ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月12日(金)~8月14日(日)]

2016-08-18 01:02:58 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 いやー、マイッタマイッタ。最近1ヵ月、この韓国映画興行成績以外の記事をアップしていない理由の半分くらいは長く愛用してきたパソコンの不具合。バッテリーの急激な劣化等のため突然電源が切れたり、反応が遅くなったり・・・。昨日は一度シャットダウンしたところ、更新プログラム6個をインストールするので「電源を切らないでください」とのメッセージ。5個分だけでも約4時間かかった上、6個目はその後さらに10時間(!)くらいかかっても終わらず、結局指示に逆らって強制終了させてしまいました。というわけで予定より1日と数時間遅れになってしまいました。1週間以内には何とかしなければ・・・。

 先週観た「パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト」は期待通り。1970年前後だったか、日本でも彼の名が取り沙汰され始めた頃、私ヌルボもたまたまクラシックギターにかなり熱中していたこともあって、「フラメンコギターになんだかすごい演奏家が現れたゾ」と目を瞠ったものでした。すでに幕を閉じた彼の音楽人生のもろもろと、何よりもその超絶技巧の早弾きだけではない演奏の魅力だけで十分鑑賞に値するドキュメンタリーでした。

 13日夜は久しぶりにコリアキネマ倶楽部。今回から2017年12月までは全17回ずっと北朝鮮映画です。でその初回は1975年制作のコメディ「遊園地の一日」と、1987年朝鮮総連映画製作所制作の「平壌の素顔」。後者は文字通り平壌市内の名所案内に工場のようすや春の野遊び風景等々市民生活の一端を撮ったもの。しかし平壌自体がショーウィンドー都市だし、はたしてホントに<素顔>と言えるかはなはだ疑問ではありますが・・・。今後のスケジュール等については<コリアキネマ倶楽部>のサイト(→コチラ)参照。
   
「朝鮮日報」8月12日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「トンネル」
   生き抜くぞという意志 ★★★☆


 「国家代表 2」

   どこかで見た物を調合 ★★☆


 「マイルス」

   彼の音楽と主役の演技! ★★★☆

 「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」

   この監督にしては退屈 ★★★


 「リオ2096」

   五輪だけではないのだ! ★★★

 「リオ2096」は、2013年のブラジルのSFアニメ。16世紀半ばのポルトガル人の南米侵攻で愛する妻ジャナイーナを殺されてしまった先住民族の戦士は、鳥に姿を変えて時を超えてジャナイーナを追い求め、600年転生を繰り返しながら戦い続けます。そして水をめぐる戦争が起きた後の2096年リオ・デ・ジャネイロへとたどり着きます・・・。日本では2013年のラテンビート映画祭で上映されました。他の4作品は以下の記事の中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月16日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(1) レオン  9.38
②(2) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
③(-) サウンド・オブ・ミュージック  9.35
④(4)オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
⑤(-) 言えない秘密  9.27
⑥(5) 私たち(韓国)  9.25
⑦(6) ベン・ハー  9.23
⑧(-) 風と共に去りぬ  9.23
⑨(-) ラスト・エンペラー  9.21
⑩(10) サイコ  9.18

 4作品が入れ替わりました。といってもすべて旧作の再上映。これで新作は「私たち」だけになってしまいました。このランキングもやっぱり旧作抜きにするかなー・・・。さてこの韓国映画「私たち」については今年11月の<東京フィルメックス>で上映されることがすでに決まっています。→コチラの中央日報」の記事参照。同じく「中央日報」のコチラの記事では「自信を持って言うが、子供の話だといって素通りしてしまうと今年上半期の韓国映画の輝く成就を見逃すことになる」と絶賛しつつ内容を紹介しています。韓流人気スターの出演作以外は日本公開作品が少ない中、3ヵ月先のこととはいえ要チェックです。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(3) キャロル  8.96(13)
②(-) アガシ(韓国)  7.68(18)
③(2) 私たち(韓国)  7.66(14)
④(-) さざなみ  7.57(7)
⑤(-) ルーム  7.53(9)
⑥(-) BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント  7.45(5)
⑦(-) エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に  7.41(8)
⑧(-) トンネル(韓国)  7.21(14)
⑨(-) ボーン・トゥ・ビー・ブルー  7.13(6)
⑩(-) 釜山行き(韓国)  7.10(17)

 今回から再上映の旧作は除外することにしました。原則として韓国で初めて劇場公開され、現在も上映されている作品の中から選びました。したがって比較的新しい韓国映画の「似而非(サイビ)」[2013]=7.38や、「ソーシャルフォビア」[2015]=7.18は対象外です。この結果ずいぶん「見映え」が良くなった、というか、より現在の状況がわかるようになったと思います。ベスト10の中で本ブログ新登場は⑥と⑧の2作品です。
 ⑥「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」は、スピルバーグ監督の新作。あのロアルト・ダールの児童小説「オ・ヤサシ巨人BFG」(評論社)が原作の実写映画版ファンタジーです。ロンドンの児童養護施設に暮らす好奇心旺盛な10歳の少女ソフィーは、ある真夜中、窓から侵入した “巨大な手”によってベッドから持ち上げられて“巨人の国”に連れ去られてしまいます。彼女をさらって行ったのは身長8mの巨人BFG(ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)でした。原作では人間マメを好物にしていたとかR.ダールらしいブキミな要素もあるのですが、つまりはフレンドリーな巨人。ひとりぼっちだったソフィーは、優しく孤独なBFGと心を通わせるようになりますが、次に登場するのがBFGとは正反対の凶暴な巨人たち、ということで危機に直面することになるわけです。韓国題は「마이 리틀 자이언트」。日本公開は9月17日です。
 ⑧「トンネル」については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月12日(金)~8月14日(日)] ★★★

