<アラハバキ>
古事記、日本書紀には登場しない(ここがポイント)もともと存在していた自然界の神、もしくは物部の神、鉄の神など注連縄で結界されているような神の総称。
<鹿踊(ししおどり)>
岩手、宮城の地域に伝わる民俗芸能で鹿や猪(この舞台では馬と鹿!)の仮面をかぶり太鼓をたたきながら踊る。宮沢賢治の「鹿踊のはじまり」でも知られています。
宮沢賢治といえば舞台上では「春と修羅」が引用されています。
<舞台の上のゴミ屋敷について>
主役のスエ(白崎映美)は「これはゴミでねえ。(ゴミではない。)」と何回か言います。アイヌなども生きているものや大自然だけでなく身の回りにあるすべてのもの(茶碗とか靴とか)にカムイ(神)がいる、と大切にします。
縄文時代も使い終わったすべてのものを「送る」という儀式を経て始末をしたようです。考古学上の遺跡もかつては「ゴミ置き場」と言われていましたが最近は「送り場」と言われることも多いようです。
劇の中であの「ゴミ」たちはいったいどんな存在なのでしょう?後半のお楽しみ。
<「少年ジャンプ」関連>
脚本を書いた林周一さん(テレビ役で出演している人)がファンだったのでしょうか、ジャンプを体に巻き付けた梶原ジャンプがいて関連のセリフも出てきます。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」通称コチカメ、とか「北斗の拳」のキメ台詞「お前はもう死んでいる」そして現在もメガヒットしている「ワンピース」は連載が始まっていないのでその話にはついていけない、という時代設定にもなっています。
<人形のレイコちゃんの眼帯>
セリフにもありますが「独眼竜正宗」こと伊達政宗の眼帯です。政宗も秀吉に対し、まつろっていませんでしたね。
<イタク>
テレビ役「イタク」(言葉という意味のアイヌ語です。)は鬼の仲間を裏切ります。常に言葉で裏切るからです。甘い言葉に騙されてはいけません。
<スエのキメ台詞(後半への予告)。>
「つまずくことが恥ずかしいのではない。立ち上がらないことが恥ずかしいこと。」
「サンベは帰ってこない。でも私には見えるお前たちの胸の中に灯る小さな種火が・・・。おまえたちみんながサンベだ」
号泣シーンです!
そういえば、7月27日にいわき湯本の古滝旅館の大広間で白崎映美さんにサインをしてもらったとき「アシリアペってアイヌ語なんです。」と言ったら「あなたにも火がともってるんだな。」と言われました。このことだったのね!