イメージとは裏腹にチーム打率は昨年の.241のリーグ最下位から.257のリーグトップと大幅に数字を上げており、その一方で得点がリーグ3位なのはホームランが昨年よりも増えたものの64本でリーグ5位であることが理由なのでしょうから、今季はかなり打撃面での向上をしているようにも見えます。
しかしオールスター前には3点差以内での試合に大きく勝ち越していたものが逆にオールスター後には負け越しをするなど、中盤戦以降は競った試合での弱さが目立ちました。
もちろん競り合いは投手陣との兼ね合いもありますので打線にだけ責を負わせるわけではありませんが、1試合に1イニングだけ爆発をするもののその後は沈黙でひっくり返された試合も少なくはありませんでしたし、満遍なく得点を重ねる力は今の打線には無いのだと思います。
どこからでも得点ができる打線などは理想であり夢物語でもあるのですが、一部の打者には打順がどうあれただ打たせるだけであったこともそれが何らかの理由によるものであればベンチとしては足枷だったでしょうし、何にせよ繋ぎを標榜するのであればこの状況は反省材料でしょう。
そもそもこの繋ぎの野球という言葉には以前から懐疑的で、目に見えるような進塁打などがあればまた違うのでしょうが、どうも問題の先送りと言いますか自分が決めてやるという強い意志をスポイルするかのような甘やかしの囁き、悪魔の響きではないかと感じています。
ヒーローインタビューで「次に繋ぐつもりで」と口にする選手よりも、「自分で決めるつもりだった」と言い放てる選手の登場を願います。
攻撃面では犠打が119から142と大幅に増えたのと反比例をするかのように、盗塁が101から64に激減をしました。
これは昨年に32盗塁だった伊志嶺が不振で出場機会を失ったことも大きかったですが、それなりに出場をした岡田も41盗塁から23盗塁とかなり数字と落とすとともに、盗塁死が14とリーグトップだったことがベンチを臆病にさせたのかもしれません。
昨年は80%を超える盗塁成功率でリーグトップを誇りましたが、今季は逆に60%でリーグ最下位に転落をしました。
昨年のそれで警戒をされたことも理由でしょうが、失敗が増えることで企画数が減り、大事にいこうとするあまりにさらに失敗を重ねるという負の連鎖もあったのでしょう。
バントが増えたことは自分の嗜好からすれば歓迎なのですが、もしこういった消極的な理由によるものであればなかなかに根付きませんし、しかしそれでも結果的に無死で走者が出ればバントというイメージを相手にすり込むことができたのであれば来季以降の作戦の撒き餌にもなりますので、ここは結果オーライと考えたいところです。
打線としては例年どおりのベテラン勢の夏場以降の失速が痛手で、そこに学習効果は感じられませんでした。
8月以降の井口とサブローの打率は仲良く.218で、サブローは7月を加えると.203まで落ちてしまいます。
それでいて両人ともにレギュラーでスタメン出場を続けたのですから、終盤戦の貧打の象徴と言ってもよいでしょう。
また中堅どころの今江も夏場に成績を大きく落としており、シーズンを通して戦うスタミナを養えていないのではないかとの指摘は免れません。
もちろん誰しも夏場には疲労が溜まりますので成績を落としがちにもなりますが、それをカバーすべき人材の育成、起用ができていなかったのもまた事実です。
レギュラーを見切るのはなかなかに勇気のいることですが、それでも試合終盤での途中交代や休養日を設けるなどの打つ手はいくらでもあったはずです。
そんな中で首位打者を獲得した角中や、9月に浦和から戻ってきてからは.385と打ちまくった清田、規定打席に達して.279と頑張った根元、ルーキーながらも62試合で.274と高いレベルの数字を残した鈴木と、次世代の選手が存在感を見せたシーズンでもありました。
角中などはホワイトセルの事件があったからこその瓢箪から駒のようなところはありましたが、ジリジリとした首位打者争いの中での固め打ちなどはいい財産になったと思います。
二年目のジンクスのような壁にぶつかることもある来季でしょうが、目先に囚われすぎてこれらの若い芽を摘まないよう願いたいです。
そして大きな課題として取り組まなければならないのは、チームリーダーの不在と守備の破綻です。
今江のキャプテン就任を渇望していたものの残念ながら完全に裏目で、自身の不振もあってかその殻を破ることはできませんでした。
終盤戦ではホワイトセルが積極的に投手に声かけをする体たらくで、ここはキャプテンシーに秀でた鈴木の躍進に期待をしたいところです。
そして名手だった福浦の反射神経の衰え、井口のあまりに狭い守備範囲、リーグトップの19失策の根元、ストライクのボールをキャッチできない田中など、記録に表れないものも含めるとザルと言われても仕方がないような拙守が目立ちました。
