北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

第二回都市地域セミナーは安平町の道の駅のお話です ~ 鉄道ファン・まちづくりやさん必見

2019-01-31 23:58:44 | Weblog

 

 私が参加している、都市計画学会北海道支部では、2月28日に今年度二度目の都市地域セミナーを開催します。

 前回は昨年11月9日に、北海道鉄道観光資源研究会と共催で道庁赤レンガ庁舎にて講演会とパネルディスカッションを開催しました。

 今年のテーマは、「鉄道遺産・鉄道資産を生かしたまちづくり」というもので、今回のセミナーは、安平町の道の駅「あびらD51ステーション」を取り上げます。【http://d51-station.com/about/

 この安平町の道の駅は、今まさに建設中で、今年の4月19日(金)にグランドオープンをする予定なのですが、ここの一番の目玉が、施設名にもあるようにD51の蒸気機関車を保存する鉄道資料館です。

 またさらにここに、北海道鉄道観光資源研究会が、北海道を長く走った特急気動車キハ183系を保存する活動を、クラウドファンディングで行い、このクラウドファンディングを成功させました。

 そうした道の駅の取り組みの狙い、そして外部から地域の取り組みを応援するクラウドファンディングについて、それぞれ詳しい方からお話を聞こうというものです。

   ◆ 

 講師は二人の方にお願いをしました。

 お一人目は、安平町 地域推進課 道の駅経営推進グループリーダーの岡 康弘さんです。

 上でも述べましたが、安平町では今年平成31年4月に、道の駅「あびらD51ステーション」を開設する予定となっており、その目玉の一つが、『クラウドファンディングを活用してJR 北海道の特急用気動車(キハ183系)を保存する取組み』で、昨年1月からスタートさせたプロジェクトでは、クラウドファンディングにより多くの寄付を集めています。

道の駅に、鉄道資源を結びつけたその背景と、地域の狙いを伺います。


 そして二人目の講師は、北海道鉄道観光資源研究会 事務局次長の矢野友弘さんです。

 北海道鉄道観光資源研究会は、鉄道ファンというジャンルを背景に、今の鉄道、過去の鉄道、さらにはおもちゃの鉄道まで幅広い鉄道ジャンルを用いて、鉄道の魅力を磨き、鉄道に光を当てる様々な取り組みを行っている団体で、上記の安平町のクラウドファンディングを主催しています。

 改めて、北海道鉄道観光資源研究会の活動の狙いと現状、そして安平町での取り組みについて、伺い、安平の鉄道保存とまちづくりの関係について伺います。

 鉄道が残した資産、遺産をこれからのまちづくりに生かしていこうという、様々な取り組みですが、また興味深いお話が聞けそうです。

 鉄道ファンならずとも、まちづくりに関心とお悩みをお持ちの方はぜひご参加ください。

【鉄道遺産・鉄道資産を生かしたまちづくりシリーズ VOL.2】
  ~安平町の道の駅とクラウドファンディングによるサポートについて~

開催日時:平成31年2月28日(木) 18:30~20:30
開催会場:TKP札幌ビジネスセンター カンファレンスルーム5B(5階)
(中央区北3条西3丁目1-44ヒューリック札幌ビル)

 ※事前申し込みの方は、下記都市計画学会のチラシをダウンロードしてご登録ください。


【都市計画学会北海道支部HP】 http://www.cpij-hokkaido.jp/

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部品がなければ作ればよい ~ ものづくりの原点を見ました

2019-01-30 23:41:41 | Weblog

 

 職場で使っている椅子が古いから買い替えよう、という話が浮上しました。

「専務はどうします?」と訊かれたのですが、実は私が使っている椅子は総本革張りのとっても高級な椅子。カタログ価格を見ると、数十万円はくだらないという豪華な椅子なのです。

 この椅子は、もう相当昔のことですが、わが協会の会長と言われる人がまだオフィスに部屋を持っていた頃に会長用として購入した椅子なのだそう。

 ところがさすがに年月を経て、あちこちガタが来ています。

 ガスの圧縮を利用して、レバーを引いて椅子の高さを調節できるガスシリンダーがついているはずなのですが、いつしかそのガスが抜けてレバーを操作しても椅子の高さの調節ができなくなり、座ると一番低い高さになってしまいます。

