」というのがじょっぱるという言葉の感じがしてきます。

 赤ん坊はどこまでも泣くしか意思を伝えるすべがありません。

 それに慣れて来ると親も余裕が出てくるのですが。


     ◆


 今日もオリンピックでは水泳、柔道、スケートボードなどに金メダルが沢山出ました。

 どの競技者もアスリートも、どんなに苦しい時もじょっぱってきた人たちで、長年の努力の賜物としか言いようがありません。

 やっぱり金メダルの瞬間は手に汗を握って興奮します。

 コロナに負けないように競技を支える裏方さんたちにも敬意を表します。

 そこ、じょっぱるところです。

 

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オリンピックと「竜とそばかすの姫」 ~ なにかにつけ涙が出た一日

2021-07-24 22:34:02 | Weblog

 

 東京オリンピック2020の各競技が本格的に始まりました。

 テレビ放送される種目なんて本当に少数で、人気があったりメダルの可能性があるものに集中している感じです。

 それでもNHK、BS放送、民放複数社がそれぞれ放送する番組を見ようとすると、リモコンで各局を回し見するザッピングを繰り返さなくてはいけません。

 妻からは「忙しいね」と諦め半分、皮肉半分の声がありますが、こればかりは仕方がない。やはりライブ放送のドキドキ感はたまりません。

 そんななか、柔道男子で高藤選手が日本初の金メダルを獲得、柔道女子でも銀メダルとなり、幸先の良いスタートでした。

 高藤選手は準々決勝、準決勝と技あり以上で即終了の「ゴールデンスコア」方式の長丁場の戦いを制して迎えた決勝戦。

 もうくたくただろうに、その苦しさが報われた瞬間には手に汗を握っていた私もおもわずもらい泣きでした。

 順当に勝ち上がっている競技がある一方で、体操の内村選手や水泳の瀬戸選手、女子サッカーなど、おもわぬ敗戦もあり、まさに勝って涙、負けて涙の一日でした。

 
    ◆


 涙と言えば、今日は細田守監督の最新映画「竜とそばかすの姫」を観て泣いてきました。

 サマーウォーズの続編的作品と言われましたが、ストーリーそのものには何のつながりもありません。

 ただ、気弱な女子高生の成長物語、彼女を支えてくれる仲間たち、高校生の恋、仮想空間での自分の分身の活躍、美女と野獣的な組み合わせと竜の正体の謎、日本の田舎の風景、映像そのものの美しさ、とまあ細田映画のお約束が全て詰まった感じ。

 しかし何よりも、この映画のために見出したという主人公の声優の歌声と楽曲の良さもあって、途中で何度もじんわりと涙が出てきました。

 象徴的なシーンを一つ。

 映画の中では、主人公の女子高生がインターネットの仮想空間の中で大人気キャラになるのですが、それを良く思わないライバルが登場します。

 主人公をずっと見下すような態度を取っていたそのライバルが、あるシーンで主人公に対して、「頑張れ!歌え!」と応援して味方になります。

 そういうのって涙を誘うように作られているんだ、と分かっていながらも泣けちゃいます。

 物語にはライバルがいて、そのライバルと闘うことが自己を高め、勝負はどうあれ互いが互いをリスペクトする瞬間に、観衆は涙するのだと思います。

 まさにそんな勝負の姿をリアルで毎日見られるのがオリンピックじゃありませんか。

 感動しなきゃもったいない! 

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キウス周堤墓群を見学する ~ 道央にもある縄文遺跡

2021-07-23 23:10:39 | Weblog

 

 昨日の支笏湖観光。

 帰りに、「まっすぐ帰るのも面白くないのでどこか近くに良いところはないものか」と考え、東千歳の"キウス周堤墓群"の遺跡を見に行くことにしました。

 北海道横断自動車道を千歳ジャンクションから帯広方面に走ると、「東千歳インター」があって、次に「キウスパーキングエリア」が出てきます。

 以前からこのキウスというところに、縄文時代の遺跡があると聞いていて、一度は行ってみたかったのですがなかなか実現せず、今日がちょうど良い機会となりました。

 キウス周堤墓群の場所は、千歳東ICのすぐ北側で国道337号線の東側にあり、ちょっとした駐車スペースが設けられています。

 訪れてみると、トイレも完備されているほかに遺跡を紹介しつつガイドしてくださるボランティアの皆さんの案内所がありました。

 今回はNさんというかたにガイドをしていただくことになって、早速出発。

 こちらは約3千年前の縄文時代後期の遺跡で、今まさにユネスコ世界遺産に登録を申請中で、この7月27日には登録が認められるのではないか、という「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つとなるホットな遺跡とのこと。

