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「馬琴の嫁」 群ようこ

2016年12月23日 16時04分15秒 | 読書
「馬琴の嫁」 群ようこ



南総里見八犬伝で有名な滝沢馬琴の嫡男、宗伯に嫁いだ嫁、みちの生涯。

嫡男の嫁です。馬琴本人の嫁ではない。

馬琴は作家として売れっ子であっただけでなく、自宅で製薬業も営んでおり、極端に多忙であった。
その滝沢家に嫁いだみちは、医師の娘であったが、実家と滝沢家はやがて折り合いが悪くなり、間に入って苦労を強いられる。
また、嫁いだ相手、宗伯はひどい癇癪もちですぐにヒステリックに喚く性質があるうえ、病弱でもあり、みちは日夜気の休まる暇がない。

そんなみちの、細かいエピソードが息つく暇もなく襲い掛かる、まるでジェットコースターのような半生記である。

まあ、だからどうした?というような物語なのだが、江戸町の市井を覗き見ることができるうえ、馬琴の暮らしぶりがわかる点で面白いと思う。


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