         好調の韓国映画、今度はハ・ジョンウ主演の「トンネル」がトップ
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(27)・・トンネル(韓国)・・・・・・・・・・8/10・・・・・・・・・・1,821,882・・・・・・・・・2,582,035・・・・・・・・・21,011 ・・・・・・1,095
2(1)・・徳恵翁主(韓国)・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・967,952・・・・・・・・・3,550,365・・・・・・・・・28,347・・・・・・・・827
3(2)・・仁川上陸作戦(韓国) ・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・465,975・・・・・・・・・6,229,941・・・・・・・・・48,750・・・・・・・・588
4(4)・・ペット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/03・・・・・・・・・・・368,796 ・・・・・・・・・1,721,103・・・・・・・・・13,227・・・・・・・・617
5(5)・・釜山行き(韓国)・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・346,302・・・・・・・・10,791,782・・・・・・・・・86,938・・・・・・・・562
6(12)・・-国家代表 2(韓国) ・・・・・・8/10・・・・・・・・・・・263,182 ・・・・・・・・・・407,298・・・・・・・・・・3,188・・・・・・・・541
7(3)・・スーサイド・スクワッド ・・・・・8/03・・・・・・・・・・・116,402・・・・・・・・・1,793,941・・・・・・・・・15,020・・・・・・・・414
8(6)・・ジェイソン・ボーン・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・58,922 ・・・・・・・・・2,539,281・・・・・・・・・20,657・・・・・・・・176
9(7)・・名探偵コナン・・・・・・・・・・・・・8/03・・・・・・・・・・・・50,088 ・・・・・・・・・・・459,210・・・・・・・・・・3,393・・・・・・・・207
       純黒の悪夢(ナイトメア)(日本)
10(21)・・スーパー・フレンズ(韓国)・・8/10・・・・・・・・・・32,255 ・・・・・・・・・・・・56,103 ・・・・・・・・・・・429 ・・・・・・・・255
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 前回の予測通り「トンネル」がトップ。「釜山行き」→「仁川上陸作戦」→「徳恵翁主」に続く連続の韓国映画大ヒットで、他の2作品と合わせて6作品がベスト10入りとは、韓国映画業界はうれしい夏でしょうね。
 今回の新登場は1・6・10位の韓国映画3作品です。
 1位「トンネル」は、帰宅途中事故で崩落したトンネルに閉じ込められた男と彼の救助を巡るトンネルの外の人々を描いた災害ドラマ。自動車販売代理店の課長イ・ジョンス(ハ・ジョンウ)は、大きな契約件を控えて陽気な気分で家に向かう途中、 突然崩れ落ちたトンネルの中に1人閉じ込められてしまいます。コンクリートの残骸と鉄筋構造物に取り囲まれて自由に動くこともできない状態で、持っている物はバッテリー残量78%の携帯電話とミネラルウォーター2本、そして娘に贈るはずだったバースデーケーキだけ。事故のニュースが流され政府は緊急に事故対策班を設置しますが、その救助隊長テギョン(オ・ダルス)は、塞がれたトンネルへの進入を試みるものの救助作業は遅れるばかり。 一方、ジョンスの妻セヒョン(ペ・ドゥナ)はジョンスが唯一聞くことができるラジオを介して夫を励まします。
救助作業は遅々として進まず、最終的には近くの第2のトンネル完成に大きな支障を与えることにもなり、ジョンスの救助に対して世論も分裂してゆきます・・・。「その日崩れたのは、トンネルだけではなかった」というコピーの意味が徐々に露わになってきます・・・。原題は「터널」です。
 6位「国家代表 2」は、大ヒットした「国家代表」(2009)同様冬季オリンピックをめざす選手たちの話。前作は男子のスキー・ジャンプチームでしたが、この第2作は女子アイスホッケーチーム。やはり冬季オリンピックの誘致のための急造チームが「皆が不可能だと考えていた胸熱い挑戦を描く」というもの。どうも既視感はぬぐえずか。また監督役がオ・メンバーで、中心メンバーがスエとかの顔ぶれでダイジョブなんでしょうか? 原題は「국가대표 2」です。
 10位「スーパー・フレンズ」は、韓国の3Dアニメ。未来都市のロボット天才サムが発明した変わり種ロボットの孫悟空と沙悟浄と猪八戒。 毎日事故を追っていた彼らは、ある日街を破壊しようとしている悪役オスカーの陰謀に巻き込まれ、否応なく都市救出作戦に飛び込むことに。よりによって心もとない彼らに都市の運命が託されてしまいます・・・。原題は「슈퍼 프렌즈」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(8)・・スーパー・フレンズ(韓国)・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・・・32,255 ・・・・・・・・・・・56,103・・・・・・・・・・・・・429 ・・・・・・・・255
2(1)・・海よりもまだ深く(日本)・・・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・・・・9,272・・・・・・・・・・・・69,318・・・・・・・・・・・・・574 ・・・・・・・・・43
3(2)・・僕のサンティアゴ巡礼の道・・・・・・7/14 ・・・・・・・・・・・・・・・4,964・・・・・・・・・・・・80,385・・・・・・・・・・・・・619 ・・・・・・・・・33
4(新)・・マイルス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/10 ・・・・・・・・・・・・・・・4,194・・・・・・・・・・・・・6,696・・・・・・・・・・・・・・55・・・・・・・・・・49
5(3)・・胸騒ぎのシチリア・・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・・・・2,514・・・・・・・・・・・・12,133・・・・・・・・・・・・・・97 ・・・・・・・・・30

 またまた前回と順位に食い違いが生じてます。それで本ブログの新登場は1・4・5位の3作品ということになります。
 1位「スーパー・フレンズ」については上述しました。
 4位「MILES AHEADマイルス・デイヴィス 空白の5年間」は、もちろんあのモダン・ジャズの巨人の伝記映画。タイトル中の「空白の5年間」とは、1975年「アガルタ」と「パンゲア」を出した後、突如として姿を消した5年間のこと。慢性の腰痛を抱え、ドラッグ等で荒んだ生活を送っているマイルスの元に押しかけたローリング・ストーンズ誌の記者デイヴ・ブレイデン(ユアン・マクレガー)の目を通して、マイルスの復活までのストーリーを描きだします。邦題の初めの「Miles ahead」は原題で、これはマイルズ1957年にリリースしたアルバム名ですが韓国題はたんに「마일스(マイルス)」。日本公開は12月23日とのことです。
 5位「胸騒ぎのシチリア」は、イタリア・フランス合作のシチリアを舞台にした男女4人の恋愛模様を描いたドラマ。人気ロック歌手のマリアン(ティルダ・スウィントン)とその年下の恋人ポール(マティアス・スーナールツ)のバカンスに、マリアの元カレの音楽プロデューサーのハリー(レイフ・ファインズ)がセクシーな娘ペン(ダコタ・ジョンソン)を連れてが押しかけてきて、そりゃマリアもポールも胸騒ぎ、どころか思いがけない事件まで繰り転げられていきます・・・。韓国題は「비거 스플래쉬 」。日本公開は11月です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月5日(金)~8月7日(日)]

2016-08-09 23:56:13 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先々週の「ヒメアノ~ル」以来、私ヌルボがけっこう参考にしている<ぴあ映画生活>での評価とのズレが続いています。
 「ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~」は、カキコミの多くは「感動的」と書かれています。また「韓国人らしいメンタリティ云々」もまさにその通り。ただ私ヌルボが今ひとつ乗りきれなかったのはほぼ予測範囲内の展開だったためかも。しかしいろんな知識は得られました。なお説明はありませんでしたが、訓練場所の岩山は山の雑誌「岳人」の<韓国の山特集>についての記事(→コチラ)でも紹介したソウルの北漢山等。はるか下方に街並みが見えます。北漢山の山小屋・白雲山荘もチラッと映ってました。

