京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

山頭火さんおふるさとへ 一

2020-02-28 08:19:02 | 俳句
山頭火さんのふるさとへ
                   金澤 ひろあき
 一
 二月の末に、山頭火さんの故郷防府へ行くことになりました。新幹線を使い日帰りです。京都からのぞみで広島まで。広島でこだまに乗り換え徳山まで。のぞみは早いけれども、何かくつろげない感じがしました。こだまのほうが遅いし、のぞみに抜かされますが、座席はゆったりととってあって、くつろげます。車両は古いですけど。
 徳山で山陽本線下関行きに乗り換えて防府まで。徳山を出て左側に、明るい瀬戸内の海や島々が輝いています。蕪村の句「春の海ひねもすのたりのたりかな」そのままの風景が楽しめます。
 山頭火さんは海よりも山の方が好きだったようです。穏やかな瀬戸内の海を見なれていると、それ以外の荒れた海はきつく感じるのかもしれませんね。
  瀬戸内の旅のリズムは のたりのたり   ひろあき
春風にのりかえる
 防府駅に着いて、案内所で山頭火さんの実家跡と山頭火ふるさと館の行き方をたずねます。案内所の女性二人が、地図もくださり、丁寧に教えて下さいます。「天満宮も梅祭りですから、行かれると良いですよ。」とも。

二月の風

2020-02-27 08:04:57 | 俳句
二月の風
              金澤ひろあき
 山陽本線の徳山から防府にかけて、穏やかな瀬戸内の海や島が見えました。二月ですが、日の光も明るく、春の海の表情をしています。
 防府に着いてから、山頭火さんの実家跡などを歩いて回りましたが、心地よいです。
 防府天満宮は梅祭のようで、たくさんの人。
   山頭火の足跡を追う はる風  ひろあき
 夕方に防府の町を辞し、徳山から新幹線で京都へ。京都駅に降りたとたん「寒い」!
 京都の二月の風はまだ冬の顔です。

フリー句「遠出して」

2020-02-26 08:13:17 | 俳句
フリー句「遠出して」
 発句は山口県防府、山頭火のふるさとの天満宮で。以下は京都市山科にて。
 2020年2月
遠出して春に日傘をさす国へ 金澤ひろあき
あれこれなくほんわかワールドあこがれる 青島巡紅
ふるさとをなくした人が涙して      ひろあき
涙乾けばストンと落ちる糧        巡紅
オーディション通って主役になれた時   ひろあき
なれたのはいいけどドキドキ心臓     巡紅
スポットライトに孤独が浮かんで     ひろあき
天使の笑みも悪魔の苦笑いも自分の中   巡紅
イデアを映す現象学です         ひろあき
ピザの素地くるくる回せば銀河盤     巡紅
待っている頃花が開いて         ひろあき
蝶が舞う海峡越えるものもいる      巡紅
大きな偶然恋の火が立つ         ひろあき
火星の土壌でミミズ見つけた       巡紅

家にこもる

2020-02-25 08:10:13 | 俳句
家にこもる
            金澤 ひろあき
 二、三日前から咳が出ています。そして、雨。
 ある俳句の会に出る予定でしたが、取り止めました。
 考えてみればここ最近、休みなしで、睡眠時間が短かかったので、不調なのでしょう。今日一日はゆっくり休むことにします。
 ちょうど買った岩波文庫の「子規紀行文集」を読みました。若い頃の子規は陽気で旅行好き。「はて知らずの記」は東北旅行。「かけはしの記」は信州と木曽旅行。どちらも芭蕉の旅を意識しています。病気なのに歩く距離が半端でない。
 子規といっしょに旅をしている気分でした。
 家にこもる正岡子規と旅気分  ひろあき

ハイ、皆さん、今日は詩人です 20年2月

2020-02-21 08:10:29 | 俳句
ハイ、皆さん、今日は詩人です  西山寮のお話  2020年2月
          金澤 ひろあき
 ハイ、皆さん、こんにちわ。立春がすんで、雪が二回ほど降っただけ。いつの間にやら梅も咲いています。ただ、コロナウイルスですか、新しい病気が出てきて、気をつけたいですね。私も人の多い所へ行く時はマスクをしています。
 2月に久しぶりに神戸元町へ行きました。なじみの喫茶店が昔のままでやっていましたので入りました。前に来たのは十年前ぐらいです。入ると本当に机もテーブルも昔のまま。店のご主人はさすがに年をとっていましたが、元気に調理をしています。コーヒーの味も昔のまま。CDで昭和の懐かしい曲を流しています。ただ、その機械が古くなっているので、少し休み休みですが。そこで一句、
  休み休み昭和の唄の喫茶店     ひろあき
 さて、皆さんの作品、拝見します。
  書き初めや抱負願いし筆走り    野原加代子
 野原さんは、書き初めで今年の抱負を書かれたようですね。さてどんな抱負なんでしょうか。叶うと良いですね。
  縄跳びの子冬空高くひるがへり   奥田一枝
 縄跳びをする子を見ていると、上手な子とそうでない子がいますね。上手な子のほうが、全体にリズムがあるし、軽やかに跳んでいる。そうでない子は変に力が入っていてリズムにものれない。この句の縄跳びの子は上手な子のほうでしょうか。
  息災に生きて令和のお年玉     宮﨑清枝
 長く、そして元気に生きているうれしさが詠まれています。こうありたいおですね。
  唄うたうデーサービスのクリスマス 仲江實
 西山寮をおたずねした時、デーサービスのほうで楽しそうにゲームをしたり、元気に懐かしい歌をうたう声が聞こえてきます。笑い声と歌声はいいなあといつも感じます。
  十億の籤(くじ)に夢追ふ師走かな 中野硯池
 昔は1億円大当たりなんていって大騒ぎでした。その時代に当たった人を実際に見て、ああ確かに当たりがあるんだと感じた次第。でもなぜだか、自分が買おうとは思いませんでした。今は10億なんですね。年末になると駅の売り場なんかで長い列。当たったら大きいので並びますわね。
  初詣願い事多く初神様いじめかな  竹村伊佐武
 初詣でたくさんの人にあれこれお願いされる神様にしてみれば、大変でしょうね。「初神様いじめ」という言い方が面白いですね。
                   能勢忠三
  目をさましあれやこれやと思い出しどわすれしたか前に進まん
 私も最近ど忘れが多くて。まあ覚えているうちにするようにしてはいます。後、目につく所に紙に書いて貼っておいたりしています。若い頃はそんなことをしなくても良かったんですけど、と苦笑い。