書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

「北緯43度のコールドケース」伏尾美紀

2022年06月09日 21時08分37秒 | 読書
「北緯43度のコールドケース」伏尾美紀


社会科学系の博士号を持ち,大学教授を目指して研究をしていた沢村依理子がヒロイン.
同僚の研究者の自殺が原因で大学内のパワハラに嫌気がさし,遅まきながら大学を辞めることを決意し,就職活動を始める.
しかし,学位が逆に邪魔をして,ことごとく就活に失敗.

やむを得ず,偶然見つけたノンキャリア警察官の公募試験を受けたところ,トップで合格.
30歳にして,北海道警察初のノンキャリ博士警察官となった.

警察内では,頭の良さを活かして活躍し,順調に出世していくが,それを快く思わない古参幹部もいて,様々な嫌がらせを受ける.

ある日、5年前に未解決となっていた誘拐事件の被害者、島崎陽菜の遺体が発見される。
犯人と思われた男はすでに死亡……まさか共犯者が……? 捜査本部が設置されるも、再び未解決のまま解散。
しばらくのち、5年前の誘拐事件の捜査資料が漏洩する。なんと沢村依理子は漏洩犯としての疑いをかけられることに。
果たして彼女の運命は、そして一連の事件の真相とは.

女であることで,様々な理不尽な扱いを受けるヒロインだが,彼女を暖かく見守り,陰で支援する人物もいることが救いだ.

結局,彼女がどんなパワハラを受けたかということも重要だが,彼女自身がどのように生きたいのかが,より重要なんだというメッセージが伝わってくる.
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする