天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

落ちてはいけないヘリコプター

2023-04-18 12:49:44 | 世相

ボートで捜索する陸上自衛隊員=10日午後3時ごろ、宮古島市・伊良部島沖© Okinawa Times

航空自衛隊のヘリコプターが6日午後伊良部島近海へ墜落した。同日午後3時46分に航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸し、周辺の地形を確認するため上空を飛行したあと、午後5時5分、同じ基地に着陸する予定だったらしい。

この報道でまず思ったのは、軍人は四六時中危ない状況にいるんだということ。次に、ヘリの消息をつかむのが遅すぎるということであった。発見が遅いということについては、ハリウッド映画の見過ぎかもしれないが。活劇ではターゲットが発する通信の電波を補足して地図上にワンポイントで記しそれに向かって猛者たちが素早く行動してターゲットを追い詰める。蟻の這い出る隙間のない追撃場面をしゅっちゅう映画で見ている。それに比べて身内の針路の最初からわかっていることに関してなぜ長時間補足できないのか。映画は誇張とロマンがあるだろうが自衛隊というのは最先端の情報機器や能力など有し映画のような探知能力は当然発揮すると信じていた。
それができていない。

さらに軍人は四六時中危ない状況にいるとはいうものの、今回はほんとうの戦闘でも戦闘訓練でもない。たんなる偵察ないし調査飛行である。
ヒマラヤ山脈の偵察ではなく日本の島嶼の飛行である。こんなところで墜落してしまうなど事故としてあまりにレベルが低いのではないか。突風が吹いたという報道もない。突風が起こったとしても対処する術は日ごろ考えていると思う。
仮にヘリがなんらかの飛行の不調で飛べなくなったとして海面へ突っ込むしかないというのはプロとして情けなさすぎるのではないか。不時着さえできなかったのか。機体を海中へ失ったとしても搭乗者は海の上に浮かんで命を長らえることができないといけないのでは。
かつて自衛隊は野党から「自分を守る隊」と揶揄されたことがあるが今回、自分の身さえ守ることができなかった。国の保全、国民の命や財産を守るという使命を果たす以前の段階で自分を守れずにトップの人材が大勢、露と海に消えてしまった。
防衛庁長官ないし幕僚長更迭に値する不祥事である。彼らのクビをすげかえたとして防衛庁のレベルの低さは一朝一夕でどうにもならないかもしれない。

この事故で小生は自転車に乗ったときの自分と結との安全を考えた。いつものコースを運行していてもたまに怖いことがある。車との遭遇である。一瞬気が抜けたら事故につながることを改めて感じ、気を引き締めた。

しかし自衛隊の偉い方々が市井の一人にそんな教訓を与えても仕方ないのである。自衛隊は抜本改革しないと日本はもたないのではと感じた。戦闘をする以前に態勢が崩れてしまっている。憂慮する事態である。


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