遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

酒には酒用の米

2014-06-26 23:51:09 | 
「山田錦」確保に苦労 県内酒蔵、和食ブームで不足続き(北國新聞)
山田錦の生産が追いついていないそうです。酒造好適米は今年度から国の政策転換で減反の対象外となり、増産が可能になったのにです。米の銘柄は生産地縛りもあるんで、兵庫県に依存しとります。石川県の酒造会社による山田錦の申し込み数量は、2011年産米から右肩上がりに推移し、今年は11年の1・5倍となる1063トンに増えたそうです。一方で、実際の供給量は需要の高まりに反比例して年々減少。12年から100%を切り、今は8割くらいだそうな。昨年の倍の量を発注したというやちや酒造(金沢市)は大吟醸が秋には品切れとなってしまったそうです。どこも困ってるんでしょうな。常きげんを醸す鹿野酒造さんは自分の山田錦を栽培する水田を持ってるんですが、栽培面積を増やすことも検討してるとか。
いろんな地域で新たな酒造好適米の品種改良は試みられています。北陸には『五百万石』という好適米があるのに、『石川門』という米を石川県は開発しました。醸す蔵によって少しずつ違うけど五百万石よりも軽くてフルーティ。ですが、五百万石とたいして違わない。山田錦の代わりにはなりません。

今夜の酒は、菊姫の山田錦100%米焼酎『加賀の露』です。菊姫ブランドの酒は全て山田錦。地元の五百万石で醸す酒もあるんですが、それは別ブランドの銘で出しています。そう、焼酎といえども『菊姫』を名乗るのであるなら、山田錦100%なのです。贅沢すぎる! ただ、贅沢がその品質や味に繁栄されているかの方が重要です。んで、味ですが・・・・悪くないです。麹も清酒用だなこれは。これで粕取りにしてくれれば上等な焼酎になるのに、普通の米焼酎にまとめてくれています。ま、文句ゆうべきではない安い値段ですから・・・。
どちらかというと、清酒として醸されれば、淡麗辛口に仕上げてくれる山田錦が、米焼酎にされてしまうとまったりぬるい焼酎になっちまうところが、皮肉な感じがします。きりっとした米焼酎をぐいっとやりたければ熊本の白岳にした方がいいっすよ。

冷夏予報覆し平年並みに 気象庁3カ月予報(朝日新聞) - goo ニュース
稲作にとって重要なのが、今夏の暑さです。梅雨があけずにそのまま秋雨シーズンに突入したら、1993年の米不足冷夏の悪夢が再現されますが、それは免れたようですね。エルニーニョ発生確率は80%だそうですが、その時期は10月以降に先延ばし。暖冬展開ですかねぇ・・・。

本日のお酒:SAPPORO WHITE BELG + 石川米焼酎 加賀の露
コメント
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