 一応高級な家具調椅子なので、メーカーもしっかりしていて、カタログには『修理をするならこちらへご用命を』という連絡先も書かれているのですが、修理に必要なガスで上下するパーツがあるか、と尋ねたところ、丁寧に「すでに生産を終了しており、在庫もございません」という返事が届いて、修理はほぼ不可能に。

 今の椅子の高さは、(あと3~4センチくらい高いと丁度良いんだがな)と思うくらいの不具合なので、我慢すれば良いようにも思い、新しい椅子を買うのはちょっと消極的な私でした。
 
 
 そんなこんなで、椅子を買うのか買わないのか、返事をあいまいにしていると、職場の一人が、「知人に修理ができる人がいるかもしれません」と言い出しました。

 なんでも、実験用の器具などをオーダーメイドで作ってくれるような工場の方だそうで、いろいろな器具や道具を駆使すればなんとかなるかもしれない、とのこと。

「まずは一度見てもらいましょう」ということになって、先週、その方に私の部屋まで来ていただいて、椅子を見てもらいました。

「ガスで上下するタイプなんですね」
「はい、でもメーカーにももう同じパーツはないとのことなので、半分諦めているんです」

 するとその方は、「要は、決まった高さに調節ができて、そこから高さが下がらなければガスでなくても良いんですよね」
「あー…、は、はい。そういうことです…ね」

 突然、必要なポイントは何かをズバッと指摘されて戸惑う私。

 確かに、椅子の座面があと3~4センチ上がってそこで高さが固定されるならそれで要求は満たされます。

「んー…、わかりました。椅子の中心の棒が支えられれば良いと思うので、既成のパーツを組み合わせてみます」

 そういって彼は、棒の直径を測って帰っていきました。


    ◆

 そして今日、その方から「例の椅子の修理パーツができました」という連絡があって、今日の午後に来てくれました。

 持ってきたパーツは、厚さ一センチの金属の半円の輪を二つ組み合わせて、椅子の中心の棒に取り付けて締め付けるだけの簡単なもの。

 これを私の体に合わせた椅子の高さにして、そこで締め付けると、「おお!」 椅子の座面が下がりません。

 何度か調節をして、私の体と机の高さにフィットするところで強く締め付けて完成。

 低くて使いにくかった椅子の高さがちょうどよい高さになりました。

「ありがとうございました。お値段はおいくらになりますか?」
「そうですね、既成のパーツの組み合わせなので、2千円くらいです」

 
 求めるものが何かを理解したうえで、それを実現するための知恵と、それを作れる技術があれば、高いお金をかけなくても必要な目的(修理)は果たせるのです。
 
 最近は自動車でも、壊れればすぐにアセンブリという、部品全体を取り換えてしまいます。

 これだと、お金はかかりますが、修理の手間は著しく減ることになります。

 それは確かに効率的なことなのかもしれませんが、あまり考えることはありません。

 今回の椅子の修理は、パーツがないところから始まって、目的を達成するという、ものづくりの原点のようなものを見せてもらって、心が洗われました。

 明日からは、これまでよりさらにすがすがしい気分で仕事ができます。

 良かった!

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インフラがあってこそ、理念が実現するんだけどな ~ 関係人口というキーワード

2019-01-29 23:15:28 | Weblog

 

