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阪急電車のあれこれ  ② - マルーン色 -

2016年01月18日 13時33分16秒 | 鉄道のよもやま話

多くの私鉄の車体の色は、多彩な色彩を競っていますが、阪急電車は前身の箕面有馬電気軌道時代から、一貫して守り続けているのが、車体の色です。

その色を見ただけで、阪急電車とすぐに認識できます。
その車体の色が「マルーン」です。
これはフランス語の「マロン」の英語表現で、気品のある濃い赤茶色のことです。
栗色、あづき色、チョコーレート色、焦げ茶色、ワインレッド等々と言われ、いずれも阪急のブランドイメージの「阪急マルーン」と言われています。

このマルーン色の車両が初めて登場したのは、箕面有馬電気軌道時代の1910年(明治43年)のことで、梅田~宝塚間、石橋~箕面間の開業時に投入された「I型電車」でした。

  
  創業時の車両 I 型              創業時の車内   

 

この時、小林一三がこだわったのは、電車は単なる移動手段ではなく、乗客がくつろぐ居心地の良い空間であるということでした。
それには、まず外観からして見た目の高級感を出すことでした。
その色が「マルーン色」だったのです。
そして、特急も普通車も同じ色で、乗客によって差別しないということを現しているのです。

内装も木の質感にこだわり、温かみのある空間を演出し、座席には毛足の長いゴールデンオリーブ色のパイル織物を採用するなど細部にこだわり抜いた車両をつくり上げました。

この小林一三のこだわりが100年以上も受け継がれてきました。
それには、沿線の支持が強くあったこともこの色が続いた理由でもあるのです。

  
   新型車両 1000系           1000系の車内   

車両をステンレスボディを採用しようと検討された時、このことを聞きつけた沿線住民から抗議運動が起こり、結局、変更の話は沙汰やみになったということです。
つまり、これだけマルーンが沿線の住民に愛されていたと言うことなのでしょう。


                 阪急梅田駅 ”阪急マリーン”が勢揃い




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