満員バス

満員バス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　三連休の初日などに、京都でバスに乗ったらおそろしいことになります。まず満員通過です。でも、二条城のずっと北の市バスしか交通機関がない所へ行く用事があって、乗らざるを得ませんでした。二台ほど満員通過のあと、乗れましたが、満員。乗り降りもままなりません。
　観光目的と思われる乗客も、皆ぐったりの表情。私も同じ表情なんでしょうね。
　帰りはタクシーにしました。
　　やせて着ぶくれ満員バスの一員　　　　ひろあき

死ぬまでが老後

死ぬまでが老後
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　冬の３連休の初日に、ライフプランセミナーに参加しました。いつもだったら、吟行会に出るのですが、今年度は退職なので、正しい知識を得なさいということで・・・。
　年金や保険、健康のことなど、ふだん忙しくて振り返ることがないことを考えるきっかけになります。
　退職してから死ぬまでの時間のことを聞いたのです。「死ぬ」が当たり前に出る話題。それがだんだん現実になるんですね。
　　死ぬ話当たり前に出る六十の峠　　　　　ひろあき
　　死ぬまでが老後って　日向ぼこ
　　老後って風の行方だね
　気分的に自由律が出て来ました。

「裸木」の巻

「裸木」の巻　　　　２０１８年１１月　長岡天神で紅葉を見た後
裸木になるには紅葉美人です　　　　　　　金澤　ひろあき
美人があちこち長岡天神　　　　　　　　　青島　巡紅
わた虫のちらほらなごりおしげなり　　　　ひろあき
春の多産を引き受ける冬の寒さ　　　　　　巡紅
種袋のひもしっかりしばる　　　　　　　　ひろあき
鳥たちが種を食べ残りが春咲かす　　　　　巡紅
大空に住む場所さがすような恋　　　　　　ひろあき
どんな色にも影落とさない色がある　　　　巡紅
空海が乗り切って行く海騒ぐ　　　　　　　ひろあき
万の艦隊がお前を行くともと言わせぬ気骨　巡紅
仰ぎみる空にはなれない我が身だが　　　　ひろあき
と言いつつ全て然りと言い切る力が欲しい　巡紅
花咲く園が目の前にある　　　　　　　　　ひろあき
月光が洗う太陽が焦がした傷　　　　　　　巡紅
青春はとり返せないことばかり　　　　　　ひろあき
とり返せないことも肯定して死ぬ　　　　　巡紅
理論上不可能なこと実現し　　　　　　　　ひろあき
ＵＦＯに遊ばれた経験が僕にはある　　　　巡紅
神々のたそがれに答出る　　　　　　　　　ひろあき
黄昏の次には夜明けが来るという信仰　　　巡紅
千年紀境に価値が変わり出す　　　　　　　ひろあき
泣くのが嫌ならさあ歩け　　　　　　　　　巡紅
行く先は月が沈んでいる方へ　　　　　　　ひろあき
電波は現在から過去へと未来へ伸びる　　　巡紅
広がりつつある宇宙のはしっこ　　　　　　ひろあき
世界の片隅で二人の朝が始まる　　　　　　巡紅
声量のある花盛りライブショー　　　　　　ひろあき
青春の花盛り過ぎても齢の花盛りにある人　巡紅
月明かりの下愛の讃歌を　　　　　　　　　ひろあき
「マイウエイ」は愛人への覚めた愛情の歌　巡紅
重すぎて負債に思う現実は　　　　　　　　ひろあき
重軽石の言う通り　　　　　　　　　　　　巡紅
けっこう真顔でひいたおみくじ　　　　　　ひろあき

２０１８年１１月 長岡天神句会作品

　　　　　　　２０１８年１１月　長岡天神句会作品

　１１月は３連休の最後の日。紅葉狩りの人で、どこも人いっぱいの京都です。天気に恵まれ、お出かけ日和になったようです。私たちも句会終了後、長岡天満宮の紅葉を楽しみました。
　ラッピング派手な電車よ紅葉狩り　　　ひろあき
　今月は投句の人が多く、作品紹介しておきます。

平成も転びおさめの我が身かな　　　　坪谷智恵子
空の海卵色した蒼い月　　　　　　　　岡畠さな子
村の道付け替へられて秋暮るる　　　　中野硯池
人何処　水底眠る村の跡　　　　　　　青島巡紅
雨まっすぐ宿屋の孤灯　　　　　　　　野谷真治
年老いて赤を好めりコート買う　　　　三村須美子
人何処　書き直せない日記帳　　　　　金澤ひろあき

１２月も、第３日曜日は、全国高校生伝統文化フェステイバルの司会に放送部が出ることになり、句会日変更になります。たびたび済みません。

１２月句会
１２月２３日（日）午後２時
場所　喫茶アーバン　　阪急長岡天神東口

弘法さん

弘法さん
　　　　　　　　　　　　　　　　　　金澤　ひろあき
　１１月２１日、洛南高校へ行く用事がありました。すると人がいっぱい。そういえば、隣の東寺さんが弘法さんでした。露天も今月は多いですね。お出かけ日和なのかしらん。
　そのうち１２月。年の暮れですね。
　　異邦人気分楽しむ弘法さん　　　　ひろあき