バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

よく喋る二人、よく分からん二人

2018年04月30日 19時55分28秒 | バス運転士
朝6時過ぎのA駅ターミナル… 私は市内中心部行きの始発だったので「今日も休日だから、誰も乗らないんじゃないの?」と思っていたのだが… スーツ姿のお爺さん、おばさん、お婆さん… 3人も乗ったので驚いた。おばさんとお婆さんは知り合いのようで、バスに乗る時も… タッチする時も… 中扉付近の席に座っても… バスが発車しても… ずっと喋っていた。

「あれ? 雨!? 洗濯物、外に干してきちゃった」「雨なんて降っとらんよ」「ほら、フロントガラス、見てみぃ」「あれは違うってぇ~ 汚れとるんだわ」「そう… こういう窓の汚れは取れんのだよね」「車庫に大きな洗車機があるけど、ザッと洗うだけだで落ちんのだわ」「そうそう、ガソリンスタンドに行かんでもいいんだよね。車庫にスタンドがあるもんで…」などなど… ホント、朝も早よから… よく喋る事情通(?)の二人であった。

午後の某駅行き… あるバス停でお爺さん、若い女性、若い男性の3人が待っていたので、私は「立っている位置から察するに… 若い男女はカップルだろうな」と思った。まずは、お爺さんがフリーパスをタッチして乗車… その直後、女性が「あっ、先に払うの?」と呟いて前扉の外で立ち止まってしまったので、私は「男性が説明してくれるだろう」と思ったのだが… なんと! 男性は、女性の方を見向きもせず、先にタッチして乗車してしまったのである。

バスの外に残された女性は、バッグから財布を取り出して小銭を探し・探し・探し… しばらくして「千円札で…」と言ったので、私は「なんだ、二人は赤の他人だったのかぁ~」と思いながら「こちらへ入れてもらえれば、お釣りが出ますので…」と答え… 女性が釣り銭を手に取ったのを確認した後、車内ミラーを見て驚いた。男性が“すぐそこ”に立って… 女性を待っていたからである。その後、二人は中扉付近の席に座り、楽しそうに喋り始めたのだが… 朝のおばさんたちほど声が大きくなかったので、話の内容は分からなかった。

約10分後、あるバス停で男女は降りたのだが… すぐに「やだぁ~」「どうする?」という大きな声が聞こえたので「なんだ? どした?」と思って左側を見てみたら… バス停の真ん前にある飲食店の照明が消えていたのである。時間は午後2時半頃… お店がお昼休みだったのだろうか? ま、そんなことはどうでもいいさぁ~ 二人一緒ならば、カレーだってラーメンだって何だって… いっそのこと、何も食べなくたって… あぁ~ おじさんは想像しているだけでお腹いっぱいだぁ~ ハハハ…


本日の不審客!?

2018年04月29日 21時03分22秒 | バス運転士
あるバス停で乗った“白髪頭のお爺さん”がICカードをタッチしたので「お年寄り専用フリーパスだな」と思っていたら… “学生定期券”と出たので驚いた。う~む… 以前から書いているように、学生定期券は“本人のみ使用可”なんだから、画面に年齢を表示してもらいたいなぁ~

市内中心部へ向かっている途中のバス停で… バスに乗るまで無表情だった若い女性が、私の顔を見た時に少し笑ったような気がした。ただ、“ニコリ”ではなく“ニヤリ”という感じだったので… ひょっとして、以前、私がバス停を通過してしまった時に乗っていた女性で、思い出し笑いをしたのかも!? あぁ、恥ずかし! ハハハ…

某総合駅へ向かっている途中のバス停で、二人のお婆さんが待っていた。一人目のお婆さんが“現金220円”を投入して行ったので、呼び止めようとしたところ… なんと、二人目のお婆さんも“現金220円”を投入したので、「あ、あの… 10円、多いんですけど… 二人とも…」と言いながら、二人目のお婆さんに返却された20円を手渡した。値上がり前の200円しか入れない人はたまにいるけれど、220円を入れる人は初めてだった…

