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野村碧雲荘3 能舞台、大書院 (南禅寺別荘群散策10)


写真は、花菖蒲の咲く西門前

ここは昭和3年の昭和天皇の御大典(即位の礼)の際に、昭和天皇の皇后の父である久邇宮殿下(くにのみや)が宿泊されることになり、それに合わせて造られたそうです。

大玄関ですが、大豪邸を越えて離宮のような雰囲気です。
しかし華美や威圧的な印象ではなく、むしろ車寄の柱を敢えて細くして控えめにしています。そうすることで一層周囲と調和した数寄屋造りにしたそうです。

内部に入り廊下を進むと、左手の手前に応接の間がありこれに隣接した奥に能舞台があります。
能舞台の背景は通常松だけですが、ここは応接の間でもあるために松竹梅が描かれているそうです。

さらに渡り廊下を進み大書院に向かいます。
手前に12畳の次の間、奥18畳の主室と4畳の上段の間があります。
これらを囲うように3方に入側(通路)があります。
襖は金地に鮮やかな松の絵などが描かれており、欄間の透かし彫りは流水に漂う扇です。

大書院からの庭園の景色も見事です。
大書院の前は芝生を挟んで池があります。
池は上流にあたり水深が浅いため、せせらぎが聞こえます。
さらに大書院の角から突き出るように滝見台があり、先の滝が見えるそうです。

また大書院の“碧雲荘”の扁額は、ここに宿泊された久邇宮殿下の親筆です。

大書院を出た植え込みに、小さな雪見灯篭があります。
これは金沢藩の御用商人であった銭屋五兵衛の所持していたものを買い取ったそうで、当時で5万円だったそうです(当時の大卒の初任給が80円ぐらいです)。

表門から鹿ヶ谷通に出ます。

ここは、もはやこちらが評価できるものではないです。

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