![]() ■PS2:「ぼくらのかぞく」 さて、今度は「ぼくらのかぞく」というソフトを取り上げてみる。 発売までにまだ間があるので認知度は高くないかも知れないが、 「ぼくのなつやすみ」シリーズの開発を手掛けた ミレニアムキッチンが送る人生シミュレーションだ。 キャラクターデザインも「ぼくなつ」でお馴染みの上田美根子が担当している。 ハードはもちろんPS2。 ゲームは、結婚してから定年までの35年間の生活を 家族の長として過ごすというものだ。 四季ごとに発生するイベントで判断を下し、家族を導いていく。 35年間の間には子供も生まれ、イベントも子供にまつわるものが増えてくる。 こう書くと「プリンセスメーカー」のような 育成シミュレーションに近いと思う人もいるかも知れないが、 そこまで感情移入して遊ぶタイプではない。 クイズゲームが好きな方向けに説明すると、 「子育てクイズマイエンジェル」や「すくすく犬福」から クイズ部分をすっぽり抜き取って イベントシーンだけを続けて遊んでいるような感じ、 と言えば分かってもらえるだろうか。 このソフトの中でプレーヤーがすることは、 年4回だけ適当と思われる項目を選択するだけだ。 トントン拍子に進めば35年を約1時間半で終了出来るらしい。 前回紹介した「千年家族」ですら1時間で1年だと言うのに、 「ぼくらのかぞく」はその30倍以上のスピードで人生を消化していく。 それでもSCEの営業はこう言うのだ。 「まさに人生をシミュレーションできます」と。 「自分の子供がこう育てばいいなぁと思いながら遊んで欲しい」と。 プレーヤーの思うままに家族を育てて下さいとは言うものの、 何歳で結婚し、 何歳で一人目が生まれ、 何歳で二人目が生まれ、 何歳で三人目が生まれ(子供は三人で固定)、 という、人生において最も重要と思われる部分が全て変更不可能というのは解せない。 生まれてくる子供の数や性別まで決められているという時点で もうそこに自分の未来像を重ね合わせることは不可能だろう。 「家族」の最小単位とは何だ? 母子家庭は「家族」と呼ばないのか。 子供がいなければ「家族」と言えないのか。 プレーヤーによっては夫婦だけで暮らしたい人もいるだろうし、 野球チームを作れるほど子供が欲しい人もいるはずではないか。 確かに一見シミュレーションっぽい作りにはなっているが、 結局は製作者の「理想の家族像」をなぞることしか出来ないように感じた。 ならば、タイトルの「ぼくらのかぞく」から「ら」を抜いて欲しい。 少なくとも、その「ら」の中に私は入っていない。 *なお、開発途中のROMを使ってのプレイであること。 数分のプレイによる第一印象であること。 発売までに内容変更の可能性もあることをお断りしておく。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ タイトル:ぼくらのかぞく 機種:PS2 メーカー:SCE 発売日:2005年3月24日 価格:6090円(税込み) 公式サイト:http://www.playstation.jp/scej/title/bkz/ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 「作品紹介(ゲーム)」カテゴリの最新記事
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これからも楽しい記事を書き続けてくださいね.
今回のは「千年家族」の紹介を書いた時に
同時に書き上げていた「蔵出し」なのだ。
なにぶん発売元がSCEであるし、
内容も内容なので躊躇したのだが思い切って出してみた。
ところで「千年家族」の項でも初期設定では最大6人家族(祖父母・両親・男の子+女の子)ということでしたが、
そちらの方は展開次第で世代の家族構成が増えたり減ったりしそうですか?
PS2で約1時間半で終了ってのもなぁ。
今回は見送りですね。
>>忍さん
これからも継続して頑張ってください。
そうなのだ。私もそこ(構成が固定)が一番辛いと思った。
「ぼくなつ」はかなり好きなシリーズだっただけに残念だ。
>す殿(以降は1文字は区別がつかなくなるので控えていただきたい)
私がプレイしたのは本当に数分なので
正直そこまでは分からないが、子供が生まれれば増えるであろうし、
誰かがいなくなることもあると思う。
あまり参考にならなくて申し訳ない。
>しんぼう殿
SCEは女性に売りたいらしいのだが、
女性はこういう価値観の押しつけ
(男が何もかも決めて女は従うだけ、というような)
は嫌う人が多いように思うのだが。。。
それにしても、まさか「家族の長」ってお父さん固定ということ・・・?
むー。
>以降は1文字は区別がつかなくなるので控えていただきたい
了解。失礼しました。
>「ぼくらのかぞく」
(難しいゲームには遠慮しがちな方が多いかもしれない)女性を
ターゲットにしているのでしたら、
操作性の簡略化を突き詰めた結果忍様が仰られたような
構成の固定と早くて1時間半で終れるゲームが
できたのかな~って思います。
個人的に今年一番期待しているゲームです。
ぼくなつも言ってしまえば、製作者の考えた夏休みをただなぞるだけのゲームですから
その点では、ぼくらのかぞくもいつも通りのミレキチ作品って感じみたいですね。
女性よりも、ぼくなつと同じく中年男性に受けそうな気がするのは僕だけでしょうか?
そう考えると、ぼくのなつやすみと根っ子のコンセプトは同じなのかもしれません。
逆に千年家族は、長い時間の家族の移り変わりをプレイヤー=天使(神様?)となって適宜介入し、その行く末を見ていく血統シミュレーターといったところなのでしょうか。ゲーム制としては、こちらの方がありそうです。
同じ家族を中心に据えた人の営みを題材にしても、切り口が違うと全く違うゲームになるのだなあと素朴な感想を持ってしまいました。ゲームプレイ後に感じ取ることができる物も全く違うものになりそうですね。プレイヤーの間口としては千年家族の方が広そうですが。
ところで、自分はぼくらのかぞくの公式HPを見て、なんとなく『サザエさん』と『東京物語』が思い浮かんでしまいました。『サザエさん』はいいのですが、『東京物語』は内容も何も違うと言うのに・・・雰囲気的な物なのでしょうかね? なぜだかわかりません・・・。