 阪本順治監督の「団地」も平均評点80点で、実際観客席のあちらこちらで笑い声も上がったりしてたんですけどねー、私ヌルボは笑えず。ストーリー展開も首を傾げる点がいくつかあったりして・・・。なお同じ時間帯にシネマ・ベティで上映していた「あなた、その川を渡らないで」は開映5分前くらいで満席に。その直後に来られた横須賀の方、ホントに残念でした。

 先週ちょっと書いたシネマカリテで6日の1度だけ上映の「弁護人」はやっぱり行けず。あーあ。
 今後の韓国関係映画では8月20日公開(@ポレポレ東中野)の「海峡を越えた野球少年」は観に行く予定。1956~97年韓国で開催された全国鳳凰大旗学生野球大会に招かれた在日韓国人の選手たちのドキュメンタリーです。

 今韓国では、先日観客動員1000万人を超えた「釜山行き」に続き「仁川上陸作戦」「徳恵翁主(トッケオンジュ)」と話題の大作が次々に公開されています。コン・ユ主演の「釜山行き」はソウル→釜山のKTXを舞台にしたゾンビ物で、季節は全然違いますが「スノーピアサー」を思い起こさせます。「仁川上陸作戦」はもちろん朝鮮戦争で戦局を大きく転換させた仁川上陸作戦を、その計画段階から描いたドラマ。周囲の反対を押し切って作戦を推進した国連軍最高司令官マッカーサー(リーアム・ニーソン)の指示で対北朝鮮諜報作戦<X-RAY>に投入された海軍諜報部隊大尉チャン・ハクス(イ・ジョンジェ)が活躍します。なお、<NAVER映画>ではこの作品に対するネチズンの平均評点が8.11なのに記者・評論家のそれはわずか3.41。→コチラの過去記事で書いたように、この数字を見るとまさに<保守系>色の濃厚な作品といえるでしょう。代表的保守紙の「朝鮮日報」が推奨している(→コチラ)のもむべなるかな、です。
さて、上記の韓国映画1~3弾に続き今週(8月10日)にはハ・ジョンウ主演の「トンネル」も始まります。これもおもしろそう。(→コチラ参照。)

 徳恵翁主(トッケオンジュ)という人物は、高宗と側室・梁氏との間に生まれ、1930年旧対馬藩主・宗家の当主である宗武志伯爵の夫人となった王女で、映画ではソン・イェジンが扮しています。→ウィキペディアにあるように李王家とはいっても韓国併合後(1912年)に生まれたため悲運の人生を辿ることを余儀なくされた女性で、同情はされても映画の主人公とするにはいかがなものかと思いますが、ここにキム・ジャンハン(パク・ヘイル)という架空の人物を配したのが本作のミソ。徳恵翁主の幼友達で、成人後高宗の息子の英親王李垠の副官となりますが「実は日本軍人を偽装した独立運動家」( !)で、彼等を臨時政府のある上海に亡命させようと・・・、という設定になっているようです。昨年のヒット作「暗殺」同様史実とフィクションが接ぎ木された作品ですが、<独立運動>や<上海臨時政府>はこの時代を描いた作品の「お約束」になっているような感じですが、観客はどこまでわかって観るかはかなり疑問が・・・。やはり1987年の憲法改正で初めて「大韓民国臨時政府の法統を継承する」と規定されて以来(上海の)臨時政府のイメージは膨らみ続けて今に至ったように思えます。
 ※参考:「仁川上陸作戦」以外の<NAVER映画>でのネチズン記者・評論家の平均評点
   「釜山行き」=8.04 7.10     「徳恵翁主」=8.68 5.49
   なお、是枝裕和監督の最新作「海よりもまだ深く」=8.58 7.07
   韓国で今上映中で私ヌルボが観てもたい「少女たち」=9.24 7.66

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月9日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(2) レオン  9.38
②(3) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
③(-) アマデウス  9.34
④(-)オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
⑤(5) 私たち(韓国)  9.26
⑥(6) ベン・ハー  9.22
⑦(6) サイコ  9.19
⑧(-)名探偵コナン 純黒の悪夢 (ナイトメア)(日本)  9.16
⑨(7) オーヴェという男  9.15
⑩(8) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.14

 新登場は⑧「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)です。<ぴあ映画生活>の評点もけつこう高いし、1度どんなものかレンタル店で借りて観てみるかな。韓国題は「명탐정 코난: 순흑의 악몽」です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) アマデウス  9.25(1)
②(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
③(2) キャロル  8.96(13)
④(3) ピアニスト  8.75(1)
⑤(4) ベン・ハー  8.75(1)
⑥(7) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑦(9) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑧(-) 歩いても歩いても(日本)  8.17(12)
⑨(10) 幻の光(日本)  7.84(8)
⑩(-)シュガーマン 奇跡に愛された男  7.83(6)

 あいかわらず。今年2月公開の③「キャロル」以外は過去の作品ばかり。次週からは新作限定にしようと思います。
 一応新登場は⑧「歩いても歩いても」の1作品。是枝裕和監督のブームが続いています。韓国題は「걸어도 걸어」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月5日(金)~8月7日(日)] ★★★

