古都探索日記

奈良や京都の散策日記

エルフリーダ・アンドレー

2024-05-03 09:15:11 | 音楽
 5月1日、朝日カルチャーセンターにて受講。講師は吉田文先生。画像はテキストの1頁目

 今回のテーマはエルフリーダ・アンドレー(Elfrida Andree 1841-1929) スウェーデンの初の女性の大聖堂オルガニスト&作曲家である。前回のファニー・メンデルスゾーンの次の世代に当たる。

 まず初めに吉田先生ご自身の演奏による彼女が作曲した4楽章からなるオルガン交響曲ロ短調を視聴。使用されたのはマリア・ラーハベネディクト会修道院の1910年製作のオルガンでドイツロマン派の音色を持っている。

 次に先生は当時の女性の地位について解説、18世紀では女性に成人権はなく身分は低かった。19世紀に入り女性運動が起こり、徐々に権利が認められるようになった。女性の義務教育、師範学校の設立、大学入試資格など。エルフリーダはこの時代に育つ。

 生い立ちと生涯:父親は医師、船上医の経験があって高く広い見識があった。この父親から姉とともに音楽教育を教授される。1850年ごろから地元の大聖堂オルガニストから手ほどきを得る。1855年ストックホルムに移住。ストックホルム音楽大学オルガン科を受験するが却下される。再度受験した認可。さらに女性のオルガニスト就職、教会オルガニストなどを目指して運動した。
 1867年ヨーテボリ大聖堂のオルガニストに就任。ヨーテボリ民衆コンサートも引き継ぐ。さらに女性運動家として女性の地位向上のために政治参加した。

 オルガンだけでなく、オーケストラ作品、オペラ、室内楽曲、カンタータ、ミサ曲、歌曲などの100作品が残っている。

 最後にモデラート、アンダンテ、プレスト、アレグロ・リソルートの4楽章からなる交響曲第2番イ短調(オーケストラ)を視聴。

 ジェンダーフリーの先進国の北欧にも女性の地位が低かった時代があり、音楽活動と同時に自らの人生を切り開き、さらに女性の地位向上のために生きたアンドレーに感銘を受けました。ありがとうございました。


 
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