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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

これからの人

2015-10-26 08:30:27 | 日記
 TED Talksの中でPaul Piffというカリフォルニア大学の先生が面白い実験の結果を発表していた。モノポリーという、さいころを振って駒を進めながら不動産をはじめとする資産を増やしていくゲームを使った実験だ。被験者のうち1人の学生が必ず勝者になるように仕掛けられている。当然勝者予定の学生にはドンドン資産が集まる。すると、わずか15分の実験中に学生の態度がどんどん傲慢になって行く。
 
 駒を進めるときに出す音を大きくたてたり、負けているプレーヤへの横柄な言葉遣いなどが飛び出すようになる。

 何組も実験してほとんど結果は変わらない。ゲーム終了後に自分の勝ち方の自慢話をする学生が現れる。

 横断歩道に立って止まってくれる車の車種を調べる、という調査も紹介されていた。その結果、高級車種に乗っている人はほとんど止まってくれず、安い車種に乗っている人はほぼ確実に止まってくれる。

 確か10ドルだったと思うが、実験の参加者にお金を渡し、自分で取っておいてもいいし寄付してもいい、という話しをした時、年収が20万ドルを超えるような高収入の人たちよりわずか2万ドルに満たない低収入の人たちのほうが44%も多く寄付をしたという。

 似たような実験では、やはり年収別に集めた人たちを部屋の中心にキャンディボックスが置かれた部屋に集め、どんな行動を取るか観察したものだ。キャンディは別室で実験している子供たちのためのものなのだとあらかじめ説明しておいたにもかかわらず高所得者グループは低所得者グループの2倍多くキャンディを取ったという。また、高所得者と低所得者がゲームに勝つためにインチキをする割合を調べたところ高所得者グループは低所得者グループの3倍から4倍インチキをする結果になったという。

 さて、話しはいきなりCOP21に飛ぶ。COP(国連気候変動枠組み条約締約国会議)の話題はこのブログでもずっと書き続けている。世間では健康第一のような言われ方をするが、現実世界では経済第一が貫かれている。企業も国も経済第一の旗印を捨てることができない。COPの場では、常に地球と地球上に暮らすすべての生物の健康がテーマになっており、今手を打たなければ近い将来、立ち直れないほど大きなダメージになるとずっと言われ続けながら経済第一の原則は曲がらない。地球の健康はいよいよ遠い。

 なぜ経済第一の考え方を捨てられないかを考えるとき、先に紹介したPaul Piffの実験結果は大いに参考になると思う。企業にせよ国にせよこれからの未来を引っ張って行っているリーダーたちの多くが経済的に裕福な者であり、経済で負けることは許されないと考えている。だが世界の人口比率で言えば彼らの割合は実に1パーセントにすら満たない。世界の人々の大半は経済で勝つためにインチキをしようなどと考えず、コツコツと地道に働いて、おそらく横断歩道で車を止め、わずかな手持ちの金を寄付しようとする人々だ。問題の理解さえ進めば地球の健康を第一に考えて協力を惜しまないだろう。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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