一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

NHK杯の構成に物申す

2024-03-16 23:35:14 | 将棋雑記
あす17日は、第72回NHK杯将棋トーナメントの決勝戦が放映される。対局者は藤井聡太NHK杯選手権者と佐々木勇気八段で、2年連続の顔合わせだ。こういうケースは珍しいと思ったが、第59回・60回の羽生善治名人VS糸谷哲郎五段、第61回・62回の渡辺明竜王VS羽生三冠と、2例あった。
なにはともあれ、17日は熱戦を期待したい。
ところでこのNHK杯だが、最近の番組構成は個人的にあまり好きでない。
具体的に書くと、以前は、トーナメント表の対戦カードを逐一紹介してくれていた。中倉宏美女流二段が、落ち着いた声で紹介していた印象がある。
ところが第70回だか71回あたりから、一切省略された。最大24カードを紹介するからこれだけでかなりの時間を要するが、観戦するこちら側も、対戦カードを聞きながらテンションを高めていったのだ。一見いらないようなものも、実は必要だということはある。
次に、これがいちばんの不満なのだが、画面に対局者の盤面(と対局者)ばかりが映され、解説の場面が極端に少なくなってしまったことだ。対局盤面に解説の声ばかりが聞こえ、それはゴルフ中継で解説をする戸張捷のごときである。
対局の盤面も大盤も同じ局面を映しているのだから、私は大盤を映してほしいし、そこで駒を動かしながらの変化を勉強したいのである。
聞き手の鈴木環那女流三段はまだ「では大盤で解説をお願いします」と促すが、それも短時間で終わってしまう。
コロナ禍により解説者と聞き手の距離が拡がったため、大盤と駒が一回り大きくなり、駒の操作が難しくなった、という背景もあるのかもしれない。
第71回より形勢バーが上部に映されるようになったが、私はこればっかりに目がいってしまい、良し悪しである。
AIの三択掲出もそうで、対局者がこれを指すかどうかにばかり、興味がいってしまう。たまに解説者が三択以外の手を解説すると、「それは最善手じゃないんだけどなー」と心の中で突っ込み、これは解説者に失礼だなと思う。とはいえ形勢バーもAI三択も、これは今後も継続されるだろう。
対局終了直後に対局者へインタビューをするのも熱闘の余韻に水を差している感じで、私としては、すぐに感想戦に入ってもらいたい。
また感想戦では、コロナ禍のスタイルを踏襲して、解説者が記譜読み上げの席に座り、聞き手の女流棋士(と記譜読み上げ者、記録者)は引っ込んでしまった。ここも絵的に、すべて登場してもらいたい。
4月からの第73回は、いくらか修正されているだろうか。将棋とは別に、楽しみにしたい。
コメント (3)
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