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日々の恐怖 4月18日 YMCA

2014-04-18 18:02:19 | B,日々の恐怖


     日々の恐怖 4月18日 YMCA


 仕事帰りの地下鉄での話です。
ピーク時間を過ぎてて、人もまばらで空いていた。
私は(ただなんとなくなのですが)いつも座席に座らずに立つことにしているので、その日もいつもと同じように立っていた。
 途中、ある駅で、30過ぎくらいの男性が乗ってきた。
見るからに落ち着きがなくて挙動不審。
そして、その男性は、席も空いているし他に沢山スペースがあるのに、どういうわけか私の後ろに陣取った。
 私は、動いて注意を引いたりしたら面倒なことになるし、あと4、5駅したら降りるので、少しだけ前に移動してそのままの位置にいることにした。
 乗車後しばらくして、その男性はぶつぶつ何やら呟き始めた。
すぐ後ろなので嫌でも聞こえてくる。

「 もー、お父さん、だからだめなんですよ。」
「 そういうなよ、俺だって頑張ってるんだ。」
「 いっつも、そうじゃないですか。」

男性は、家庭でのやり取りなのか何なのか、そんな内容の会話を一人で再現していた。
 そしてそれからしばらくして、その男性は突然、

「 ふーふーふー。」

と言いながら、縦ノリでリズムを取り始めた。
何度目かの、

「 ふーふーふー。」

の後、歌い始めた。

「 すばらしいー、わーい、えむ、しえーー♪」

このあとしばらくこの繰り返し。
そろそろいい加減にしてほしいな、と思い始めた時、変化が起こった。
 突然大きな声で、

「 もお悩むこーとは、なーーいんんだああーー♪」

と歌ったかと思うと例の、

「 ふーふーふー。」

が続き、いつもより大きめの縦ノリ。
そして、

「 すばらしいー、わーい、えむ、しえーー。」

で締めた。
 不謹慎だけど、

“ ちょっとは悩め!”

と思わずにはいられなかった。
歌を聞かされただけで無事に下車した。
絡まれたりしなくて良かった。











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