今日において世界中の主要各国を悩ましているのが不法移民の問題。祖国の悲惨な状況に絶望して、命懸けでやって来た人達を簡単に元の国へ送り返すというのも個人的にはなんだか気が引ける。さて、歴史、芸術、文化、商業、ファッションなどを中心に世界の最先端を突き進む世界都市ロンドン。観光に訪れる人も多いように世界中の人々の憧れる大都市だが、華やかなイメージとは裏腹にこの場所も不法移民たちがワンサカ存在する。そんなロンドンを舞台に不法移民達の過酷な現実を描き出した社会派映画の傑作が今回紹介する堕天使のパスポート。社会派作品にありがちな退屈さは無く、なかなかサスペン的な魅力に溢れた映画だ。
それにしても本作に登場する移民達の純粋に自由を手に入れたいという想いは、俺たちのように当たり前のように日本に暮らしている人が見ると相当ショッキングだ。彼らが堂々と生きるための手段を見てたら『オイオイ、それってかなりヤバイだろう!』と誰もが思うし、不法移民達の弱みに付け込んだトンデモな極悪な人間が存在することに怒りを覚える。
それでは不法移民達が社会のどん底で苦しみ、もがきながらも、儚い夢を追い求めるストーリーとはいかなるものか。
イギリスのロンドンにおいて、昼間はタクシーの運転手、夜はホテルの受付をしているオクウェ(キウェテル・イジョフォー)はアフリカのナイジェリアからの不法移民。彼は勤務時間は入れ替わりで違うが同じホテルで働き、トルコからの難民であり厳格なイスラム教徒である女性シェナイ(オドレイ・トトゥ)と部屋をシェアしていた。
ある日のこと、オクウェは勤務中に娼婦ジュリエット(ソフィー・オコネドー)からのアドバイスで部屋を点検に行くのだが、その部屋のトイレでとんでもない物を発見してしまう。オクウェはホテルの支配人のファン(セルジ・ロペス)に警察に通報するように進言するのだが・・・
とにかく登場人物のキャラクター設定が非常に巧みだ。ナイジェリアからの不法移民であるオクウェは誠実で良い人。自分が移民局から、ぱくられそうな事態に陥っているのに、困っている仲間を助けてやっている超の付くお人好し。しかも、なかなか可愛い女性とルームシェアしているのに、その女性には決して手を出さない。ちなみにその女性を演じるのが世界中で大ヒットした映画アメリでブレイクしたオドレイ・トトゥ。非常に可愛らしい女優さんであり、本作においては小ぶりなオッパイを披露しているように熱演している。俺がこんな女性とルームシェアしてたら間違いなく過ちを犯してしまう。そして、この女性が厳格なイスラム教徒だという設定が後半に活きてくる。決して鶏肉は食べないし、結婚する相手が見つかるまで処女という徹底ぶり。そして彼女には絶対に実現したい夢がある。
そんな超誠実な男性と誇り高きイスラムの女性の2人に、襲い掛かってくる現実が絶望的に悲しい。果たして2人はこの困難にどのようにして立ち向かって行くのか?
この2人の未来を考えると実はあんまりハッピーになれるような気がしないが、それでも小さな希望を感じることができる結末は感動できる。そして、この映画の全編に渡って描かれているのが人間同士が協力しあうことの大切さ。かなりきついシーンもあるが、それ故に観ている者に響くものがある。観終わった後に『ああ~、本当に良い映画を観たな~』と思える映画堕天使のパスポートは、小さい子供に見せるのはどうかと思うが、高校生の年齢に達していればお勧めだ
監督は傑作を連発しているスティーヴン・フリアーズ。ジョン・キューザック主演のグリフターズ/詐欺師たち、ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア共演の靴をなくした天使がお勧めです。
出演者では黒人俳優のキウェテル・イジョフォー。確かな演技力、数々の話題作に出演するなど今後も目の離せない俳優。彼の出演しているお勧め作品はスティーヴン・スピルバーグ監督のアミスタッド、スパイク・リー監督のインサイド・マン、彼がドラァグクイーンを演じているキンキーブーツ、鬼才スティーヴ・マックイーン監督のそれでも夜が明けるが良いです。
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それにしても本作に登場する移民達の純粋に自由を手に入れたいという想いは、俺たちのように当たり前のように日本に暮らしている人が見ると相当ショッキングだ。彼らが堂々と生きるための手段を見てたら『オイオイ、それってかなりヤバイだろう!』と誰もが思うし、不法移民達の弱みに付け込んだトンデモな極悪な人間が存在することに怒りを覚える。
それでは不法移民達が社会のどん底で苦しみ、もがきながらも、儚い夢を追い求めるストーリーとはいかなるものか。
イギリスのロンドンにおいて、昼間はタクシーの運転手、夜はホテルの受付をしているオクウェ(キウェテル・イジョフォー)はアフリカのナイジェリアからの不法移民。彼は勤務時間は入れ替わりで違うが同じホテルで働き、トルコからの難民であり厳格なイスラム教徒である女性シェナイ(オドレイ・トトゥ)と部屋をシェアしていた。
ある日のこと、オクウェは勤務中に娼婦ジュリエット(ソフィー・オコネドー)からのアドバイスで部屋を点検に行くのだが、その部屋のトイレでとんでもない物を発見してしまう。オクウェはホテルの支配人のファン(セルジ・ロペス)に警察に通報するように進言するのだが・・・
とにかく登場人物のキャラクター設定が非常に巧みだ。ナイジェリアからの不法移民であるオクウェは誠実で良い人。自分が移民局から、ぱくられそうな事態に陥っているのに、困っている仲間を助けてやっている超の付くお人好し。しかも、なかなか可愛い女性とルームシェアしているのに、その女性には決して手を出さない。ちなみにその女性を演じるのが世界中で大ヒットした映画アメリでブレイクしたオドレイ・トトゥ。非常に可愛らしい女優さんであり、本作においては小ぶりなオッパイを披露しているように熱演している。俺がこんな女性とルームシェアしてたら間違いなく過ちを犯してしまう。そして、この女性が厳格なイスラム教徒だという設定が後半に活きてくる。決して鶏肉は食べないし、結婚する相手が見つかるまで処女という徹底ぶり。そして彼女には絶対に実現したい夢がある。
そんな超誠実な男性と誇り高きイスラムの女性の2人に、襲い掛かってくる現実が絶望的に悲しい。果たして2人はこの困難にどのようにして立ち向かって行くのか?
この2人の未来を考えると実はあんまりハッピーになれるような気がしないが、それでも小さな希望を感じることができる結末は感動できる。そして、この映画の全編に渡って描かれているのが人間同士が協力しあうことの大切さ。かなりきついシーンもあるが、それ故に観ている者に響くものがある。観終わった後に『ああ~、本当に良い映画を観たな~』と思える映画堕天使のパスポートは、小さい子供に見せるのはどうかと思うが、高校生の年齢に達していればお勧めだ
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監督は傑作を連発しているスティーヴン・フリアーズ。ジョン・キューザック主演のグリフターズ/詐欺師たち、ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア共演の靴をなくした天使がお勧めです。
出演者では黒人俳優のキウェテル・イジョフォー。確かな演技力、数々の話題作に出演するなど今後も目の離せない俳優。彼の出演しているお勧め作品はスティーヴン・スピルバーグ監督のアミスタッド、スパイク・リー監督のインサイド・マン、彼がドラァグクイーンを演じているキンキーブーツ、鬼才スティーヴ・マックイーン監督のそれでも夜が明けるが良いです。
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