京都観光のガイドブログです。定番の楽しみ方から特別拝観、さらには年に1度の御開帳まで。
京都観光では最も詳しいです!
Amadeusの「京都のおすすめ」 ブログ版(観光)
妙心寺24 特別拝観19 天球院(太秦・花園散策29)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/cd/5e95c3626d5855cb18f16d9eb98cb6c8.jpg)
写真は、方丈前庭
狩野山楽、山雪の襖絵で有名です。
アクセスは妙心寺北総門を入ってすぐ右手です(簡易地図)。
通常は非公開ですが、襖絵の高精度デジタル複製のプロジェクトで順次複製に入れ替えられるのに伴い、
2013春から年2回約2週間ずつ公開されるようになりました。
表門で拝観料1000円を納めます。
石畳の参道を進むと突き当り正面が花頭窓で、奥には方丈前庭が見えます。
右に曲がると方丈の玄関です。
公開されるのは、方丈の手前の3間(礼の間、室中の間、旦那の間)と、裏に回り込んだ最奥の“衣鉢の間”の4つです。
礼の間(らいのま)の襖絵は、籬まがきに草花図襖、特に左手4面は朝顔図襖です。
ですから礼の間は、朝顔の間とも言います。
この朝顔図襖は2013年5月時点で複製です。
仏間である室中の間の襖絵は、竹に虎図襖。
今にも動き出しそうな虎と幾何学的な岩や竹の図案が印象的です。
右手の4面、ちょうど朝顔図襖の裏も、2013年5月時点で複製です。
旦那の間の正面の襖絵は、梅花遊禽図襖です。
これら3間の襖絵はすべて金地に描かれており、禅宗寺院としては珍しいです。
最奥の衣鉢の間はいわゆる書斎です。
ここの襖絵は原則通り水墨画で、山水人物図が描かれています。
衣鉢の間の奥には、4畳半の茶室 蓬庵があります。
方丈前庭はそれ程手の入っていない苔の枯山水庭園ですが、中央に非常に大きな松があるのが印象的です。
また秋には衣鉢の間の前には庭園があります。
書院
2023/11/11の花園法皇忌の副席が、こちらの書院でありました。
方丈で受付をして、そのまま真っ直ぐ方丈の裏に進みます。
方丈裏の左手奥に茶室 蓬庵があります。
正面に2階建ての書院があります。
書院は雁行状になっており、奥に12畳と15畳の大きな広間があります。
1階と2階は同じ間取りで大きなと床の間と違い棚がありますが、2階は壁が弁柄色です。
当日は1階が待合、2階が茶席でした。
また書院には苔がきれいな大きな前庭がありました。
コメント ( 17 ) | Trackback ( )
« 2013 6/2の拝... | 2013 6/2の拝... » |
ここの本堂(方丈)って広縁に建具が入っているので、大徳寺によくある方丈建築のように、腰をおろして鑑賞とは、いかないんですよね。おかげで、襖絵の保存環境は良くなるのでしょうが、少し残念な気もしました。
あの大きな松は、
単に”手入れが甘いだけ”
なのではないかと思いました。
庭園のサイズに対して、大きすぎです。
苔の生育もこんな感じですからね。
違っていたらスイマセン。
>ここの方丈って広縁に建具が入っているので・・・絵の保存環境は良くなるのでしょうが
それに近いことを僕も思いました。
もし仮に山雪がこの締め切った状況での拝観を見たら、
「お昼なのだから、もっと明るくしてみればいいのに。光を当てれば、見え方も変わるんだけどね」
と思うのかもしれないなと。
どうなんでしょうね(笑)。
その大きな松はヒメコマツという葉が細かくて美しい松なんですが。
手前には牡丹と芍薬を植えてあるので、余計に狭く感じてしまうのでしょう。
オオバボダイジュらしきものが見えたので、お寺の方に頼んで奥に入って見てきました。
石にセッコクを岩付したものや、いろいろ植物を楽しんで
いるのが伺える庭でした。
大きな松もかわいいので切れないのかも。
庭園もデザイン派と植物派に微妙に分かれるような・・・
こちらで結婚式もされるようで、解らない方は扱いが雑になるので、ハラハラするとおっしゃってました。
ama会でそんな事があると、皆さん主役そっちのけで、襖絵に熱中でしょうね(笑)
WAN師匠かスーメテさまあたりに、ここで結婚式をしてもらいましょう!
是非呼んでくださいね!
御祝儀袋に”御祝”じゃなくて”志納”と書いてあるかもしれませんが、気にしないでください。
それともしそうなら、急いだ方がいいですね。
順次複製に替わっていってしまうので(笑)!
不思議なのは、重文の方丈になぜ後付けの建具がはめられているのか。
重文指定以前から、あの建具はあったということでしょうか。
まだ”大丈夫”(笑)!
これから行かれる方、誰かお願いします(笑)
たぶん、後付けだと思いますが・・・。
江戸時代の修理の際に取り付けられたみたいです。
下記のサイトで修理の経緯などが書かれていました。
目的は書かれてなかったですが、襖絵等の保護の為
でしょうね。
下記のサイト、いろんな修理の事が書かれていて
おもしろいです。
http://www.kyokenro.or.jp/bunkazai/1998/09/post-17.html
とすると必然的に、庭はそこまでこだわらなくなりますね。
建物(外観も含めて)を守るか、襖絵を守るか。
襖絵を守るには博物館に預けるという手もありますが、建物は預ける訳にはいきません。
天球院のケースは大変珍しい。
襖絵を大事にしたいという寺の強い希望もあったと思います。
住職の奥様がデジタル化のことについて、ほっとした気持ちもあると言われていました。
あれほどの素晴らしい襖絵を長く守っていくということは我々には想像もできませんが、大変なことなんでしょうね。
3日は霊雲院の座禅会に行きました。
20人来られていました。女の方は6人。
1時間半座って、さわやかな気持ちになりました。
また、座りに行きます。
実用の美と文化財としての保存との関係は
なかなか難しいですね。
建物や庭に合わせて描かれた襖絵なのだから、
襖として使われるのが一番美しいのだれけど、
保存には適していなかったりするんですよね。
天球院と同じ日に訪れた龍泉庵の住職も
デジタル化の流れがいいと言われてました。
ここが会場になるのでしょうか?w
だとしたら、檀家になる勢いが必要ですね。
話を本線に戻しますが、本尊ないし開山の誰かさん?の像が祀られているところの壁にも、絵画っぽいのが見えたのですが、遠すぎて確認できませんでした。目が良い方、または双眼鏡等で見えた、という方がいらしたら、何が描かれていたか教えてくれませんか(>_<)?
ただし、これは模写と聞きました。
今回のデジタル化の前に、何年前かは知りませんが、模写されたようですよ。
オリジナルが今どこにあるのかは知りません。
京博ではないかも知れません。
松でしたか~~ 襖絵としてはそうでもないですけど、あの場所に描かれているのは珍しい気がします。
京博……保管している寄託物一斉公開を望みますw