 今日は、「北海道の地域とみちをつなぐネットワーク連携会議(通称:みちネットの会)」の総会に出席しました。

 冒頭で、この会の代表を務める、紋別のホテルのお嬢さんである田中夕貴さんが挨拶。

 この方、こういうときには「道」という字が織り込まれた着物で登場するのですが、このお姿が中央官庁や政治家の皆さんには大受けで、アピール度満点なのです。

 挨拶は、昨年の道路の整備の状況に触れて、現状を憂う言葉がほとばしりました。

 「昨年は、日高道と富良野自動車道と後志自動車道の3カ所で高規格道路が一部開通しましたが、平成という時代はもっと道路ができると思っていました。

 昨年は東京で「命の道づくりを考える臨時大会」を開催しましたが、もう私たちはこれ以上道路ができるのをじっとは待てない、という思いの発露でした。

 北海道の地域の医療や経済を発展させるためにももっと時間距離を短くする地域作りを進めてほしいのです。

 もれ聞いたところでは、近年は新規開通は大体10kmごとに進むのだそうです。しかし今北海道に、今後整備すべき道路、つまり残事業がまだ500kmあるのです。

 新規路線整備のために私たちは地域の声と要望をまとめて、地元や中央の政官界に要望活動を繰り広げていますが、単純計算であと50回も要望をすることになります。

 しかも一カ所の整備が決定するまでには、それぞれ3回ほど計画段階評価をクリアしていかなくてはなりません。

 こんなペースでは、今の残事業が完成するのには何百年もかかるわけで、私たちの世代ではその完成の姿を見ることは到底できません。

 北海道の農業や観光、産業を発展させるためにも、高速交通ネットワークを早く整備して後世に残したいと思って活動を続けています。

 どうぞご支援をよろしくお願いいたします」

 
    ◆


 高速道路インフラも、自分の身近な区間では整備されてしまったところではもう関心が薄れてしまいかねません。

 それがさらに延伸してこそより大きな経済効果が発露されるのですから、北海道全体を一つとして俯瞰してみる視野の広い視点が必要です。

 このような状態では観光振興を語る資格があるとはとてもいえそうにありません。


    ◆


 総会の後では講演会があって、今日の講師は、㈱北海道二十一世紀総合研究所特任審議役の木本晃さんが「憧れられる北海道を、創る」というお題で話をしてくれました。

 話の中で印象に残った点は以下の通りです。

・昨年度末に、楽しい国 日本というビジョンを観光庁が創りました。
・北海道に期待されているものはなに?
・キーワードは、プロダクトアウトからマーケットインへの転換で、求められていることをやりましょう。

・旭川ラーメン村では、外国人が来るとスープを少し薄く出すのですが、これは食べる人の好みに合わせたやりかたで、こういうことが求められている。
・北海道では2045年までに人口は400万人になります(今は約530万人)」
・179市町村のうち120市町村は人口が5000人を切ると言われています。

・娘の代ではなくて、孫の代の社会を創らなくてはなりませんが、そのためには、
 ◆人口は減っても元気な人を増やしましょう
 ◆交流人口を増やしましょう
 ◆関係人口を増やしましょう

・特に、三つ目の「関係人口」というキーワードがこれからの考え方になりそう。
・それは、定住人口を増やそうというのは、単に人の奪い合いになるだけで、それよりは、自分が関わりをもって一年のうちの少しの期間でも訪ねたり遊びに行ったりするような、人と土地との関係性の向上のこと。

・総務省が関係人口を増やす事業に取り組み始めていて、「関係人口を創出するモデル事業」もやっている。
・「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。


 木本さんから、「関係人口」という新しいキーワードを教えてもらいました。かつては交流人口と言ったものですが、単なる旅行先というよりはもう少しかかわりの深い関係性を期待しているようです。

 こういうことのためにも、便利な地域社会でなくてはならず、そのためにも短時間で移動できる高速道路が必要なのですが、インフラなしで理念がなりたつのでしょうか。

 頭の片隅に「関係人口」というキーワードを残して、勉強してみたいと思います。

 

 

 

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雪かきでの怪我にはご注意を

2019-01-28 23:41:41 | Weblog

 