         今夏韓国映画の大作第3弾「徳恵翁主」がトップに
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(14)・・徳恵翁主(韓国)・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・1,170,391・・・・・・・・・1,706,491・・・・・・・・・13,787・・・・・・・・964
2(1)・・仁川上陸作戦(韓国) ・・・・・7/27 ・・・・・・・・・1,078,499・・・・・・・・・5,245,392・・・・・・・・・41,077・・・・・・・・831
3(新)・・スーサイド・スクワッド・・・・8/03・・・・・・・・・・・761,978・・・・・・・・・1,416,971・・・・・・・・・11,981・・・・・・・・817
4(17)・・ペット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/03・・・・・・・・・・・639,635・・・・・・・・・・・986,752・・・・・・・・・・7,642・・・・・・・・726
5(2)・・釜山行き(韓国)・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・622,828・・・・・・・・10,042,303・・・・・・・・・81,062・・・・・・・・636
6(3)・・ジェイソン・ボーン・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・270,329・・・・・・・・・2,360,920・・・・・・・・・19,231・・・・・・・・477
7(新)・・-名探偵コナン・・・・・・・・・・・8/03・・・・・・・・・・・190,370 ・・・・・・・・・・336,466・・・・・・・・・・2,494・・・・・・・・442
       純黒の悪夢(ナイトメア)(日本)
8(4)・・ファインディング・ドリー・・・・7/06 ・・・・・・・・・・・・46,240・・・・・・・・・2,564,890・・・・・・・・・20,438・・・・・・・・179
9(9)・・海よりもままだ深く(日本)・・・7/27 ・・・・・・・・・・・13,179・・・・・・・・・・・・51,411 ・・・・・・・・・・・425・・・・・・・・・49
10(6)・・アイスエイジ5:地球大衝突・・7/20 ・・・・・・・・・10,189・・・・・・・・・・・547,398・・・・・・・・・・4,049・・・・・・・・・83
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「釜山行き」が1000万人を超え、「検事外伝」の970万人を抜いて今年の興行成績1位になりました。先週トップの「仁川上陸作戦」のトップは1週だけで終わり、今度は今夏の韓国映画の期待作第3弾「徳恵翁主」がとってかわりました。しかし後にすぐハ・ジョンウとペ・ドゥナ共演「トンネル」という第4弾が8月10日公開されるので、たぶん来週はすぐ交代ということになりそうです。
 今回の新登場は1・3・4・7位の4作品です。
 1位「徳恵翁主(トッケオンジュ)」は、記事冒頭に記したように、高宗と側室・梁氏との間に生まれた王女の人生に、フィクションを交えた歴史物。原題は「덕혜옹주」です。
 3位「スーサイド・スクワッド」は、アメリカのアクション大作。死刑や終身刑を言い渡された極悪人たちが、減刑と引き替えに政府の危険な任務を遂行にあたります。韓国題は「수어사이드 스쿼드」。日本公開は9月10日です。
 4位「ペット」は、アメリカの3Dアニメ。日本公開も8月11日で、すでに諸情報が流されているので説明は略します。韓国題は「마이펫의 이중생활」です。
 7位「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」については上述しました。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・海よりもままだ深く(日本) ・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・・・13,179・・・・・・・・・・・・51,411 ・・・・・・・・・・・・・425 ・・・・・・・・・49
2(35)・・歩いても歩いても(日本)・・2009/6/18 ・・・・・・・・・・・・・・・2,255・・・・・・・・・・・・21,374 ・・・・・・・・・・・・・155 ・・・・・・・・・15
3(3)・・デモリション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・・・2,184 ・・・・・・・・・・・・60,461・・・・・・・・・・・・・493 ・・・・・・・・・18
4(1)・・ビッグ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・・・・1,995・・・・・・・・・・・157,516 ・・・・・・・・・・・1,153 ・・・・・・・・・21
5(新)・・ショーシャンクの空に ・・・・1999/3/06 ・・・・・・・・・・・・・・・1,986・・・・・・・・・・・・11,188 ・・・・・・・・・・・・・・72・・・・・・・・・・・1

 2位「歩いても歩いても」が新登場。上述の通りです。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月29日(金)~7月31日(日)]

2016-08-02 23:53:30 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 7月27日に観た「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」は、とても良かった! 個人的には今年のベスト5位以内確実。1947年<ブラックリスト>に名前が載せられて以降他の脚本家の名前で脚本を書いていたトランボが公式に実名で業界に復帰したのが「スパルタカス」と「栄光への脱出」だったのか。私ヌルボが初めて彼の名を知ったのは「ジョニーは戦場に行った」(1971)の公開に合わせて刊行された角川文庫を買って読んだ時、というと40年以上も前か、うーむ・・・。

 その翌日は「ヒメアノ~ル」は、<映画生活>等でけっこう高評価のようなので観てみました。が、たとえば「チェイサー」のような韓国の連続殺人モノと比べると凄みが全然感じられず。逆説的ですが、むしろその点がプキミで怖いような・・・。前半のヘンに滑稽な片想いの話も、他の観客の笑うツボがよくわからず。原作漫画はチラッと見ただけですが、やっぱりブキミな絵柄。もしかして<近頃の若いモン>との間の感性のギャップ?

 週末のぴあ映画初日満足度ランキングを見ると、韓国映画「あなた、その川を渡らないで」「ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~」が1・2位。10年ほど前と違ってこの頃は韓国での大ヒット作もあまり宣伝しないし話題にもならないうちに終わってしまうのが残念。ぜひ多くの人に観てもらいたいものです。横浜でもシネマ・ジャック&ベティと横浜シネマリンで上映中。

 新宿シネマカリテで7月16日から上映中(~8/16)の<カリコレ2016>でいろいろおもしろそうな映画をやってるのですが、上映回数が限定されているのがなんとも残念。台湾映画「私の少女時代 ―Our Times―」は観られなかったし、韓国では1100万人を越えたヒット作「弁護人」も8月6日の1度だけとは、ちょっと行けそうにないかな? 「京城学校:消えた少女たち」は4日・10日・13日の3回か。どういう組み方してるんだろう?(スケジュールは→コチラ。)
   
「朝鮮日報」7月29日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「海よりもまだ深く」
   喪失と失敗、共に大丈夫 ★★★☆


 「ジェイソン・ボーン」

   身体を少し使ったかな ? ★★★


 「ノーマ、世界を変える料理」

   誰もがやるものに非ず ! ★★★


 「仁川上陸作戦」

   意図と結果がズレてる ★★☆


 「ビッグ」

   親と観るにはちょっと ★★☆

 「ノーマ、世界を変える料理」は、日本ではすでに4月から公開。他の4作品はすべて下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月2日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(-) ショーシャンクの空に  9.39
②(-) レオン  9.38
③(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
④(4) 私たち(韓国)  9.23
⑤(3) ベン・ハー  9.23
⑥(-) サイコ  9.19
⑦(7) オーヴェという男  9.17
⑧(5) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.15
⑨(10) 太陽の下  9.04
⑩(9) バグダッド・カフェ(ディレクターズ・カット)  9.04

 今回も過半が旧作の再上映。新作のみのランキングにしてほしいな。って、韓国ではそれだけ昔の名作がよく上映されているということか?