福浦はグラブ捌きまでが鈍くなってしまったのが悲しく、また井口は昨年のパワー不足への対策か体つきが一回り大きくなったことで横への動きが緩慢となり、根元は心配をされた魔送球こそ改善の兆しが見られましたが捕球の際のバタバタ感は否めず、そして田中のキャッチングの拙さはもうどうにもならないでしょう。
井口などは長年に培った経験によるポジション取りで何とかカバーをしているところはありますが来季もセカンドを任せるのにはかなりの根性が必要ですし、根元も序盤戦の三塁寄りのゴロには全くお手上げだったところからは大きく成長をしたもののベストポジションはやはりセカンドではないかと、そう考えるとファースト、セカンド、ショート、DHあたりのシャッフルを考えなければならない時期にきているように思います。
鈴木もどちらかと言えばセカンドタイプですから悩ましいのですが、その鈴木をショートに押し込んでところてん式に根元がセカンド、井口がファーストかDH、球団としての財布が耐えられるかどうかは分かりませんがミリオンダラーズのサブローと福浦が右左の代打の切り札にできるような布陣になるのがベストとは言わずともベターでしょう。
青野があんなで細谷も今ひとつですから今江への刺激材料としての三塁を守れる外国人選手の補強が急がれますし、こういった外科手術はなかなかに内部からは難しく外様の監督だからこそできるということもありますので、伊東ほぼ次期監督の決断に期待をします。
2008年通信簿
2009年通信簿
2010年通信簿
2011年通信簿
言うは易し行うは難し。私も、人の振り見て我が振り直せ、ですね。
ショート鈴木、セカンド根元を認めましたね。
鈴木もセカンドタイプといっても、大学ではショートだったんでしょ?
とにかく変な縛りは今季限りにしてほしいものです。
そういう改革には外様の監督のほうがいいでしょうね。
ポスト里崎候補も、捕手の目で選んでもらいましょう。
できれば
スタッフには子飼いだけでなく
若手OBを起用してもらいたいものですが。
しかも、2割5分代でとは。低反発球、やはり何とか考えて欲しいですね。
「繋ぎの打線」については、同様の感想です。
サブが繋ぎの四番として機能したのは、後に今江や大松、(調子の良いときの)サトが控えていて、彼らが決める場面があったからかと。一方で、サトあたりが出塁したときは、西岡が帰すとか。
ノーアウトの出塁+犠打で一死二塁の場面。四球で点を取るには3人が四球を選ばなくてはなりません。二人のうち一人がヒットを打つ可能性と比べ、どちらが点を取る可能性高いのでしょうね。
四球を一つ二つ選んでも、点を取る前に際どいボールを見送って三振では、単に残塁を増やすだけ。そんな場面が多かった印象です。
一発のあるバッターの前に、四球でランナーを積み上げれば、得点の可能性も相手へのプレッシャーも大きくなりますが、セルがいない状況では、単に逃げてるようにしか見えなかったかな。相手は、どう感じてたんだろ。
「オレがオレが」すぎてチームがバラバラでも困りますが、四番(やエース)を張る人間は、それなりに「自分が試合を決める、でもチームが負けたらオレの責任」という、良い意味での我の強さがあった方が、チームも強くなるし、見てる方も面白いかな。
監督やベンチに責任を押しつける積もりではないものの、その辺が「和」のマイナス面の弊害だったのかと思います。
私は、バントがあまり好きじゃ無いんです。
特に初回や点差が無い(あっても1点ぐらい)浅い回で1番がランナーに出た時のバントが。他のバッターや点差状況なら確実にランナーを進めてと言うのも分かりますし、その方が良いとも思うんですが。
バントはアウトを1つくれてやる代わりに次の塁に進むという感じですよね。まあ、併殺を防ぐという意味も含まれますが。
足が速い選手が並んでいるなら普通に打っても併殺の可能性は低くなるし、まず盗塁できるなら走って、走者2塁にしてそこからバントでもヒッティングでも選んだ方が好きなんです。たとえ失敗したとしても。浅い回ならそれが響くことは少ないと思うし、その方が点が入る確率が高い気がしてならない。
特に、クリーンアップに大砲がいるなら一気に2点以上入れられますけど、大砲じゃ無い場合点が入るのに2安打必要になります。(足が速い2塁ランナーでもシングルヒットでは突っ込めないときも多いし)
となると、3番が凡退したら2アウト2塁のまま。
これが嫌なんです。その後4番がシングルヒットだと点が入らない確率もかなり大きくなる。そこでギャンブル的に突っ込ませるなら、ノーアウトの時に盗塁して置いた方が良いと考えちゃいます。
たしかに、盗塁が全部成功するわけでもないし、相手の投手がうまくて盗塁を試みることが難しいと言うこともありますけど。自動的にバントというのがどうしてもダメなんですね。
足を使った打線的なことを標榜していながら、盗塁が極端に少ないのはバント多用のせいなのか、単に走れる選手が塁に出ないだけなのか、盗塁が下手なのか分かりませんが。