ん? まさか… “昨日のおばさん”が殺人容疑で捕まることから逃れるため、私に“疑惑の乗車券”を手渡して濡れ衣を着せようとしたけれど失敗… このまま私を生かしておいてはマズイということで、“運賃が220円に値上がりしている未来”から私を抹殺するために呼ばれたバーバネーターだったりして!? ハハハ…(なんじゃそりゃ? もしもそうだとしたら、その場で襲ってくるだろうがぁ~!)


GW初日らしい… 忘れ物かと思ったら…

2018年04月28日 21時12分43秒 | バス運転士
今日はゴールデンウィーク初日ということで、普通の土曜日よりも“大きなキャリーバッグを持った人”や“乗り慣れていない家族連れ”などが多かった… ような気がする。そうなると、狭くて段差のある車内通路を移動するのが大変だし… みんな一緒に座れないので「どうやって分かれようか?」と迷ったりして… どうしても着席までに時間が掛かってしまうのだ。

また、駆け込んだ乗客がタッチをしたら「ピー!(残額不足)」とエラー音が鳴り響き… 「(ICカードへ)入金ですか? それではカードをここへ… 千円札をこちらへ…(入金完了!) 一度、カードを取っていただいて… もう一度、お支払いのタッチを…(支払完了!) はい、ありがとうございました」と説明することも何度かあり、某総合駅には遅れて到着… 車内チェック後、そのまま乗り場へ移動した。

予定よりも3分ほど遅れて某総合駅を発車、地下鉄某駅へ向かっている途中… 助手席のおばさんが「すいません、これ…」と言いながら私に手紙を… 否、「これ、窓のところにありました」と言いながら“電車の写真が印刷されたミニ封筒(?)”を私に差し出した。さらに、おばさんが「使えるのかどうか分かりませんが、切符みたいです」と言ったので、私は「忘れ物ですか? ありがとうございます」と言いながら受け取った。

終点に到着してミニ封筒の中身を確認すると… それは“ちか鉄(そう読めるけど違うぞ!)”の乗車券&特急券で、今朝8時過ぎにX県のY駅を出発して10時前に“だがや駅”に到着… 私のバスが某総合駅を発車したのは10時半過ぎ… 「どうやら、この乗車券&特急券は“使用済み”らしい」と分かって安心… ん? 特急券はともかく、乗車券も回収されないなんて…??? いや、“ちか鉄”はそういうシステムなのか…???

もしも、“ちか鉄”も乗車券が回収されるのだとしたら… この乗車券は一体…??? ひょっとして、一緒に来るはずの恋人に急用ができて来られなかったのか? あるいは、旅行当日に振られちゃったのか? まさか… 昨日、X県で恋人を※※しちゃったのか!? そして「不要になった乗車券を、途中で捨てるよりも自宅で燃やした方がいい」と思っていたのに、なぜかバスに忘れてしまった… そうなると、次は私が狙われる!? 意表を突いて、乗車券を差し出したおばさんが真犯人だったりして!? う~む… 妄想は尽きない。ハハハ…


今日は欠陥コース!

2018年04月27日 23時12分40秒 | バス運転士
今日は“昨年4月に作られた欠陥コース”を担当した。朝7時08分に営業所を出て某駅まで回送、そのまま7時30分から巡回もどき2周&郊外巡回2周を走り、営業所へ回送で帰って前半終了となるのだが… 営業所到着予定が11時26分で、4時間18分の乗務中に“休憩時間が9分&16分&7分しかない”という明らかな欠陥コース…

ということで、昨年の6月からは「実車での運行が終わったら、某駅で20分の休憩を取ってから営業所へ帰るように!」というルールが加わったのである。最後の郊外巡回の某駅到着予定時刻は11時07分なので、営業所を出てから3時間59分… そこで20分の休憩を取れば問題ないということらしい。