 家の前の雪かきをしていて親指の付け根を痛めてしまいました。

 例年ならば今頃は、柔らかい雪が降って少しずつ固まってくるくらいの時期なのですが、今年は暖冬で日によっては雪が解けて、それが凍って固まってしまいます。

 雪かき道具で雪を集めて押していたら、そんな塊に雪かきの先が突っかかって指の付け根に強い力がかかってしまったのです。

 痛みの周辺にはシップをして黒いサポーターで押さえていますが、傷む部分が小さくなってきたので悪くはなっていないようです。

 それでもまだ左手で何かを握ろうと思うと痛みが走るので、ちょっとした瓶のふたを開けることもしにくい状態です。

 サポーターが黒で目立つので、会う人ごとに「左手はどうしたの?」と聞かれ、そのたびに説明をしていますが、なかには「僕も同じように痛めたんだよ。なかなか治らないよ」という同志もいて、互いに慰めあっています。

 一月末で、そろそろ雪かきの回数も増えて体も疲れてきたころで、ちょっとした油断がけがにつながる時期ですね。

 それにしても、利き腕ではない左手とはいえ、親指は無意識のうちに使うシーンが多くて、痛みを感じては苦渋の顔に。

 皆さんも、雪かきにはご注意を。   

 

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函館の棒二森屋問題 ~ 函館はどこにでもあるまちではない

2019-01-27 23:55:55 | Weblog

 

 昨夜は函館に泊まって、今日も昨日に続いて朝から都市計画学会の「まちづくりサロン」です。

 今日の会場は、駅前のメイン通りの片隅にある「函館あうん堂ホール」。

 ここは、函館では伝説のライブハウスで、若きGLAYが活動拠点にしていたことで知られています。

 今日は2階のホールでの討論会でしたが、3階の楽屋にはいろいろなアーティストたちのサインがあるそうですよ。


    ◆


 さて、昨日は函館全体でのまちづくりに関する勉強会でしたが、今日は一転して、この1月31日をもって営業を終える函館の老舗デパート「棒二森屋」さんがテーマになりました。

 今日、全国の地方都市でデパート、いわゆる百貨店と言われたお店が閉店しているそうです。

 まちの中心部に商業床を設けて、そこをテナントに貸して店賃を取ることがビジネスになった時代が終わろうとしています。

 モータリゼーションの発達ともに土地代が安く大型の駐車場を設けられる郊外のショッピングセンターが栄えてきたことの裏返しです。

 「棒二森屋」は、150年続いた函館一番の老舗デパートで、昭和12年に函館駅のすぐ前に建てられていますが、建物は最初の建築から6回に亘って増築が行われ、今の姿になっているのだそう。

 建築を設計したのは明石信道(あかし・しんどう)さんという方で、日本の建築に影響を与えた、フランク・ロイド・ライトを研究した方。

 その明石さんは、すでに亡くなられていますが、棒二森屋の6回にわたる増改築全てに携わったそう。

 で、実は、今の棒二森屋さんの外観は、後半の回収の時に古い建物の外側に新建材を張ったもので、この建材を剥がすと、最初に建築した当時のアール・デコ調と呼ばれる様式で建てられた往時の姿が蘇りそうだというのです。

 1月いっぱいで閉店する棒二森屋の建物は、資本を出しているイオンによってマンションと商業床で構成される、一見日本中どこの町でも見られそうな、新しい再開発ビルにとって変わられる構想があるそうです。 

 それに対して、地元商業者からは、商業スペースと居住空間を分離するような代替案が出されていますが、いずれにしても現在の建物は壊されることが前提。

 ところが今日はそれらに対する「第3の提案」として、同じように居住スペースと商業床が必要だとしても、建設当初の棒二森屋の建物は函館の財産であり、その歴史的価値を再認識して残すことを前提にしたうえで、プランニングすべきではないか、という問いかけに対する勉強会ということになったのです。

 棒二森屋の初期建築の建物を残したとしても、そこはもう商業床だけではなく、まちづくりのための行政施設や今後求められるであろうニーズを展開すればよい。

 また経営コンサルタントの河村さんからは、「ランニングコストもいろいろな工夫で乗り越えられるので恐れる必要はない」というプレゼンもあって、第3の提案が、単なるおねだり的な願望ではないことも良く分かりました。