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(-) ピアニスト  8.75(1)
④(3) ふたりのベロニカ  8.75(1)
④(3) ベン・ハー  8.75(1)
⑥(-) ショーシャンクの空に  8.50(1)
⑦(5) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑧(6) グランブルー  8.25(4)
⑨(7) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑩(10) 幻の光(日本)  7.84(8)

 今回新登場の作品はありません。②以外は過去の作品ばかり。このランキングについても再考しなければ。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月29日(金)~7月31日(日)] ★★★

         「釜山行き」を抑えて「仁川上陸作戦」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・仁川上陸作戦(韓国) ・・・・・7/27 ・・・・・・・・・1,794,116・・・・・・・・・2,625,585・・・・・・・・・20,609・・・・・・1,048
2(1)・・釜山行き(韓国) ・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・1,453,635・・・・・・・・・8,409,447・・・・・・・・・68,135・・・・・・1,020
3(新)・・ジェイソン・ボーン・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・1,017,744・・・・・・・・・1,543,250・・・・・・・・・12,694・・・・・・・・826
4(3)・・ファインディング・ドリー・・・・7/06 ・・・・・・・・・・・172,903・・・・・・・・・2,362,733・・・・・・・・・18,965・・・・・・・・422
5(2)・・グランド・イリュージョン・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・104,270・・・・・・・・・3,032,478・・・・・・・・・24,598・・・・・・・・298
       見破られたトリック
6(3)・・アイスエイジ5:地球大衝突・・7/20 ・・・・・・・・・・98,742・・・・・・・・・・・464,757・・・・・・・・・・3,483・・・・・・・・353
7(50)・・-ビッグ ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・67,265・・・・・・・・・・・115,088 ・・・・・・・・・・・858・・・・・・・・321
8(5)・・劇場版妖怪ウォッチ ・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・・61,130 ・・・・・・・・・・265,066・・・・・・・・・・2,001・・・・・・・・234
       エンマ大王と5つの物語だニャン!(日本)
9(34)・・海よりもままだ深く(日本)・・7/27 ・・・・・・・・・・・16,936・・・・・・・・・・・・22,925 ・・・・・・・・・・・192・・・・・・・・・71
10(9)・・-僕のサンティアゴ巡礼の道・・7/14 ・・・・・・・・・9,237・・・・・・・・・・・・55,419 ・・・・・・・・・・・428・・・・・・・・・42
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「釜山行き」は早くも800万人突破。そのあおりが多いだろうと思われた「仁川上陸作戦」が週末ランキングでは首位に。3位「ジェイソン・ボーン」まで含めて上位3作が100万人越えというのは過去なかったのでは?
 今回の新登場は1・3・7・9位の4作品です。
 1位「仁川上陸作戦」は、1950年6月25日北朝鮮の突然の南侵で始まった朝鮮戦争の戦局を一変させた仁川上陸作戦を、その計画段階から描いたドラマ。開戦後1ヵ月で釜山方面を除くほぼ全域を奪われた韓国。そんな中で国連軍最高司令官マッカーサー(リーアム・ニーソン)は、自身が「成功率0.02%%」というほどの至難な作戦を周囲の反対を押し切って推進します。彼の指示で対北朝鮮諜報作戦<X-RAY>に投入された海軍諜報部隊大尉チャン・ハクス(イ・ジョンジェ)は、北朝鮮軍に偽装し仁川に入って情報を収集し始めます。しかし北朝鮮軍の仁川防御司令官リム・ギェジン(イ・ボムス)によって正体がばれそうになる危機の中で、チャン・ハクスとその部隊員たちは仁川上陸艦隊を誘導する危険な任務に出るのですが・・・。原題は「인천상륙작전」。
 3位「ジェイソン・ボーン」は、マット・デイモン主演のアクションシリーズの新作。第3作「ボーン・アルティメイタム」では、記憶を失くし、愛する者を奪われたジェイソン・ボーンが最終的に全ての記憶を取り戻したところで映画は終了します。本作では、その彼が「自分を取り戻した。失った記憶は全部取り戻した」と語るところから始まります。そして彼は取り戻した記憶の他に、 過去をめぐるもうひとつの陰謀があることを知り、ついにCIAの前に自分の姿を現わします・・・。韓国題は「제이슨 본」。日本公開は10月7日です。
 7位「北のノーム」は、アメリカの3Dアニメ。主人公はホッキョクグマのノーム。仲間の3匹のレミングとニューヨークにやって来た目的は、北極への人間の移住を阻止するため。ところがノームたちは北極にコンドミニアム建設をもくろむ会社のマスコットになり、人気者になってしまいます・・・。原題は「Norm of the North」で韓国題は「빅(ビッグ)」。日本公開は未定です。
 9位「海よりもままだ深く」は、今韓国ではちょっとしたブームの是枝裕和監督の最新作。私ヌルボも観ようと思いつつ未見のまま。東京での上映館は下高井戸シネマだけか。韓国題は「태풍이 지나가고(台風が過ぎて)」なので何かと思いましたよ。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(17)・・ビッグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・・・・67,265・・・・・・・・・・・115,088 ・・・・・・・・・・・・・858 ・・・・・・・・321
2(15)・・海よりもままだ深く(日本) ・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・・・16,936・・・・・・・・・・・・22,925 ・・・・・・・・・・・・・192 ・・・・・・・・・71
3(1)・・デモリション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・・・4,889・・・・・・・・・・・・・54,169・・・・・・・・・・・・・442 ・・・・・・・・・33
4(新)・・好きだよ、マギー・・・・・・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・・・・・2,397・・・・・・・・・・・・・・7,635・・・・・・・・・・・・・・57 ・・・・・・・・・58
5(58)・・ライフ・イズ・ビューティフル・・1999/3/06・・・・・・・・・・・・・1,906 ・・・・・・・・・・・126,342・・・・・・・・・・・・・841・・・・・・・・・・・1

 1・2・4位の3作品が今回の新登場。
 1位「ビッグ」と2位「海よりもままだ深く」については上述しました。
 4位「好きだよ、マギー」(仮)は、2013年のメキシコで大ヒットしたコメディ。アカプルコに住む遊び人のバレンティン(エウゲニオ・デルベス=監督・主演)が海辺の部屋で寝ていると、赤ちゃんを連れた女がやって来て、「アナタの子供よ」とその子を手渡し、そのままいなくなってしまいます。彼はその女を探しにメキシコからロサンゼルスへ向かうものの結局見つからず、赤ちゃんの世話をすることに。そして6年が過ぎ、彼はハリウッドでスタントマンとして働き、その女の子マギー(ジェシカ・リンジー)は小学校に通うようになります。しかし、ある日マギーの母親が訪ねてきます・・・。韓国題は「사랑해, 매기」。日本公開は未定です。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月22日(金)~7月24日(日)]

2016-07-26 23:49:58 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週書いた<話題の慰安婦映画>「鬼郷」の続報。「朝鮮日報」(日本語版)の記事(→コチラ)によると、21日の午後どこかのホテルで上映され、「この日設けられた400席は在日韓国人や日本人たちで埋め尽くされた」そうです。上映館を見つけるが難しかったので「共同体上映会」という形をとったとのこと。そういうわけで、観てみたいと思っていた私ヌルボは共同体の外の人間だったため観られず。どこのホテルだったのかもわかりません。東京を含め日本全国13都市を巡回して上映会を開く予定だそうですが、近場ならなんとか情報を仕入れて行きたいものです。(決まったらぜひメールでお知らせを。(→左の<メッセージ>)

 21日に文化村のル・シネマに行きました。実に久しぶり! 少なくともこの6年間は行ってません。それにしても品の良い映画館で、私ヌルボもハイソのキョーヨー人になったような気分。もちろん錯覚以外の何物でもありませんが。で、観た映画がクシシュトフ・キェシロフスキ(←早口でなくてもとちるゾ)監督の「ふたりのベロニカ」(実は初見)。やっぱりこの映画館らしいカクチョー高い作品なのでヌルボごときがコメントできるものでもありません(笑)が、イレーヌ・ジャコブは魅力的! カンヌ映画祭で主演女優賞というのもうなづけます。同じタイプの女優、誰かいるかな?
   
