こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

メンターに頼る人生・・・人生に近道は無いけれど

2012年03月27日 | 日々思うこと、考えること

私の高校時代の友人の一人で、大学に入ってからいわゆる新興宗教に熱心になったやつがいた。
彼は超難関国立大学医学部に現役で合格してしまうほどとても勉強ができたが、どうも私のことが気に喰わなかったらしい。

それでも、腐れ縁というか、何となく連絡は取り合っていた。
そんな彼が、超難関国立大学医学部に現役で入ったあと、宗教に入ったということを聞いても別に何も思わなかった。一浪ののち、私立医大に入学した私が高校のクラス会に出たときに、その彼が勧誘だったのだろうか、宗教のことを話してきた。
そこで、何故、宗教なのか、彼に聞いた。
すると、
「メンター(という意味だったと思うが)がいると、その人がより早く、人生の高みに導いてくれるから」といったようなことを返された。
さらに、
「(コロ)健ちゃんも、一緒にいかない?」のようなことを言われたような気がする。

そのとき私(コロ健)が返した言葉は今でも覚えている。
「要らない。自分で考える。苦しんでもいい、時間がかかってもいい、それが自分の人生だから。」

メンターというのは良き助言者、指導者、顧問という意味で、別に人生の高みへの近道を教えてくれる人、というわけではない。
メンターに頼る人生が悪いというわけではないが、多くの人はメンターに頼ってしまう人生に陥りやすい。そして、何かの弾みで失望、裏切りが起こる。

私はその時のことがトラウマになってしまったのか、未だによきメンターを得ることなく、一人でもがき苦しんでいる。
もちろん、背水の陣といって海外に活路を求めていった親友や、先日講演を聴きにいった大先輩とか、大学院時代の仲間ほか、拡大解釈すれば、その人生をリスペクトしたくなるメンターたる人は私のまわりには数多い。

メンターというのは、必ずしも自分の生活に深く関わってこなくてもそういうようで、ある程度の距離があっても問題は無いようだ。したがって、こういった尊敬できる人をメンターとして頼ることもできよう。いざとなったら、会いに行っておおいに語り合おうとは思っているが、まだその時期にはいたっていないようだ。

メンターに頼る人生というのが悪いわけではない。ただ、良いメンターを選ぶこと、そしてその選んだメンターとどうつき合うか、ということは難しいようだ。

そういえば、彼は開業してずいぶん流行っているとのことだが、人生の答えは見つかっただろうか。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
自力本願でやってきましたが・・・ (荻野誠人)
2012-03-30 08:38:44
 お邪魔します。

 私の頭の中に色々な思いがわっと湧き出す内容です。

>自分で考える。苦しんでもいい、時間がかかってもいい、
>それが自分の人生だから。
>未だに一人でもがき苦しんでいる。

 はい。まさに私の信条でもあり、その当然の結果でもあります。

 この信条が一番いいんじゃないか、と思っていた時期もありました。

 しかし、次第に変わってきました。ロボットみたいに自分の意思が全くないのはどうかと思いますが、そうでなければ、他人に従って生きるのも、本人が納得している、あるいは、幸せに思っているのなら、いいのではないか、という考え方になってきたのです。これはcolocolokentaさんと同じ考えかもしれませんけど・・・。それに、そもそもその信条は自分には合っていなかったのかも、という思いが心をよぎるようにもなりました。もっとも、後悔はしてないんですが、たぶん。
         
 一例として結婚を・・・。昔は、本人にその気がなくても、周囲がお見合いをさせて、結婚することも多かったそうですね。でも、経験豊富な人が客観的に相手を選んでくれたので、離婚率は恋愛結婚より低かったらしいです。今は自分で相手を見つける方が多いですが、もし目が肥えていなくて自分に合わない人と結婚したら、不幸な結末を迎えてしまうわけです。じゃあ、どちらがいいのか、と言えば、一概には言えなくて、おそらく当事者が一人一人判断するしかないのでは、と思うんですね。

 他にも湧いてくるのですが、長くなりましたので、この辺りで失礼します。ご迷惑でなければ、また。それでは。

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考える主体が自分である限りは (colocolokenta)
2012-03-30 20:40:59
荻野さん
メンターというか、相談相手、そういった人が必要なのは当然です。大切なのは、周囲の人に相談してその返ってきたアドバイスを自分が理解、消化しないといけない、ということを言いたかったのです。だから、誰かに全面的に帰依してしまう、そういった頼り方をしてはいけないということです。
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