打線は水物的なことを言いますけど、やはり、バランスの取れた打線じゃないとダメなんだと思いました。
うちのドラフト戦略を見ると大きいのが打てる打者をとっていないのが気になります。大砲は外人任せって感じなのが。
まあ、監督が替わってコーチも変わるでしょうからお手並み拝見という感じです。
ブログと関係ない話で申し訳ないで、恐縮ですがフェニックス情報です。
昨日は西村さん故郷の串間唯一の試合でしたが、伊志嶺、荻野、角中、細谷、鈴木がスタメンで、清田は代打とこれまでと雰囲気ががらりと変わりました。角中の初打席は左中間へのライナーのタイムリー2塁打。打球の質が違いますね。
サンデー西野は先週ほどの圧巻さはなかったですが、ピンチでは三振をとってましたね。無駄な四球が気になりましたが、ピンチの時の様に思い切り腕を振って欲しいです。四球後の交代時は悔しさがあふれてましたが、これぞフェニックス。次にいかして欲しいですね。
大嶺は・・・。久しぶり見ましたが、薩摩川内の時と球威がさほど変わってないような・・・。2イニング目が課題でしょう。
噂では聞いてましたが、中日の高橋周平はすごい。体の軸がぶれない。右への本塁打、左へのヒット2本など、びっくりしました。守備も無難。うちにもこんな選手が出てきて欲しいですね。
翔太は2度のノーアウト2塁で進塁打も打てず。清田から「このままではやばいぞ」と言われて、しょげてました。翔太、角、高濱はもっと貪欲にアピールして欲しいです。
本当に関係ないことですが、タイトル後初の練習試合での角中のサインをもらいました。素直に嬉しいです。
土日中心ですが、よろしければ2軍情報もお知らせします。
今シーズンはショートとセカンドは酷い穴だった。
何度、ショートとセカンドの守備力で勝ち試合を失ったことでしょう。
また、第2捕手の守備力で何度か大切なゲームを落としましたね。
つなぐ打線は・・・メンバーを見渡せばある程度仕方ないとして、守備でゲームを落とすことほど辛いモノはないですね。
来シーズン、いきなりホームラン増産を望むこともムリだし、守備力を向上させることこそ急務だと思います。
適材適所に普通に守れる選手を配置することが新監督に望みたいことの一番です。
言っても詮無きことだけど、「キム テギュン」が韓国でブッチギリの首位打者 .363 これは・・・素晴らしい。
でも・・・どんだけ野球のレベルが違うんだよ。(笑)
盗塁は、個人的な考えですが、デビュー当時の荻野貴司の様な圧倒的な脚力がある場合を除き、どちらかというと一か八か的な作戦だと思っています。数そのものより、隙を突いたり、ここぞという場面で決めて欲しい作戦です。足を使った野球=盗塁とも限りませんし、バントで手堅く送る野球は私も個人的には好みでもあるのですが、もう少しプレッシャーを掛けたり、臨機応変さ、積極性、意外性も加えて欲しいとは思います。この辺は新監督の意識付け、采配に期待したいところです。
ショートにスローイングの安定している大地を据え、根元をセカンドに回して、井口、ホワイトセル、場合によってはサブローも加え、ファーストとDHを競わせる、又はうまく回す。常識的に考えれば妥当なところかと思いますが、嬉しい悩みの外野でどの様な起用をするかも含め、非常に興味が有ります。
管理人さんがおっしゃっていたように、西岡選手獲得の大きな動きが、まだありませんね。
様々な意見がありますが、補強するにしても、誰を起用するにしても、セカンド井口選手は、僕も難しいと思います。サブロー選手代打にも、賛成です。西村監督続投に疑問があったのも、とても世代交代をうまく、柔軟に進めていけるとは、思えなかったからです。僕は、井口選手のファンですし、サブロー選手の活躍を長年見ているので、複雑な気持ちですが…。ポスト里崎を含め、若手には、活躍してほしいです!
岡田選手は、「プロの凄さ」を感じた一年だったように思います。盗塁は、頭の勝負でもあり、足が速いだけではいけない。細かいところまで研究する、研究されるのもプロ。課題の打撃だけでなく、「頭の勝負」でも勝てるようになってほしいです。
…思うのですが、2軍に落とす時、課題を与えていたのか、気になります。
「ここをこういう練習でクリアーし、結果を出したらまた上がってこい!」みたいな具体的な指示を出したことがあったのかと…。
管理人さんが常々指摘している通り、2軍との風通しをよくし、有効に使うことも、大事だと思います。
正式な発表を待つだけらしい新監督、そして、それを含めた必要な見直しを結果に結びつけるのを可能にする人事を、期待しています。
僕は若手が好きなこともあり、浦和の選手も観たいのですが、野球に使える時間が限られていて…。
その辺も、管理人さんのブログを拝見し、知っていきたいです。
また、長くなりました。失礼いたします。