 再開発事業の事業主体は最終的に所有者の意向によるところが大きいわけですが、建物の価値や函館の価値として行政はどう考えるのか、ということや、函館市の将来にとって、あるべき姿はどのようなものであるべきか、という一般市民の考えや熱意がどのように発揮されてくるかによっては、地域のデザインは大きく変わることも十分考えられます。

 収支が合って利益を最大にすることだけがまちづくりではありません。

 そこに、歴史の長い年月の批判に耐えられるような意義やデザインを組み込んでおくことの方が、まち全体としての付加価値を上げられるということもあるでしょう。

 今後の議論に注目していたいところです。


    ◆


 棒二森屋の建築の説明の中では、プレゼンをしてくださった石王さんという方が、「この建材を剥がすと、その下には金色のモールが隠されているのだそうです。ぜひその姿を市民にも見てもらいたい」という熱い願いを語られていました。

 私も観てみたいですし、それを見て函館市民の皆さんはどう思うのでしょうか。

 函館は、どこにでもある、通り一遍のまちであるべきではありません。

 

 

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だって、私の場所だもん ~ 函館まちづくり会議

2019-01-26 23:43:43 | Weblog

 

 今日と明日は函館に来ております。

 都市計画学会北海道支部の企画の一つで、函館でまちづくりの専門家が集まって、これからのまちづくりを語ろうというイベント。

 おまけに今回は、海を挟んだ都市計画学会東北支部からも支部長以下13名が参加してくださって、全部で約50名が参加。

 お互いの問題意識を共有しました。

 始めは東北支部長の北原啓司先生による、「空間を場所に変えるまちづくり」と題した講演です。

 北原先生は、青森県の黒石市での体験をもとに、自分が愛して関われる場所をどうつくるか、というお話でした。

 まちづくりというが、もう作らなくても良くて、街を育てる方が良いのではないか。

 あるとき、先生が感心したエピソードがあったのだそう。

 それは、地域で公園を掃除している子供たちがいたのを見かけて、「どうして掃除をするの?」と聞いた時のこと。

 聞かれた子供は、「だって、ここは私たちの場所だもん」と応えたのだそう。 

 自分がいたい場所は、別に所有していなくても良くて、関われる場所であればよい。

 それがただの空間が、自分がいられる場所になるということ。

 家庭と職場に次ぐ、第三の場所、サードプレイスはあなたにあるでしょうか。

 
     ◆


 今日の函館には、JRの特急できましたが、札幌からもすでに大きなキャリーバッグをもった外国人がたくさん並んでいましたし、南千歳や登別からもさらに多くの外国人が乗り込んできます。

 自由席ではとても座りきれずに、長い時間経ち続けた人も多く、ちょっとかわいそうな感じ。

 函館駅のホームも、降り立つ観光客で混雑しています。

 函館のまちなかも日本人よりも外国人が多いことがよくわかりました。

 これを経済や景気の向上につなげたいものですが、さてどうしたものか。
 

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民族共生象徴空間ウポポイとアイヌ語辞典

2019-01-25 23:33:50 | Weblog

 

 今白老で建設が進んでいる民族共生象徴空間「ウポポイ」。

 ここはアイヌ文化を五感で体験できるフィールドミュージアムである「国立民族共生公園」があり、その中に、先住民であるアイヌの過去と現在を紹介して未来へとつなぐ、アイヌを主題とした日本初の国立博物館である「国立アイヌ民族博物館」ができます。

 開園は、来年の2020年4月24日と公表されていて、いよいよあと一年でこの施設が姿を現します。

 今、現役の公務員としてこの施設に関わっている後輩に会う機会がありました。

「どう?うまくいっている?」
「はい、課題はまだまだ山のようにありますが、一つ一つ乗り越えていきます」

「今までの仕事で得た経験と人脈などを生かして頑張ってください」

 そういうと彼は突然、「それなんですけど、いま改めて小松さんに最初に会った時のことを思い出すんです」と言い出しました。

「え?どうして?」
「小松さんに最初に会った20年前に、『まずこれを一番に読んでおくように』と勧められたのが知里真志保さんの『分類アイヌ語辞典植物編』だったのを覚えていますか?」

