今日のうた

思いつくままに書いています

黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア 4

2014-11-16 12:03:57 | ⑤エッセーと物語
私は、日立がGEと組んでいると先に書いたが、2011年4月4日、
GEのCEO、ジェフリー・イメルトが来日した。2011年3月末にはフランスの
原発メーカー最大手、アレバのトップも来日している。アレバは何を狙っているのか。
アレバと提携関係にある三菱重工の幹部は「目的は廃炉ビジネスだ」と指摘している。

RTZは、フランスという国家を巻き込み、ウラン資源国のカナダ、南アフリカ、
オーストラリアのウランをフランスに提供することにした。フランスは原発を
国有化した。そしてヨーロッパのエネルギーの支配者となった。三菱重工を組織の
中に取り入れたアレバは、フランス国家が90%の株を所有することを知る
必要がある。RTZはかくてフランスを巨大な原発国家に仕上げた。

イギリスが世界最初に原子力を平和利用化した。すなわち、原発を最初に造った。
1956年、商業用4基が運転を開始した。翌1957年、余ったプルトニウムを
再処理しようとし、原子炉で大火災が起きた。このことは軍事機密とされた。
大火災が発生したイギリス北西部、アイリッシュ海に面するセラフィールドは、
この大火災により、小児白血病が10倍に増えた。イギリスは日本に原発を
売り込むと同時に、東電などの各社の使用済み核燃料を受け入れている。
しかし、1964年、核燃料再処理施設を運転開始して以来、大量の放射性物質を
含む原液を海に放出し続けている。東電はそれでもイギリスに再処理を
委託し続けてきた。

ついに2005年、再処理施設でウラン・プルトニウムが配管から大量に流出する
事故(「レベル3」)が起こった。日本の原発から出るプルトニウムを引き受けた
フランスとイギリスから、大量のプルトニウムが日本に帰ってくる。原発最大手の
RTZは、そのために、オーストラリアに巨大な核廃棄物処理施設を造っている。
今、新・原発ルネッサンスの時代を迎えようとしている。
イギリスの海は、福島の海の比ではない。汚れっぱなしだ。フランスの海も
汚れっぱなしだ。アメリカを見よ。あの汚れちまった大地を。

アメリカはオーストラリアとの大量のウラン購入契約をした。しかし、アメリカでは
福島第一原発事故を受けて、予定していた原発建設の中止が相次いでいる。
だから購入したウランは、核兵器製造に使わざるをえない。原発マフィアたちは
新しい戦術を展開するにちがいない。
アメリカ、イタリア、スイス、そしてドイツが原発から撤退しそうである。
フランス、中国、そして日本は、原発から撤退できなくなっている。

どんなに悲惨な事故が起きようとも、国際金融マフィアが完全に支配する原発の
新設は続けられる。日本はもし、静岡・浜岡原発で予期せぬ事故が起きたら、
国家として成り立たなくなる。
しかし、東芝も、GEと組んだ日立も、フランスのアレバと組んだ三菱重工も、
次々と原発をいろいろな所に、そう、いろいろな所に、世界中に造りまくると
意気まいている。もし、フランスのアレバが、福島第一原発の廃炉の利権を得れば、
アレバと三菱重工に兆円単位の金が入ることになる。世界が原発で滅びようとも、
世界を支配しようとする原発マフィアは、かえってそれを願っているのかもしれない。
私たち日本人は大変な時代に生きている。
そして何も知らされずに、ただひたすら、世界の善意なるものを信じている。

(安倍政権がインドやトルコ・UAE、ヨルダン、ベトナムなどに原発を輸出しよう
 としているのは、これだったのか。
 反原発とは、こんなえたいの知れない巨大な力と向き合うことだったのか)

日本の原子力政策は、大多数の国会議員には触れることのできない内閣の専権事項と
なっています。担当大臣すら実質的には役所にコントロールされている。つまり、
経産省や内閣府の原子力委員会など"原子力村の人々"が政策の方向性を事実上
すべて決め、政治家だけでなく原発を抱える地方自治体には何の権限も与えられて
いないのです。

(特定秘密保護法が施行されると、ますます秘密裡に進められてしまうのでは
 ないだろうか)

・・日本では、東芝、日立、三菱重工の力が強く働いていると私は思う。彼らは
日本に原発をどんどん造るよう、国際原発マフィアから、たえず脅されていると思う。
日本の首相も経産省もこの力の言いなりなのだ。
オーストラリア政府から(現実にはRTZから)大量のウラン購入を続けなければ、
約束違反に問われる。日本の3つの原発メーカーと、9つの電力会社は
一蓮托生の運命にある。

2011年4月18日、毎日新聞編集委員、山田孝男の論説から引用
「中部電力の浜岡原子力発電所を止めてもらいたい。安全基準の前提が崩れた以上、
 予見される危機を着実に制御する日本であるために。急ぎ足ながら三陸と福島を
 回り、帰京後、政府関係者に取材を試みて、筆者はそう考えるに至った。
 福島に入った私の目を浜岡に向かわせたのは佐藤栄佐久・前福島県知事だった。
 郡山に佐藤を訪ねて「首都圏の繁栄の犠牲になったと思うか」と聞いたとき、
 前知事はそれには答えず、こう反論した。
 「それよりネ、私どもが心配しているのは浜岡ですから。東海地方も、東京も、
  まだ地震が来てないでしょ?」