「朝鮮日報」7月22日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「釜山行き」
   ゾンビより怖いのは? 人! ★★★☆


 「教授のおかしな妄想殺人」

   幻想が愛を可能にする ★★★

 「アイスエイジ5:地球大衝突」

   なかなか良いが今イチ ★★☆


 「魔神仔(モシナ)-赤い服の少女の呪い」

   恐怖、君と僕の間にある ★★☆

 「教授のおかしな妄想殺人」は、ウディ・アレン監督のコメディで日本ではすでに6月公開されています。他の3作品はすべて下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(7月26日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
②(2) オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
③(3) ベン・ハー  9.25
④(5) 私たち(韓国)  9.20
⑤(8) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.17
⑥(-) キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン  9.16
⑦(9) オーヴェという男  9.14
⑧(10) サフラジェット  9.05
⑨(-) バグダッド・カフェ(ディレクターズ・カット)  9.03
⑩(-) 太陽の下  9.02

 ⑥「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」だけが新登場。オナルド・ディカプリオ主演の2002年のアメリカ映画の再上映です。韓国題は「캐치 미 이프 유 캔」。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(3) ふたりのベロニカ  8.75(1)
③(3) ベン・ハー  8.75(1)
⑤(5) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑥(6) グランブルー  8.25(4)
⑦(7) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑧(8) 哭声(韓国)  8.18(17)
⑨(9) 奇跡〈2011年〉(日本)  7.86(7)
⑩(10) 幻の光(日本)  7.84(8)

 前回と順位・評点ともまったく変わりません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月22日(金)~7月24日(日)] ★★★

         「釜山行き」が記録的動員数でトップに
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・釜山行き(韓国)・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・3,213,824・・・・・・・・・5,315,025・・・・・・・・・43,826・・・・・・1,785
2(1)・・グランド・イリュージョン ・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・456,512・・・・・・・・・2,717,033・・・・・・・・・22,179・・・・・・・・648
       見破られたトリック
3(64)・・アイスエイジ5:地球大衝突・・7/20 ・・・・・・・・206,252・・・・・・・・・・・242,706・・・・・・・・・・1,886・・・・・・・・579
4(3)・・ファインディング・ドリー・・・・7/06 ・・・・・・・・・・・163,644・・・・・・・・・2,031,988・・・・・・・・・16,459・・・・・・・・458
5(54)・・劇場版妖怪ウォッチ ・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・119,320 ・・・・・・・・・・138,396・・・・・・・・・・1,064・・・・・・・・402
       エンマ大王と5つの物語だニャン!(日本)
6(4)・・鳳伊 キム・ソンダル(韓国)・・7/06 ・・・・・・・・・・・70,028・・・・・・・・・2,005,966・・・・・・・・・15,907・・・・・・・・399
7(5)・・ロスト・バケーション・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・48,916・・・・・・・・・・・345,716・・・・・・・・・・2,815・・・・・・・・268
8(新)・・富川国際ファンタスティック映画祭・・7/21・・・16,500・・・・・・・・・・・・21,500 ・・・・・・・・・・・129・・・・・・・・・・4
       ファンタスティック短編傑作選1
9(9)・・-僕のサンティアゴ巡礼の道・・7/14 ・・・・・・・・・10,673・・・・・・・・・・・・36,328 ・・・・・・・・・・・285・・・・・・・・・52
10(6)・・グッバイ・シングル(韓国)・・・6/29・・・・・・・・・・・・8,446 ・・・・・・・・・2,103,639 ・・・・・・・・16,879・・・・・・・・129
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「釜山行き」、現時点でもう500万人突破とは何なんだ!? オドロキモモノキです。
 今回の新登場は3・5・8位の3作品。
 3位「アイスエイジ5:地球大衝突」(仮)は、アメリカの人気アニメ「アイス・エイジ」シリーズの5作目。地球上に落下する隕石群から逃れるために奮闘するマンモスのマニーとノスロテリウムのシド、スミロドンのディエゴの3頭の冒険を描く・・・って、隕石群というから恐竜が絶滅した中生代の終わり、つまり2億6千万年前?と一瞬思っちゃいましたが、マンモスが主人公だから更新世すなわち1万年前までのことですよね。その頃そんなすごい隕石群が降ってきたのかな・・・。韓国題は「아이스 에이지: 지구 대충돌」。日本公開は未定のようです。
 5位「劇場版 妖怪ウォッチ:エンマ大王と5つの物語だニャン!」は、日本では昨年12月公開。ほとんど知識のないヌルボ、ストーリーを見てみても全然わからないのだニャン! 韓国題は「극장판 요괴워치: 염라대왕과 5개의 이야기다냥!」です。
 8位「富川国際ファンタスティック映画祭2016 ファンタスティック短編傑作選1」は、7月21日から開催されている今回が第20回目の映画祭中のプログラム。この映画祭にはチャン・グンソクの監督作品が上映されたり、KARAのギュリが開幕式に登場したりといった話題も報じられています。(→コチラ。) 韓国映画オタクのSARUさんは直接観に行ってグンちゃんの写真も撮ってますよ。(→コチラ。)

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・デモリション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・・・・・・7,712・・・・・・・・・・・・43,806 ・・・・・・・・・・・・・358 ・・・・・・・・・39
2(31)・・魔神仔(モシナ)-赤い服の少女の呪い・・7/21 ・・・・・・・・4,785・・・・・・・・・・・・・7,212 ・・・・・・・・・・・・・・59 ・・・・・・・・121
3(4)・・バグダッド・カフェ・・・・・・・・・・・・・・・7/14・・・・・・・・・・・・・・・・2,362・・・・・・・・・・・・12,715 ・・・・・・・・・・・・・・94 ・・・・・・・・・30
       (ディレクターズ・カット)
4(6)・・幻の光(日本)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・・・1,399・・・・・・・・・・・・14,584・・・・・・・・・・・・・116・・・・・・・・・・21
5(3)・・ベン・ハー ・・・・・・・・・・・・・・・・1972/9/07 ・・・・・・・・・・・・・・・1,098・・・・・・・・・・・・40,490・・・・・・・・・・・・・248 ・・・・・・・・・11