「覚えていますよ。その当時僕も読んで、アイヌの人たちの植物観やカムイ観というものが実に端的にあらわされている本だと思って感動したので、北海道で植物に関わる仕事をするんだったら、絶対に読んでおくべき本だと思ったんですよ。それが何か?」
「まさかその後に、今のようにアイヌ文化をテーマにした空間づくりに携わるとは思ってもいなかったので、最初にそう言われたときに、(なぜこの本を読まないといけないの?)とその理由が分からなくて驚いたんです。もう今ではすっかり私の座右の書になっていますが(笑)」

「本って、もちろん目先の目的のために読む場合もありますが、僕らのように造園というジャンルを勉強するということは、実際のフィールドだけじゃなくて、歴史や文化、古典など幅広い分野の知識を持っておくために様々な本を読むということが有効ですよね。そんな中でも、この『分類アイヌ語辞典植物編』は、植物をアイヌ語でどういうか、ということ以上に、時折出てくる説明文や神話などの物語が本当に素晴らしくて、北海道の植物を語る上では知っておいた方が良い知識が満載ですよ」
「いや、本当に良い本を教えてもらいました」

 
 私も、言われて思い出したようなものですが、彼にはこの本を勧めたことがありました。

 知里真志保さんは、アイヌの言語学者でアイヌ語を研究しましたが、その過程で、いかに和人のアイヌ語研究者がアイヌ語についてよく知らないまま誤解に満ちた論文を書いているのか、と嘆き怒りました。

 彼のそうしたエネルギーがこの優れた研究業績になったということもあるのでしょうが、それにせよ、序文などには彼のその思いがあからさまな言葉で出てくるので、多少鼻白むところもあるくらいです。

 しかし多くのアイヌの人たちから聞き取りを行い、たくさんのアイヌの物語を後世に残した業績は不朽の価値があります。

 図書館でも読めますが、最近は復刻版も出たようです。

 来年、「ウポポイ」が開園するところまで来ていますが、北海道人として、より深くアイヌ文化を勉強しておくことは極めて有益だと思います。

 
 

 

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家庭内の夫の役割

2019-01-24 22:55:41 | Weblog

 

 かつて一緒に仕事をした仲良し5人組で、新年会という名目で会食をしました。

 このメンバーで集まるのはほぼ半年ぶりですが、十数歳年上の先輩ご夫婦を筆頭に、若い者でも50代と、皆いい年になりました。

 お酒も入ってにぎやかに、一番年上のご夫婦から最近の近況報告。

「先日新聞を見ていたら、熟年離婚の原因の3割は、家にいる旦那が朝ご飯を食べた後に、『今日のお昼は何?』っていうことだ、という記事があったのよ。そしたらそれを見ていた主人が『あーっ』って声を出したので(反省したのかな)と思ったら、『A君(今日も参加していた一人)は大丈夫かなー』と言うの」
「自分のことじゃないんですか(笑)」

「そうなの。本当にもう内心、(何を人のことを心配しているんじゃー)って心の中で激おこよ(笑)」


 すると、その「あいつは大丈夫か」と言われたAさんが、「でも僕は、退職した後から、茶碗の洗い物や掃除なんかは自分の役目だと思って、やっているんですよ」と説明を始めます。

 そうしたらさらに一番若いB君が、「それは退職してから始めたんですか?僕はもう今から、当たり前かな、と思ってやっていますよ」
「それは奥さんも働ているからじゃない?」

「いえ、それがなくてもやっていると思いますよ。

 思うに、昭和の前期生まれ、中期生まれ、後期生まれの差なのかもしれませんが、みな、夫婦生活を始めた時の価値観と役割分担が変わらずにいるとも言えそうです。

 家庭の中での夫の役割も、年代で凝り固めずに、社会の変化とともに変えていかなくてはいけないと思いますが、さて、それを実行できるのかどうか。

 柔軟な感性と、自らを変化させる力が求められますね。

 

  

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熱い風呂が粋だとおもっていたら…

2019-01-23 23:53:50 | Weblog

 