そこで私は「朝、回送で早目に某駅へ行って、7時30分発の前に20分以上の休憩を取っておけば、実車運行後の休憩を取らずに営業所へ帰っても、3時間56分の乗務だからギリギリセーフ… 私の使ったバスを引き続き使う運転士さんが営業所で待っていることだし… 私も早く昼寝休憩時間に入れるし… 一石二鳥だな」と考えて、今朝は早目に営業所を出た。

そして迎えた“最後の郊外巡回”を順調に走っていたのだが… ある交差点の手前左角で電気工事開催中! 直進&左折レーンを潰していたので、1台でも右折車がいたら赤信号と同じ… そこだけで8分も遅れてしまったのである。その後、回復することなく某駅に到着… 本来ならば、それから20分の休憩を取らなければならないのだろうが… 「積雪などで遅れた時は、休憩なんてなかったんだし…」と思って、ちょっとだけ休憩して営業所へ帰ったのだった… はぁ~ なかなか思うようにいかないねぇ~ ハハハ…

せっかちな男たち

2018年04月26日 17時55分02秒 | バス運転士
昨日の朝8時半過ぎ… まあまあの乗車率で某総合駅を発車、二つ目と三つ目のバス停で大半の乗客が降車… 車内がガラガラになった状態で到着した四つ目のバス停では、“車椅子のお爺さん”から「◎◎通二丁目(終点・某運動場の一つ手前)までお願いします」と言われた。幸い、その後の乗降客が少なく、信号のつながりも良好だったので、ほとんど遅れることなく◎◎通二丁目に到着… お爺さんは「新しく出来た整形外科に通うんですよ」と言っていたので、今後、レギュラーメンバーになるかもしれない。

お爺さんの降車完了後、すぐに発車… すると、間髪入れずに「ピンポ~ン!!」と降車ブザーが鳴ったので、車内にいた唯一の乗客がオッサンであることを把握していた私は不愉快に思った。「降車ボタンを押したい」と思っている子供などが“早押し”したがるのは理解できるのだが… そうでない人に早押しされると、「早く行け! 俺は次で降りるんだ!」と言われているように感じてしまうからである。しかも、今回は“次が終点”にもかかわらず押されたので… ねぇ…

また、黄昏時の市内中心部行き… 車内は60%くらいの乗車率であった(松井運転士の“チラ見”調べ)。各バス停で乗降客扱いをしながら運行していたのだが… ある時、“車掌席”に座っているジジイが“バス停や信号で止まる度に貧乏ゆすりをしている”ことに気が付いた。時には「なんで止まっとるんだ!?」とでも言いたそうに前方を覗き込んだりしていた。バスが遅れているならともかく、定刻で走っていたのに…  ねぇ…

先日、JR某駅へ向かっている途中… ちょっと乗客が多く、ちょっと交通量が多く、ちょっと信号のタイミングが悪く… バスは3~4分遅れていた。そして、ある交差点の先が詰まっているのを見た私が交差点の手前で止まった時… 助手席から「※▲◎◆▽…」という小さな呟き声が聞こえたので、「あぁ、この人も私と同じように“今日は車が多いなぁ~”と感じているのか」と思った。

それから間もなく、あるバス停で止まった時に、再び助手席から呟き声が聞こえたのだが、「おっせぇなぁ~」と言ったような…??? その後も、赤信号で止まる度に「※▲◎◆▽…」と呟き… 時には「ドン!」と壁を蹴るような音が聞こえたりして… 信号待ちの時に私が助手席をガン見したら、“ジーンズに青&赤の派手シャツを着たジジイ”は無言で窓の方へ顔を向けた。確かに、途中までは遅れていたけれど、終点には予定時刻よりも早く到着… それでも、何かブツブツ言いながら降りて行った。そんなに急いで逝かなくても… 否、行かなくても… ね。ハハハ…