 2位「魔神仔(モシナ)-赤い服の少女の呪い」(仮)だけが今回の新登場です。台湾のホラー映画で、魔神仔(モシナ)とは伝説に登場する妖怪。赤い目に赤い肌で、赤い服を着た子供のような姿をしているとか。山中で人をさらったり、沼に引きずり込んだりして、日本の河童にも相通じるところがあるとのこと。物語の主人公は台北の不動産業で働く青年(ホアン・ハー)。祖母がある日突然行方不明になってから彼の身の回りで不思議な現象が起こり、そこには赤い服の少女がいるのです。DJの恋人(アン・シュー)も番組で情報提供を呼びかけますが、今度は青年もいなくなってしまいます。彼女は捜索隊とともに山に向かいますが・・・。韓国題は「마신자 - 빨간 옷 소녀의 저주」で、それを仮題としました。日本公開は未定。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月15日(金)~7月17日(日)]

2016-07-20 17:05:48 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 ちょっと確認したいことがいくつかあったので、19日夜シネマート新宿に「暗殺」を観に行きました。(5月に続き2回目。) すると客席数 335のスクリーン1じゃなくて客席数 62のスクリーン2の方! この小さなスクリーンでこの作品とは魅力半減。横浜のシネマ・ジャック&ベティでの上映日は未定ですが客席数は138(or114)。大田区方面等にお住まいならまずソチラを選ぶ方が賢明かと・・・。

 <中央日報>の記事(→コチラ)等によると、7月21日の東京を皮切りに、日本各地で<話題の慰安婦映画>「鬼郷」が上映されるとのこと。しかし東京での上映会場・時間等は不明のまま。SARUさんのツイッターには「「クローズドな開催なので前売券を一般に販売しているものではない」との回答だったそうで、メールまたは電話による事前予約ということのようです」とか「クローズドという言葉が、部外者お断りとまでの意味ではない様子です」とか書かれていますが・・・。
 上映するとしても、それだけ警戒しなければならない状況が予測されるということでしょう。これまでも何度かありましたが、観もしないで上映を妨害することよりも、ちゃんと観た上で事実と異なる箇所を指摘したり、自分たちの主張を述べるのがまっとうな対応だと思いますけどねー。
 ※右画像は、元慰安婦の姜日出(カン・イルチュル)さんが描いた「焼かれる少女たち」という絵。これに触発されてチョ・ジョンレ監督はこの映画を作ったそうです。(この「大量虐殺」がいつどこで行われたのか、それがどう確認されているのか等々はどうなっているのでしょうか?)
  
「朝鮮日報」7月15日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「デモリション」
  壊してこそ見えるモノ ★★★☆
 「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」
  遊びまくったその頃へ ★★★☆
 「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」
  次からは観たくないが・・・ ★★☆
 「アイ・イン・ザ・スカイ」
  戦闘なき激情的な戦場 ★★★☆
 「僕のサンティアゴ巡礼の道」
  次の休暇、サンティアゴ? ★★★
 「トリック」
  放送の素顔が窺えるが・・・ ★★☆
 「アイ・イン・ザ・スカイ」は、ケニアを舞台に、無人機ドローンを用いてテロリストの隠れ家を襲うといった現代の対テロ戦争のモラルを問うアメリカの軍事スリラー。日本公開は2017年かな? 他の5作品はすべて下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(7月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
②(2) オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
③(5) ベン・ハー  9.25
④(-) ボーン・アルティメイタム  9.25
⑤(4) 私たち(韓国)  9.23
⑥(6)アバウト・タイム~愛おしい時間について~  9.19
⑦(-) 鬼郷(韓国)  9.19
⑧(7) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.17
⑨(9) オーヴェという男  9.15
⑩(-) サフラジェット  9.10

 ④と⑩の2作品が新登場です。
 ④「ボーン・アルティメイタム」は、マット・デイモン主演で日本でも好評だった2007年のアメリカ映画の再上映。韓国題は「본 얼티메이텀」です。
 ⑩「サフラジェット」は、昨年のロンドン映画祭でオープニング作品として上映されたイギリス映画。洗濯工場の労働者モード(キャリー・マリガン)を中心に1世紀前のイギリスの婦人参政権運動の黎明期を描きます。メリル・ストリープが実在した女性運動家エメリン・パンクハーストを演じています。韓国題は「서프러제트」。日本公開は、そのうち? 確証ナシ。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(4) ふたりのベロニカ  8.75(1)
③(4) ベン・ハー  8.75(1)
⑤(6) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑥(-) グランブルー  8.25(4)
⑦(7) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑧(8) 哭声(韓国)  8.18(17)
⑨(8) 奇跡〈2011年〉(日本)  7.86(7)
⑩(-) 幻の光(日本)  7.84(8)

 「そして父になる」に代わって同じ裕和監督の⑩「幻の光」がランクインする等の入れ替わりはありましたが、本ブログ新登場の作品はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月15日(金)~7月17日(日)] ★★★

