こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

いじめ

2007年11月20日 | いじめ飲酒とタバコとギャンブル
川で泳がされ、上着を焼かれ、暴行を受けた高一の男の子が自殺したという記事があった。
その子はどんな気持ちで泳いでいたんだろう。目の前で自分の上着が焼かれてしまい、どんな気持ちだったろう。私だったら、悲しい、胸が張り裂けそうになるほど悲しい。それが制服の上着だったら、自身の学校生活を焼かれているように思えるだろう。バイトして買ったお気に入りのジャンパーだったかも知れないし、何かのお祝いに買ってもらったものかもしれない。貯金して買った大事な上着だったかもしれない。それが目の前で焼かれ、お金を脅し取られ。
いじめはやってはいけない。
でも、いじめ始めると、いじめていることを忘れる。自分が今、いじめている相手がどんな気持ちかなんて、まったく思いやれなくなる。いじめは何も生み出さない。いじめられる相手の心の傷だけ深くなっていく。いじめた人間はいじめたことをすぐ忘れる。だからまた、いじめる相手に会うといじめる。いじめる相手が金づるともなれば話はもっとひどくなる。
いじめられると、逃げ場が無くなる。いじめごときで自殺しちゃいけないけど、生きてても地獄、やっぱり死ぬしかなくなる。だけど、いじめたほうは、自殺されてもすぐに忘れる。反省など絶対にしない。法的に罰せられたら「あ、やってはいけないことをやってたんだ」と少しだけ感じるが、いじめの対象が自殺したくらいでは、反省しない。
20年、30年経って、人の気持ちがわかるようになってはじめて、反省する。ものすごく。でも、そのときではもう遅い。
だから、いじめはいけない。いじめた人の人生もめちゃくちゃになるから。