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大覚寺3 特別拝観(嵐山・嵯峨野散策36)


写真は、正寝殿

庭湖館
通常は正寝殿から庫裏に戻りますが、その途中の廊下を右に進むと通常は非公開の庭湖館があります。
迎賓館的な書院で、大きな広間になっています。
ここ数年は毎年9月にこちらで松栄堂さんがお香の体験講座をしておられますし、2019年の秋の非公開文化財で公開されました。
大沢池畔に造られた門跡の休憩所を、明治初年に移築したものです。
4つ間からなり、上段の間には慈雲尊者の「六大無礙常瑜伽」の軸が掛かっているので、六大の間とも云われています。
襖絵は浜田泰介筆で、琵琶湖の四季が各部屋に描かれています。

秩父宮御殿
さらに庭湖館を抜けた先に、秩父宮御殿があります。
2015年の京の夏の旅や2019年の秋の非公開文化財で公開されました。
元々は大正12年に東宮仮御所に造られたのですが、昭和46年にこちらに貴賓室として下賜されたそうです。
手前から次の間、座敷、奥座敷と10畳の部屋が3つ並んでいます。
座敷は違い棚などのある書院建築で、最後の宮門跡となった慈性入道親王の掛け軸が掛けられていました。
襖絵は松元道夫、吉田友一や林司馬らにより花鳥が描かれています。
また霊明殿との間の州浜式の庭園は、伝小堀遠州作だそうです。

心経宝塔
さて2013年の京の夏の旅では、大沢池湖畔にある”心経宝塔”内部の公開がありました。
拝観料は単体300円で、普通は通常拝観500円の後に五大堂から下に降り、大沢池方面に抜ける経路になっていました。
鉄筋コンクリートの内部には四国八十八ヶ所霊場巡りの”お砂踏み”が出来るようになっています。
四国八十八ヶ所霊場巡り各地の本尊を書いた掛け軸が並び、その下に各地の砂が詰められた袋の仕込んだ小座布団が置いてあります。
この上を順にお参りしながら踏んでまわります。
そうすることで巡礼をしたのと同じ御利益があるということです。
また如意宝珠を納めた”真珠の小塔”や秘鍵大師(弘法大師)像も公開されていました。
さらに心経宝塔の手前にある”閼伽井(あかい)”も開扉されていました。

戊戌開封法会(勅封心経殿)
2018年10/1~11/30に、嵯峨天皇を初め6天皇の勅封般若心経が公開されました。
勅封般若心経は天変地異や疫病を鎮めるために、天皇が写経されたお経を大覚寺の勅封心経殿でお祀り、お守りされているものです。
特に嵯峨天皇のものは、霊験あらたかなものとして、歴代天皇が病などの際に取り寄せお参りされたものです。
期間中の拝観ルートは通常と逆で、先に勅封心経殿に向かうようになっていました。
御影堂の裏から仮設の渡り廊下で勅封心経殿に入ります。
内部は八角堂で、中央に釈迦如来像がお祀りされており、その下にお経が収められている箱が、さらにその前にガラスケースに入った嵯峨天皇の勅封般若心経がありました。紺色の紙に金泊の文字で書かれていますが、嵯峨天皇のものは歴代天皇が霊験にあやかろうと擦り取って飲まれたので、上の方以外はかなり薄くなっていました。
またその後の宝物館では、後光厳天皇、後花園天皇、後奈良天皇、正親町天皇、光格天皇の勅封心経殿が展示されていました。

正宸殿 御冠の間
2019年10/1~10/14まで、通常は狭屋の間から見るだけの正宸殿の内部に入れました。
3間あるうちの右から入ります。
手前から竹の間、紅葉の間、そして御冠の間です。
こちらから後宇多上皇が院政を敷いた場所で、1段高くなっています。
背後の柱や框には、嵯峨蒔絵が施されています。
さらにこの奥に剣璽の間があり、三種の神器が置かれていたそうです。
中央に移り、今度は奥から雪の間、鷹の間と進んで出て来ます。
1番左手の山水の間と賢人の間は、通常通り狭屋の間からでした。

明智門・明智陣屋
大覚寺の表門の左手にある長屋門が、明智門です。
明智光秀が居城にしていた亀岡城の(当時は亀山城)の門を移築したといわれています。
2019年の秋の非公開文化財特別公開での入口がここで、ここから入ると左右に白い土蔵のような明智陣屋があります。
正面の庫裏から中に入って右に進み、庭湖館と秩父宮御殿を拝観するルートでした。

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