バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

バス停まで、あと一歩!

2019年01月14日 18時13分19秒 | バス運転士
交差点などの直前にバス停がある場合… 信号が赤に変わるタイミングによっては、バスの前の車がバス停の真ん前で止まってしまい、「くぅ~~~ バス停まで、あと一歩! この車がいなければ、信号が赤の内に乗降客扱いができて、信号が青に変わると同時に発車できたのになぁ~ でも、まぁ… 乗車がICカードだけでサササッと済めば問題ないか。だけど… “入金お願いします”とか“一日乗車券ください”とか言われたら、信号が再び赤に変わっちゃうんだよなぁ~」と思うことがある。

さて、昨日… そのような状況になってしまった運転士さんの話… バス停には一人のお婆さんが立っていたけれど、全くバスに気が付いていなかったらしい。そこで、運転士さんはジィ~~~ッとお婆さんに熱い視線を送りながら「こっちを見て~ こっちを見て~」と祈り続けたそうだ。すると、お婆さんがハッと気が付いてバスの方へ…

と、その時! 信号が青に変わってしまったので、運転士さんはバス停まで前進してから乗車扱い… すると、お婆さんが「ごめんねぇ~ 気が付かなくて… 年寄りはこれだでいかんわぁ~」と申し訳なさそうに言ったので、運転士さんは「いえいえ、バス停はここですから… いいんですよ」と答えたそうなのだが… その時のお婆さんが、とても可愛らしく見えたそうだ。

以前、私も… 交差点の直前に“二つのバス停が手前と奥に並んでいる場所”で同じような状況になったことがある。私の前を走っていた3~4台の車が赤信号で止まったため、私のバスは“手前のバス停”を半分ほど過ぎたところで止まってしまった。「これじゃあ、乗降客扱いができな… いや、ここはガードレールがないんだし… 降車客扱いだけでもやってしまおう」と思って中扉(降車口)を開けたところ、一人のおじさんがバスから降りて行ったのだが…

その時! バスの中扉付近に立っていた女性が前扉の方へ走って来たので、「手前のバスでも奥のバスでも行けるバス停まで乗るのかな?」と思いながら前扉を開けた。すると、女性はICカードをタッチして乗ったのだが… その直後! 私は「ゲゲッ… 今の私は奥のバス停じゃなくて、手前のバス停じゃないかぁ~」と気が付いた。幸い、他の人たちは他系統バスを待っていたようで問題なかったのだが… もしも私の前を車が走っておらず、完全に奥のバス停まで行けていたら… そこで行き先を変えて走っちゃお~っと! なんちゃって~(この馬鹿者! ちゃんとバスから降りて手前のバス停まで行き、乗客の有無を確認してから行くんだぞぉ~)