 浜岡原発は静岡県御前崎市にある。その危うさは反原発派の間では常識に
 属する。運転中の3基のうち2つは福島と同じ沸騰水型で海岸低地に立つ。
 それより何より、東海地震の予想震源域の真上にある。
 福島のあおりで中部電力は浜岡原発の新炉増設の着工延期を発表したが、
 稼働中の原子炉は止まらない。代替供給源確保のコストを案じる中電の視野に
 休止はない。ならば国が、企業の損得や経済の一時的混乱を度外視し、
 現実の脅威となった浜岡原発を止めてコントロールしなければならないはずだが、
 政府主導の原発安全点検は表層的でおざなりである。

 向こう1000年、3・11ほどの大地震や津波がこないとは言えないだろう。
 列島周辺の地殻変動はますます活発化しているように見える。そういうなかで
 GDP至上主義のエネルギー多消費型経済社会を維持できるかと言えば、
 まず不可能だろう。・・・
 危機は去っていない。福島の制御は当然として、もはやだれが見ても危険な
 浜岡原発を止めなければならない。原発社会全体をコントロールするという
 国家意思を明確にすることが先ではないか。」

"原発震災"なる言葉を生み出し、かねて警鐘を鳴らしてきた地震学者の石橋克彦
の言葉「最悪の場合、(中略)放射能雲が首都圏に流れ、1千万人以上が避難
 しなければならない。日本は首都を喪失する」
「在日米軍の横田・横須賀・厚木・座間などの基地も機能を失い、国際的に大きな
 軍事的不均衡が生じる・・・」

私は日本の首都喪失だけでなく、日本という国そのものが喪失する可能性があると
思っている。大地震が来て、浜岡原発がメルトダウンするとき、国家の機能が
すべて失われて、工業国日本が消えて、放射能に永遠に汚染された広大な国土だけが
残る。関東一円の数千万人が、住む場所と仕事を失う。もはや彼らは原発難民となり、
日本国中を差別されながら流浪する民となる。

(原子力発電所建設が国主導で行われたことを考えても、一企業に任せるのではなく、
 国主導で 浜岡原発を廃炉にして欲しいと切に願う。
 これだけ危険性が分かっているのに国が何もしないのは、怠慢どころか
 犯罪だと思う。それとも自分たちが政権にある間だけ安全ならいいというの
 だろうか。この本が出版されて3年半が経ち今まで無事でいられたことが、
 むしろ奇跡だといっても過言ではないと思う)

では、私たち日本人は今、何をすべきか。私たちの将来が、それもごく近い将来が
真っ暗闇だということを知るのである。すべては、そこを出発点としなければならない。
静岡県を見よ。御前崎市を見よ、そして浜岡原発を見よ、と私は言いたい。

小出裕章は、「これから起こる原発事故(2007年『別冊宝島』)の中で、
次のように浜岡原発について書いている。
「浜岡原発4号機が大事故を起こし、事故発生から7日後に避難した場合、最大で
 5万4千742人が急性障害で死亡する。もし巨大地震の揺れに耐え切れず、
 浜岡にあるすべての原子炉が大事故を起こし、事故発生から7日後に避難した場合、
 最大で29万7千883人が急性障害で死亡する」

そして2011年4月4日号、「週刊プレーボーイ」の中で、小出は原発事故から
身を守る方策として、重要度の高い順に次のようなものを挙げている。
(1)原子力発電所を廃絶する。
(2)廃絶させられなければ、情報を公開する。
(3)公開させられなければ、自ら情報を得るルートを作る。
(4)事故が起きたことを知ったら、風向を見て直角方向に逃げる。
   そして可能なかぎり、原子力発電所から離れる。
(5)放射能を身体に付着させたり、吸い込んだりしない。
(6)すべて手遅れの場合には、一緒にいたい人とともに過ごす。

これらの動きが浜岡原発から、御前崎市から、そして静岡県から衝き上がるとき、
関東一円の数千万の人々が、本当の危機感を彼らと共有するとき、その危機感が
日本中の人々を動かすとき、「がんばろう、日本」と「原発反対」のスローガンが
生きてくる。だが、そんな動きは少しもない。私たちは空しい日々を一日、また一日と
送り、第二の福島の悲劇を迎えることになる。
「がんばろう、日本」
「原発反対」
そんな言葉を叫ぶだけでいいのか、日本よ。
日本は浜岡原発の大事故を、首都壊滅の日を、きっと近い将来迎えるにちがいない」

(これらを考え過ぎ、心配し過ぎ、あるいはたわ言と片付けていいのだろうか。
 何も策を講じなければ、遅かれ早かれ起こり得ると、私は思う。
 あれだけの大事故を起こしても、選挙での関心はきわめて低い。
 いくら景気がよくなっても、原発事故が起きれば全てを失ってしまうのだ。
 桜島の噴火の予測ができず、住民の避難計画も不十分なまま、
 川内原発を再稼働してよいのだろうか。
 地球をこれだけ汚し、人々の生活を根こそぎ奪い、病や死に追いやる原子力という
 ものの怖さを、今こそ真摯に考える時なのではないだろうか。
 自戒をこめて、騙されないためには、まずは 【 知ること 】 だと思う)
                               (敬称略)

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2 コメント

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どこのドイツ (ガーゴイル)
2021-01-18 10:10:47
鬼塚英昭の本の名前の一族は本当はルーズベルト家というべきである。
コメントをありがとうございます (梅田 啓子)
2021-01-18 16:04:40
ガーゴイルさん、コメントをありがとうございます。
参考にさせて頂きます。

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