         コン・ユ主演の韓国映画「釜山行き」が公式公開日前の<先行上映>で50万人を突破して2位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(4)・・グランド・イリュージョン ・・・・7/13 ・・・・・・・・・1,080,040・・・・・・・・・1,737,711・・・・・・・・・14,373・・・・・・1,200
       見破られたトリック
2(43)・・釜山行き(韓国)・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・559,048 ・・・・・・・・・・561,170・・・・・・・・・・4,881・・・・・・・・431
3(1)・・ファインディング・ドリー・・・・7/06 ・・・・・・・・・・・525,148・・・・・・・・・1,760,508・・・・・・・・・14,365・・・・・・・・969
4(2)・・鳳伊 キム・ソンダル(韓国)・・7/06 ・・・・・・・・・・414,413・・・・・・・・・1,802,713・・・・・・・・・14,378・・・・・・・・811
5(48)・・ロスト・バケーション・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・158,367・・・・・・・・・・・216,400・・・・・・・・・・1,788・・・・・・・・518
6(3)・・グッバイ・シングル(韓国)・・6/29・・・・・・・・・・・・128,806 ・・・・・・・・・2,038,857 ・・・・・・・・16,396・・・・・・・・538
7(174)・・デモリション・・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・15,601・・・・・・・・・・・・25,150 ・・・・・・・・・・・207・・・・・・・・196
8(新)・・トリック(韓国) ・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・14,274・・・・・・・・・・・・30,497 ・・・・・・・・・・・238・・・・・・・・373
9(新)・・-僕のサンティアゴ巡礼の道・・7/14 ・・・・・・・・11,054・・・・・・・・・・・・14,502 ・・・・・・・・・・・115・・・・・・・・・83
10(5)・・ターザン:REBORN ・・・・・・6/29 ・・・・・・・・・・・・10,075・・・・・・・・・・・854,471・・・・・・・・・・7,168・・・・・・・・121
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・5・7・8・9位の5作品です。
 2位「釜山行き」は、韓国のアクション・スリラー映画。正体不明のウイルスが全国に拡散し、韓国全土に緊急災難警報令が宣布されます。ただ唯一安全な都市の釜山に向かうためKTXに大勢の人が乗り込みますが、彼らの間で熾烈な死闘が繰り広げられることに・・・。うーむ、いろいろ探してもこれ以上のディテールはわからんゾ。韓国初のゾンビ映画? コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソクと、出演陣は人気と実力を備えた顔ぶれ。原題は「부산행」です。
 5位「ロスト・バケーション」は、アメリカのパニック映画。バカンスで秘境の島を訪れ、サーフィンを楽しむ医学生ナンシー(ブレイク・ライヴリー)は、突然の衝撃を受けて脚に怪我を負ってしまいます。彼女は岩場に避難しますが、その周囲を1匹の人食いザメが旋回しています・・・。うーむ、この季節の定番の設定。しかし、あの「ジョーズ」(1975)を凌駕することはどうみても不可能でしょ。韓国題は「언더 워터」。日本公開は7月23日です。
 7位「デモリション」は、妻を亡くした敏腕投資アナリストの苦悩を描いたアメリカ映画です。投資アナリストのデイビス(ジェイク・ギレンホール)は、交通事故で妻を失いますが、その翌日いつもと変わらず出勤した彼を見て、周りの人たちは囁き合います。 何の感情も感じられないように生きていくデイビス。しかし彼はだんだん崩れていきます。 妻を失った日、壊れた病院の自動販売機でお金を失ったデイビスは苦情の手紙を出しますが、そこに誰にも言わなかった自分の胸の内を打ち明けます。ある日午前2時、お客様センターのスタッフのカレン(ナオミ・ワッツ)から電話がかかってきます。「手紙を見て泣きました、話をする人はいますか?」。・・・「何かを直すには、全部分解した後、次に重要なのが何なのかを把握しなければ」。カレンと彼の息子クリスに会ってから出勤もせず街をさ迷ったデイビスは、まるで自分の中を覗き込むように壊れた冷蔵庫やコンピュータ等をバラバラにし始め、ついには妻との思い出が残っている家を分解することに・・・。韓国題は「데몰리션」。日本公開は2017年、かな?
 8位「トリック」は韓国のサスペンス。かつて不良食品の告発を特ダネで報道し、スターPDとして名を上げたソクチン(イ・ジョンジン)でしたが、その後告発内容が誤報だったとの判断を受け、裁判でも無罪判決が出て、PDもやめさせられることになりますた。数年後、教養テレビチャンネルのPDとして復職したソクチンは、新社長から秘密の提案を受けます。それは、創立記念特集として6ヵ月の余命宣告を受けたトジュン(キム・テフン)とヨンエ(カン・イェウォン)夫婦の病床日記のドキュメンタリーを撮影し、高い視聴率がとれたら局長に昇進させるというもの。そのドキュメンタリーは視聴者の涙を誘い、爆発的な人気を得て高視聴率を記録します。しかしトジュンの病状はさらに悪化し、撮影中断の危機に立たされますが、ソクチンは視聴率のためにトジュンの死に際を撮影すると決心し、ヨンエに悪魔のような提案を行います・・・。原題は「트릭」です。
 9位「僕のサンティアゴ巡礼の道」(仮)は、ドイツのコメディ。(実在の)コメディアンのハーペイ・カーケリングさんは2001年37歳の夏、病気などをきっかけに自分の人生を見つめなおそうと、スペインのサンティアゴ巡礼道800kmを歩き通そうと企てます。いろんな出会いがあり居酒屋での大騒ぎ等もありのその42日間の旅日記はベストセラーになり、翻訳書「巡礼コメディ旅日記」(みすず書房)も刊行されました。そして映画化作品がこの作品というわけです。韓国題は「나의 산티아고」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(64)・・デモリション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・・・・・15,601・・・・・・・・・・・・25,150・・・・・・・・・・・・・207 ・・・・・・・・196
2(22)・・THE WAVE/ザ・ウェイブ ・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・・・6,899・・・・・・・・・・・・12,526・・・・・・・・・・・・・・99・・・・・・・・・140
3(1)・・ベン・ハー ・・・・・・・・・・・・・・・・1972/9/07 ・・・・・・・・・・・・・・・4,350・・・・・・・・・・・・37,486・・・・・・・・・・・・・220 ・・・・・・・・・58
4(22)・・バグダッド・カフェ・・・・・・・・・・・・・・7/14・・・・・・・・・・・・・・・・4,313・・・・・・・・・・・・・6,500 ・・・・・・・・・・・・・・49 ・・・・・・・・・59
       (ディレクターズ・カット)
5(39)・・エブリバディ・ウォンツ・サム!!・・7/14・・・・・・・・・・・・・・2,373・・・・・・・・・・・・・4,031 ・・・・・・・・・・・・・・33 ・・・・・・・・・61
       世界はボクらの手の中に

 今回は3位以外すべて入れ替わりました。
 1位「デモリション」については上述しました。
 2位「THE WAVE/ザ・ウェイブ」は、フィヨルド地帯を舞台に、岩山崩落による巨大津波の恐怖と家族のドラマを描いたノルウェー映画ですが、すでに6月日本で公開されています。韓国題は「더 웨이브」です。
 4位「バグダッド・カフェ(ディレクターズ・カット)」は、もちろん1987年の名作。韓国題は「바그다드 카페 : 디렉터스컷」です。
 5位「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」は、1980年代のアメリカの大学を舞台に、野球部の新入生たちの青春を描いたコメディ。高校を卒業して、大学野球部の宿舎に引っ越してきたイケメン新入生ジェイク(ブレイク・ジェンナー)。全国最高レベルの野球チームのルームメイトたちに交じり、ぎこちなさを感じる暇もなく気持ちが向かう先はむちむちギャルたちの方に・・・。コーチは酒&女の宿舎持ち込み( ?)禁止を命ずるのですが有名無実化? 口にはいつもビール、女性の話98%野球の話2%のおしゃべりと、毎晩楽しいパーティーを繰り広げるのですが・・・。韓国題は「에브리바디 원츠 썸!!」。「サム」は名前ではなく「some」。いい訳し方があるのでは? 日本公開は9月です。