hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

島本理生『Red』を読む

2020年11月19日 | 読書2

 

島本理生『Red』(中公文庫2017年9月23日中央公論新社発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

夫の両親と同居する塔子は、可愛い娘がいて姑とも仲がよく、恵まれた環境にいるはずだった。だが、かつての恋人との偶然の再会が塔子を目覚めさせる。胸を突くような彼の問いに、仕舞い込んでいた不満や疑問がひとつ、またひとつと姿を現し、快楽の世界へも引き寄せられていく。上手くいかないのは、セックスだけだったのに――。  解説・吉田伸子

 

島清恋愛文学賞受賞作。

 

村主塔子(むらぬし・とうこ):30歳の専業主婦。夫・(しん)、2歳の娘・翠、姑・麻子、60歳の舅と暮らしている。友人のゆきりんの結婚式で元不倫相手の鞍田明彦と再会。酒に強いが、飲むと頭のネジがゆるむ。
由里子:麻子の姉。近くに住み、たびたび塔子の家に来る。

鞍田秋彦(くらた):塔子の元恋人。結婚していたとき、勤め先で知り合った塔子と不倫関係にあった。は大学からの友人で元共同経営者。

小鷹淳:塔子が勤めるようになった女癖の悪い会社の同僚。

矢沢茉希(まき):塔子の友人。毅然とした美人だが気さくな男の子のようにしゃべる。
ゆきりん:塔子の友人。冒頭、彼女の結婚式のシーンで始まる。

 

初出は「読売プレミアム」(2013年5月8日~2014年8月15日)で、2014年9月中央公論新社より単行本刊行。

 

私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読むの?)(最大は五つ星)

若者の微妙な心の揺れを描いて来た著者の初めての官能小説という謳い文句に連られて読んでみた。

しかし、主人公の女性の主体性のなさと、どこにでも転がっているような主婦の悩み(セックスレス、一見おだやかな嫁姑、バイト社員差別など)を並べた安っぽい筋書き。えげつないがお定まり通りのベッドシーンに途中からうんざりで飛ばし読み。

 

お嬢様で感性豊かに登場した若い女性作家が突然官能小説を書いて転身を図るよくある典型的パターン。

 

島本理生(しまもと・りお)の略歴と既読本リスト

 

 

噎せる:むせる

「最近の独身男子って、お酒はのまないわ、デート中もスマホ見てるわ、自分から性欲は出さないわ、けど性欲出して一度でも拒否られるともう心折れるわで、もうつねにふるえてるチワワみたいじゃん」

 

コメント
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