感染症診療の原則

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膣内異物(遺物?) と その周辺

2015-07-02 | 非・悲・否・避「常識」
またまたートキシックショックでしょ?と、感染症系の人には読まれてしまいますが・・・違います。

昨年くらいから流行しているらしい異物の話題です。

でてきたとき(出したとき、落ちてたとき、中で何かに当たったとき?)のための周辺情報です。


まず、異物画面の初歩。
画面でみるとタンポンはこのようなかんじだそうです。


こちらが今日の関連記事。

2014年10月 「膣にパワーストーンを挿入!? 「ジェムリンガ」でのヒーリングがハードコアすぎる

すごい値段で売っています。
もともと何も効果がない分、マイナスしかないとおもいますが、まあ、一般の人がみてもばっちくね?ですし、感染症的にはいろいろ菌名もうかんでいやだわー、においそうだわーなお話であります。

外来で鑑別にパワーストーンのことも思い出してもらおうと記事にしました。それだけです。

怪しげな商売!と思いきや、勧めているのが助産師だったりします。効能等についてへんなこと書くのはやめてほしいですね。
関心あるかたはキーワードでブログやFacebookの検索などもしてください。



青木編集長には豊富な経験がある分野なのですが(診療の)、どちらかというと解剖学的には後ろの方の事情です。
・・・関心ある方は食事会のときなどにおたずねください(^^)。


さて。日本のドクターも色々な経験をお持ちです。


産婦人科医のつぶやき 膣内異物1
           膣内異物2


学会発表にもなります。

「14歳。学校の健診で膿尿を指摘され受診。1日15~20回程度の頻尿および1日に2~3個のパッド使用を要する尿失禁を自覚」

さて、入っていたものは何でしょう?

答え→ 「症例 膣内異物による膀胱膣瘻の1例



「症例は23歳 女性。 5年前に〇〇〇を膣内に留置してしまったが医療機関を受診せず放置し次第に月経周期に類似した下血と腰痛が出現 したため近医を受診した」

さてさて。 「治療 に難渋 した膣内異物 による直腸膣瘻 の1例




「18歳女性。1997年4月頃より頻尿 と尿失禁が出現するが放置していた。しかし症状が増悪してきたため同年8月に某泌尿器科医院を受診。同医の精査にて膣内異物による膀胱膣痩と診断され加療目的で患者の居住地に近い当科に紹介となった。
初診時の問診にて同年1月に友人と飲酒時に〇〇〇を膣に挿入し、その際にキャップだけ抜けなくなったが放置していたことが分かった」


さてさてさて。「腟内異物による膀胱腟瘻の1例



こちらは14歳と15歳の2例。
「小児の腟内異物は多いものではなく特にいじめ・虐待や性犯罪が関与している場合,精神的配慮,知識の未熟さ,記憶の曖昧さ,性器発育の不十分さから診断が遅れる場合が多い.今回我々は長期間に渡る膣内異物により,手術的処置を要した2例を経験したので報告する」

ううむ。 「長期にわたり挿入されていた膣内異物の2例


こちらは危ない。
ヘロインを下半身体内に隠して女が密輸入



いずれにしても、穴にはいろいろなものが入ります・・・な画像集
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