高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

風の中の春

2012-02-23 17:27:22 | 日記
もう40年近くなるのだなあ、私が北海道に移住したのは。19歳で北海道に渡り、学生時代は山登りに明け暮れました。その経験によってアウトドア・野外活動を仕事にすることができました。初めての北海道の冬は寒かった。当時は札幌でも零下10度を下回ることも多く、先頭から下宿への帰り道は髪が凍り、タオルが氷の剣になりました。それから徐々に冬は暖かくなってきたようで、札幌や黒松内での普段の生活ではしばれるような寒さがなくなりました。しかし、今年は久しぶりに寒かった。日中でも寒暖計が零下10度以下の冷凍庫状態の日々が続きました。道央の内陸では20度を下回る地域も続出の冬です。

昔、冬も終わりの頃、山スキーに出かけ寒風の中で凍えていると、道産子の先輩が、「風が暖かくなってきたなあ」とつぶやくのを耳にして、「まだ寒すぎる、いったいどうしてそう感じるのか」といぶかったことがありました。冬の風の温度の違いがわかりませんでした。
風の冷たさの違いがわかるまでに10年はかかったような気がします。風の中に春の暖かさを感じる北国育ちに身体が変わったのです。今では、あの時の先輩の気持ちが分かります。

今日、朝方は零下でしたが、確かに風の暖かさを感じました。風の中に春を感じることができました。なんだか嬉しくなりました。

その風を感じて慌てて、スタッフ全員でビニールハウスの骨組みの掘り出しをしました。これからは雪が溶けそして夜は凍る繰り返しとなり、雪が沈み込む時の圧力が尋常ではなくなります。時には校庭の鉄棒も曲げてしまいます。納屋の屋根の雪下ろしもしました。

汗ばんだ身体を吹き抜けてゆく風が心地良いと、初めて感じた、冬の終わりです。
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