古都探索日記

奈良や京都の散策日記

音楽から読む旧約聖書 ノアの箱舟

2017-03-30 10:16:06 | 音楽
 3月29日、朝日カルチャーセンターにて受講。講師は吉田文先生。

 ノアの箱舟をテーマにした作品は18世紀以降のものがほとんどで講義ではストラヴィンスキーとブリテンの「洪水」と題された作品を歌詞を追いながら試聴する。ストラヴィンスキー作品は英国の15世紀の神秘劇を模してのテレビ放映用のオペラのため、ブリテンは教会で演じられる劇用のもので会衆も参加する形になっている。

 興味深いのはノアの妻が乗船を拒んだあと説得されて乗船しノアの頬をひっぱたいたという場面が両作品との入念に描かれていることである。画像をクリックしてください。左が歌詞の冊子で上がストランヴィンスキー、右はテキスト。

 青いマークの部分がその場面、ストラヴィンスキーでは She boxes his ears. ブリテンでは a heavy slap on the face とト書きにあり、両作品との擬音までつけられている。西洋では太古の昔から女性の力が強かったようだ。私はお淑やかで気立てのよい大和撫子が好み、日本に生まれてよかった!

 先日のクラーナハの「アダムとイヴ」でも「悪いことをしよう」と誘うのはイヴである。旧約聖書では女性の扱いがどうも酷いようだと思った。

 ストラヴィンスキーもブリテンも私には馴染みの薄い作曲家であるが両作品ともとても面白かった。ブリテンのほうが私には耳当たりがよかった。楽しいレクチャーありがとうございました。
コメント
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