【西山寮詩会作品】 2019年1月
風邪に負けるなと八十過ぎの現役 金澤 ひろあき
秋終わりぽつんと水仙下を向き 仲山 実
行く秋のぽつんと水仙下を向き
懐かしや白菜の味母求め 野原 加代子
孫の顔大根掘りしはしゃぐ声
せせらぎに水鳥飛来冬近し
ワイパーのかすかに動き秋夕べ 宮崎 清枝
鉛筆を削る匂ひや秋深む
桂坂紅葉並木の染模様
満天星の紅葉狭庭を明るくし
ためらひつ藪に入りゆく秋の蝶
右手幸福左に思案しばし合わせて合掌を 能勢忠三
早や師走何となく心せわしく
マイペースで前へ前進
あせらずにあしたあさってしあさって
拾得心凡々集
家の猫ニャンと爪研ぐ今日に明日
家の猫寄り添う一夜矢の如し
家の猫十ト四年で名はサクラ
家の猫ねづみがこわいあかんたれ
寄せ鍋で顔寄せ箸寄せ心よせ
納得はしないが老と手をつなぐ
納得のいかないままに承知出る
忙中閑陛下幸あれ末永く
忙中閑一杯の酒明日を呼ぶ
忙中閑思わぬ孫の里がえり
目をこすり朝露ふんで空を見る 細部 照政
あけぼのの朝焼け空を仰ぎつつ
一年の治まる散歩けさの春
大根にも八頭身のありにけり 中野 賢一
髯の筋歪むは辛き大根とか
あら焚の大根色よくなりにけり
秋風にゆれるコスモス虹の様 西田 ナツエ
九十坂越えてたのしく散歩する
冬瓜を日持ちで分け合ふ両隣 奥田 一枝
裏土手の紅熟実山椒夕しぐれ
紅葉に映える善峯寺の薬師堂
親竹と枝葉の茂れる竹の秋
ビル風と凩戯れる和音かな 樋口 聖記
いらっしゃい凩(こがらし)が押す自動ドア
風邪に負けるなと八十過ぎの現役 金澤 ひろあき
秋終わりぽつんと水仙下を向き 仲山 実
行く秋のぽつんと水仙下を向き
懐かしや白菜の味母求め 野原 加代子
孫の顔大根掘りしはしゃぐ声
せせらぎに水鳥飛来冬近し
ワイパーのかすかに動き秋夕べ 宮崎 清枝
鉛筆を削る匂ひや秋深む
桂坂紅葉並木の染模様
満天星の紅葉狭庭を明るくし
ためらひつ藪に入りゆく秋の蝶
右手幸福左に思案しばし合わせて合掌を 能勢忠三
早や師走何となく心せわしく
マイペースで前へ前進
あせらずにあしたあさってしあさって
拾得心凡々集
家の猫ニャンと爪研ぐ今日に明日
家の猫寄り添う一夜矢の如し
家の猫十ト四年で名はサクラ
家の猫ねづみがこわいあかんたれ
寄せ鍋で顔寄せ箸寄せ心よせ
納得はしないが老と手をつなぐ
納得のいかないままに承知出る
忙中閑陛下幸あれ末永く
忙中閑一杯の酒明日を呼ぶ
忙中閑思わぬ孫の里がえり
目をこすり朝露ふんで空を見る 細部 照政
あけぼのの朝焼け空を仰ぎつつ
一年の治まる散歩けさの春
大根にも八頭身のありにけり 中野 賢一
髯の筋歪むは辛き大根とか
あら焚の大根色よくなりにけり
秋風にゆれるコスモス虹の様 西田 ナツエ
九十坂越えてたのしく散歩する
冬瓜を日持ちで分け合ふ両隣 奥田 一枝
裏土手の紅熟実山椒夕しぐれ
紅葉に映える善峯寺の薬師堂
親竹と枝葉の茂れる竹の秋
ビル風と凩戯れる和音かな 樋口 聖記
いらっしゃい凩(こがらし)が押す自動ドア