「27日に登録が認められたらマスコミも殺到するのではありませんか?」と訊くと、「はい、もうすでに撮影は終わっていて、おそらく27日の発表の後には番組が放送されると思います」とのこと。

 しかしこの"周堤墓"という単語が分かりません。遺跡はあちこち見ましたが、初めて聞く単語です。

 Nさんにそのあたりを訊ねてみると、「周堤墓と言うのは文字通り、土を掘ってその土を周囲に丸く堤のように積み上げてあるクレーターのような形の遺跡です。で、その堤の中の丸い部分にいくつもの墓があったのだろう、と考えられています。ここにはそんな周堤墓が約10個ほど残っていることから周堤墓群という表現をしています」とのこと。

 木チップが敷き詰められた遠路を歩いて行くとまずあるのが、「2号周堤墓」という遺跡の中でも一番大きな周堤墓です。

 円の外から見るとただ土が盛られてうず高くなっているところしか見えなくて、「中が見えないとイメージしにくいですね」と言うと、「ええ、しかし世界遺産になるためには『保護されている』ということが重要な要素になります。世界遺産の話が出る前は来場者は平気でなかに入れたのですが、世界遺産の準備をする中で中には入れなくなりました」とのこと。

 おまけに国の史跡ながら国が発掘調査を認めないために詳しいことがよくわからないのだそう。

 しかしながら、そんな遺跡とはつゆ知らない明治時代に、この遺跡群のど真ん中に道路を作り、今でも国道337号線がこの遺跡群の真ん中を通っています。


  【パンフレットより】

 実はこの遺跡の研究が始まった1900年代前半には河野常吉さんと言う方が聞き取り調査を行い、「アイヌのチャシ(砦)ではないか」ということになり、その認識で史跡の仮認定が進んでいたとのこと。

 それが河野常吉さんの息子の河野広道さんの代に、道東斜里町にあった似たような地物から縄文遺跡ではないか、という認識が深まってきました。

 はじめは「環状土籬(かんじょうどり)」という表現を使っていましたが、1979年に分かりやすいように「周堤墓」と改めたそうです。

 道東にもある周堤墓ですが、ここキウスのものは、直径が70mほどもあるものがいくつも作られていて、規模の大きさが際立っています。

 類推すると一か所当たり約3000㎥ほどの土を動かしているようで、一日に一人が人力で動かせる量が1㎥だとすると、約3千人工になります。

 10人で300日、20人で150日ほどの労働で、食べ物が余程潤沢な時代に、強い指導力と集団の力がなければ作れない遺跡でしょう。

 また調べてゆくと、この周堤墓の中に埋葬される人のほかにその外側に埋葬されていた人もいたらしく、何らかの身分階層があったことが類推されますし、また外側からもかなり技術的に優れた石棒が出土したりしており、まだまだいろいろなことが未解明な状態です。

 許されたチップ歩道を歩いて行くと、1号周堤墓のところに階段2段ほどの見晴台がありました。

 goproカメラを高く持ち上げて撮影してみましたが、これといってすごいものが見えるわけでもなく、おとなしい感じの遺跡です。

 縄文遺跡群の世界遺産というと、つい道南と北東北のことと考えがちですが、ここ千歳周辺にもこんな遺跡があるということは知っておいて損がありません。

 縄文フィーバーになる前にぜひどうぞ。


    ◆


 いよいよ開会式が行われ、東京オリンピックが始まりました。

 いろいろな意見はありますが、私は純粋に世界のアスリートが日ごろの練習の成果をぶつけ合う最高の舞台だと思って楽しもうと思います。

 日本選手、がんばれ!