 ここ1~2年、特に冬になると、お風呂から上がったときに体がかゆくなってきました。

 もともと乾燥肌なので、時々皮膚科に行って保湿のローションをもらってケアに努めています。

 最近は石鹸でごしごし体を洗うこともなくさらっとなでる程度に抑えていますし、風呂上りには保湿ローションやワセリンを塗ったりもしています。

 しかしお風呂上りに体がかゆくなってからのケアではかゆみが続いて、寝る前にかゆみが続くことが多いのです。

 ただ、一晩寝れば朝には収まっているくらいなので、大したことはないとも言えますが、かゆみが続いている間は気分の良いものではありません。

 そんな話を友人に「歳は取りたくないね~」と冗談めかして言ったところ、「それって『温熱じんましん』じゃないですか?」と言われました。

「温熱じんましんってなあに?」
「体が温かくなると、じんましんのようにかゆくなる症状があるんです。熱いお風呂が好きなのじゃないですか?」

「好きですね。だって冬は寒いから、温まると気持ちが良くて」
「お風呂の温度が熱いのは良くないらしいですよ。まあ皮膚の問題はアトピーとかそれ以外にも原因がいろいろありそうですけどね」

 たわいもない会話の一部でしたが、「温熱じんましん」という単語は強く印象に残りました。

 家に帰ってからネットで調べてみると、やはり「体が温まるとかゆくなる症状」とありました。

 アレルギー体質とか、仕方がないこともあるのかもしれませんが、まずはできることからやってみよう、と熱めだったお風呂の温度を1℃下げて41℃に設定し、シャワーもぬるめのお湯をこころがけました。

 すると、最近それほど体のかゆみがひどくはないことに気が付きました。

 少しはかゆくても、風呂上がりに保湿材やワセリンをぬることでそれほど気にならなくなっています。

 ちょっとしたことで、本当に温熱じんましんなのかどうかもわかりませんが、なんでも人に話してみると改善のヒントを得ることがあるものですね。

 熱い風呂に入って粋がるのはやめにします。
 

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次回の都市地域セミナーと、京都観光の陰

2019-01-22 23:57:35 | Weblog

 

 今日は都市計画学会北海道支部の幹事会。

 これまでの活動報告と、今後の予定についていろいろな議論がなされました。

 私の担当でいうと、今年度二回目の都市地域セミナーを、2月28日に札幌で開催することを報告しました。

 次回のセミナーは、この春にオープンする安平町の「道の駅あびらD51ステーション」をテーマに取り上げます。

 道の駅あびらD51ステーションは、かつての鉄道基地だった歴史を呼び起こすために蒸気機関車を保存することにしていますが、ここにさらに往年の「特急おおぞら」の車両も保存されることになっていて、その事業がクラウドファンディングでお金を集めたということが話題になっています。

 こうしたお話を伺うことで、鉄道遺産を生かしたまちづくりについて考えるきっかけにしたいと思います。

 ご興味のある方はぜひお越しください。


    ◆


 会合の後で、今年の新年会と称して10名ほどで飲みに行きました。

 参加者は皆それぞれにいろいろな知見のある方たちなので、話をしていても面白い話題にあふれています。

 話題が外国人観光客の話になったときに、京都の話になりました。

「京都などは、外国人観光客であふれているんでしょうね」と言うと、地元をよく知っている方が、「京都はそもそも面積が狭いので、そこにたくさんの観光客が来ると物理的にあふれてしまうんです」というちょっと心配な状況。

「京都では着物を着ている人を多く見かけるんですが、そのほとんどがまた外国人なんです」
「それは日本の着物文化を楽しんでいるのでしょう」

「それが、着物というよりも浴衣で、それもまた季節外れな時期に浴衣で歩かせているんです。眉をひそめている人も多いのですが、それって日本文化のまがい物を安い値段で与えて、結局日本の文化を貶めているようなものだと思いますよ。インバウンド観光の中身ももう少し考えないといけない時期が近付いているように感じます」

 国内外の楽しい話でお酒が大いに進みました。

 今年もまちづくりの話題にふれていきましょう。

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