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丸駒温泉から支笏湖遊覧船の旅

2021-07-22 23:12:03 | Weblog

 

 支笏湖畔の丸駒温泉。

 お料理も美味しかったし秘湯の温泉は素晴らしいお湯で、夜は少し涼しくもあり、と最高の一夜でした。

 昨日チェックインするときにもらったチラシに、「桟橋から遊覧船体験ができます」とありました。

 遊覧時間は約30分で、朝9時出発と9時40分発の2便あるとのことでしたが、「なかなかこういうのを楽しむこともないから乗ってみようよ」と、朝9時出発の便に申し込みました。

 朝起きてみると、昨日とは打って変わって曇りの天気。遠くの山々も雲が下がって見えません。

 それでも高い波が立ってはおらず、船は無事出航。乗客は私と妻の二人だけの貸し切り状態での贅沢な支笏湖遊覧を楽しむことができました。

 出発してすぐに、丸駒温泉を見下ろす恵庭岳の頂上が少しだけ顔を出してくれました。今日は全般に雲が低かったのでグッドタイミングです。

 
 船は高速で恵庭岳によってできた、支笏湖の北側のくびれを過ぎて湖の西側へと向かいます。

 その先には今はもう閉鎖となった奥潭(オコタン)キャンプ場の名残が見えました。

 まだオコタンペ湖の前の道が通じていたときに釣りに来た記憶がありますが、その後の災害でオコタンペ湖までの道は今は国道453号線からすぐのところで通行止めになってしまいました。


 さて船は、そこからは少しゆっくり目に湖岸沿いを東へと戻ってきましたが、岸からすぐに急に深くなる様子が水の色でわかり、支笏湖の深さが理解できました。

 途中に切り立った断崖があって、そこはアイヌの伝説で熊を追い込んで上から落としてしとめた「熊落としの崖」と呼ばれる場所なんだそう。

 今はもう見られない場所や、湖上だからこそ見られる景色というのはスペシャルな体験です。

 札幌にいても丸駒温泉にはめったに来ませんし、来ても遊覧船にはほとんど乗ることはないでしょう。

 でも一生に一度の特別な体験だと思って、乗ってみることをお勧めします。

 支笏湖や恵庭岳の、普段とはまた違った姿をみることができました。

 カヤックで来てみたい気がしますが、風が少しでも吹くと波が立つのが支笏湖です。

 まだ観光客が本格的に戻っていない今ならではの、遊覧船の旅、いかがですか?

 

 
  【二階はこれまた特等席です】

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支笏湖畔の駒温泉で避暑気分

2021-07-21 21:25:20 | Weblog

 

 今日は休暇を取って支笏湖までやってきました。

 7月の妻の誕生日のお祝いをしていなかったので、支笏湖畔の秘湯丸駒温泉で一泊旅行と洒落こんでいます。

 支笏湖畔のポロピナイキャンプ場を見てみると、釣竿を揃えたボートがずらっと並んでいます。

 みな、6月から8月の間だけ解禁になるチップ(=ヒメマス、陸封型ベニザケ)釣りを目的にした釣り人たちです。

 そういえば釣り仲間の一人が船舶免許を取った、と言っていました。

「簡単に取れますから、ひと夏をかける意義はあると思いますよ」と言われましたが、なるほど、船舶免許も何かの時のために持っているのも良さそうです。

 いつかはチップ釣りにも挑戦してみたいものです。

 
   ◆


 さて、丸駒温泉と言えば、知る人ぞ知る秘湯の一つです。

 ごくごく一般と同じような大浴場の横の廊下を歩いて行くと、露天の岩風呂が出てくるのですが、ここの水位はなんと支笏湖と同じ水位の温泉です。

 その仕掛けは、岩から滲み出る温泉を支笏湖の水で程よく薄めることで適温の温泉にするというもの。

 今日は支笏湖の水位が低く温泉も浅い感じでしたが、相変わらず野趣に富んだここにしかない秘湯感を満喫しました。

 今日は支笏湖の湖畔に面した部屋で湖の波の音を聞きながら涼しい風を味わって避暑気分に浸ります。 

 

 

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